顔のデカさは自信の表れ?芦毛の兄貴も強かった・ビワハヤヒデ
2019年10月18日 更新

顔のデカさは自信の表れ?芦毛の兄貴も強かった・ビワハヤヒデ

みなさんはビワハヤヒデという馬をご存知でしょうか?3冠馬・ナリタブライアンのお兄ちゃんです。ファンの間では顔の大きな馬なんて言われることもありましたが、その実力は顔の大きさ以上に偉大なものでした。今回はそんな偉大なお兄ちゃん・ビワハヤヒデをご紹介します。

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福島生まれ

1990年3月10日、福島県の早田牧場本場で1頭の仔馬が誕生しました。父・シャルード、母・パシフィカスとの間に産まれたこの仔馬の名はビワハヤヒデ。母のパシフィカスは、早田牧場の早田光一郎がイギリスのニューマーケットで開催されたセリ市で購入した馬です。

日本での検疫許可に思ったより時間がかかり、日本に到着した時はもう出産間近でした。そのため急遽福島県の早田牧場本場で出産することになったのです。ほとんどの競走馬が北海道で産まれる中、こうしてビワハヤヒデは珍しい福島生まれの競走馬となりました。

顔のデカいお馬さん

ビワハヤヒデのトレードマークといえば、芦毛と何と言ってもその大きな顔ではないでしょうか。ファンの間でも大きな顔のことは度々話題にされてきました。でもその大きな顔から醸し出されるおっとりとした雰囲気から女性ファンがとても多かったんです。

顔が大きいと速く走れないような気がしますが、ビワハヤヒデには当てはまりません。大きな顔もレースで勝つたびに自信満々に見えてくるから不思議です。一つ下の弟に3冠馬のナリタブライアンがいるためちょっと地味な存在でしたが、お兄ちゃんも凄い記録を持っているんです。

デビューから15戦連続連対という記録です。これはデビューしてから15戦ずっと2着以内の成績を収めているということです。つまりずっと馬券の対象になっているということなんです。この記録は名馬シンザンに次ぐ中央競馬史上歴代2位の記録なのです。続いてはそんな偉大な記録を持っているビワハヤヒデの競走成績についてご紹介したいと思います。


衝撃のデビュー

生後1ヵ月で馬主の中島勇によって購入されたビワハヤヒデは、1992年4月1日に栗東・浜田光正厩舎に入厩します。順調に調整され、当初は8月の小倉でデビューする予定でしたが、体調を崩したことにより9月13日、阪神競馬場の芝1600mでデビューすることに。

単勝6.9倍の2番人気で迎えたレースの鞍上は岸滋彦。レースは2着のテイエムシンザンに10馬身以上の大差をつける圧勝。衝撃のデビューを飾ります。続く2戦目のもみじステークスもレコードタイムで快勝したビワハヤヒデは3戦目で早くも重賞に挑戦します。

3戦目に選んだレースは京都競馬場の芝1400mで行われるG2・デイリー杯3歳ステークス。ビワハヤヒデにとって生涯最短距離のレースです。1400mはちょっと距離不足なのではないかとの声もありましたが、ふたを開けてみれば芝1400mの3歳レコードを1秒2も短縮する1分21秒7のタイムで快勝。その能力の高さを見せつけます。

初の敗戦

デビューから無傷の3連勝で迎えた4戦目は、3歳チャンピオン決定戦のGI・朝日杯3歳ステークス。単勝1.3倍という圧倒的支持を受けてレースを迎えます。レースは3番人気のエルウェーウィンと直線競り合うもハナ差及ばず2着に敗れてしまいます。

4戦目で初の敗戦を喫したビワハヤヒデは、年明け初戦に東京競馬場で行われる芝1800mのG3・共同通信杯4歳ステークスを選択します。日本ダービーを見据えて東京競馬場を1度経験させておこうという陣営の判断でした。

この日も単勝1.3倍という圧倒的支持を受けてレースを迎えます。しかしこのレースでも4番人気のマイネルリマークに不覚をとりアタマ差の2着に敗れてしまいます。

1992 朝日杯3歳S エルウェーウィン

ベテランへのスイッチ

僅差ではありますが、2戦続けて2着に敗れてしまったビワハヤヒデ。馬主の中島は調教師の浜田に対してジョッキーの交代を要求します。かくしてビワハヤヒデの鞍上は岸滋彦からベテランの岡部幸雄にスイッチすることとなりました。

鞍上に岡部幸雄を迎えた6戦目は、阪神競馬場の芝2000mで行われる皐月賞トライアル・若葉ステークス。この日もまた単勝1.3倍という圧倒的支持を受けたビワハヤヒデはこのレースを2着に2馬身差を付けて快勝。騎手交代で結果を出します。次はいよいよクラシックレース第一弾・皐月賞。

弥生賞を制したウイニングチケットに単勝1番人気を譲り、この日のビワハヤヒデは単勝3.5倍の2番人気でレースを迎えます。レースは直線抜け出したビワハヤヒデがゴール目前で大外からナリタタイシンの強襲に合い、クビ差で2着に敗れてしまいます。

3強対決

ウィニングチケット ダービー

いよいよ迎えた大一番、日本ダービー。1番人気は3.6倍でウイニングチケット。2番人気で3.9倍のビワハヤヒデが続く。3番人気は4.0倍で皐月賞を制したナリタタイシンとなり3強対決の構図でレースを迎えます。レースは4コーナーを回って早めに先頭に立ったウイニングチケットが追いすがるビワハヤヒデを半馬身差退け1着でゴール。3着には追い込んできたナリタタイシンが入り、3強対決は人気通りの決着となりました。

またしてもビワハヤヒデは惜しくも2着に敗れてしまいます。届きそうで届かないGIタイトル。ビワハヤヒデは秋に向け放牧には出ず、栗東で調整を続けました。秋初戦のG2・神戸新聞杯を単勝1.6倍の圧倒的1番人気に応えて快勝したビワハヤヒデはクラシックレース最後の1冠菊花賞を万全の状態で迎えます。

ついにGI制覇

第54回(平成5年)菊花賞【ビワハヤヒデ】

万全の状態で迎えた菊花賞。ビワハヤヒデは単勝2.4倍の1番人気に推されました。2番人気は2.8倍で前哨戦の京都新聞杯を勝ってここに臨んできたダービー馬・ウイニングチケット。3番人気はナリタタイシンでしたが、肺出血を発症し前哨戦を使えなかったため状態が万全ではなく、単勝は11.1倍。

春の3強は2強に変わっていました。レースは道中3番手から早々と先頭に立ったビワハヤヒデが2着のステージチャンプに5馬身差をつけて圧勝。3分4秒7という当時の芝3000mの日本レコードというオマケ付きでついに念願のGI制覇を成し遂げました。春に3強と呼ばれた3頭はここからビワハヤヒデ1強時代に突入します。

菊花賞勝利の勢いのまま、古馬との初対戦となる有馬記念へと駒を進めたビワハヤヒデ。ファンはそんなビワハヤヒデを単勝3.0倍の1番人気に支持します。レースは4コーナーで早々と先頭に立つ横綱相撲のレースをしたビワハヤヒデに1年振りのレース出走となるトウカイテイオーが襲いかかり、最後は半馬身差をつけられ2着に惜敗。

向かうところ敵なし、1強時代へ

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