福島生まれ
日本での検疫許可に思ったより時間がかかり、日本に到着した時はもう出産間近でした。そのため急遽福島県の早田牧場本場で出産することになったのです。ほとんどの競走馬が北海道で産まれる中、こうしてビワハヤヒデは珍しい福島生まれの競走馬となりました。
顔のデカいお馬さん
顔が大きいと速く走れないような気がしますが、ビワハヤヒデには当てはまりません。大きな顔もレースで勝つたびに自信満々に見えてくるから不思議です。一つ下の弟に3冠馬のナリタブライアンがいるためちょっと地味な存在でしたが、お兄ちゃんも凄い記録を持っているんです。
デビューから15戦連続連対という記録です。これはデビューしてから15戦ずっと2着以内の成績を収めているということです。つまりずっと馬券の対象になっているということなんです。この記録は名馬シンザンに次ぐ中央競馬史上歴代2位の記録なのです。続いてはそんな偉大な記録を持っているビワハヤヒデの競走成績についてご紹介したいと思います。
2016.12.4 日西牧場
— 安全お兄さん (@muutyo1220) December 4, 2016
ビワハヤヒデ
今年2回目のご訪問。元気さはご健在でした。担当の方がビワハヤヒデを見学台の近くまで呼んでいただいて、かなり顔アップの写真を取ることができました。本当に感謝です。顔でかい!#ビワハヤヒデ pic.twitter.com/fnpecCUpPf
衝撃のデビュー
単勝6.9倍の2番人気で迎えたレースの鞍上は岸滋彦。レースは2着のテイエムシンザンに10馬身以上の大差をつける圧勝。衝撃のデビューを飾ります。続く2戦目のもみじステークスもレコードタイムで快勝したビワハヤヒデは3戦目で早くも重賞に挑戦します。
3戦目に選んだレースは京都競馬場の芝1400mで行われるG2・デイリー杯3歳ステークス。ビワハヤヒデにとって生涯最短距離のレースです。1400mはちょっと距離不足なのではないかとの声もありましたが、ふたを開けてみれば芝1400mの3歳レコードを1秒2も短縮する1分21秒7のタイムで快勝。その能力の高さを見せつけます。
初の敗戦
4戦目で初の敗戦を喫したビワハヤヒデは、年明け初戦に東京競馬場で行われる芝1800mのG3・共同通信杯4歳ステークスを選択します。日本ダービーを見据えて東京競馬場を1度経験させておこうという陣営の判断でした。
この日も単勝1.3倍という圧倒的支持を受けてレースを迎えます。しかしこのレースでも4番人気のマイネルリマークに不覚をとりアタマ差の2着に敗れてしまいます。
1992 朝日杯3歳S エルウェーウィン
ベテランへのスイッチ
鞍上に岡部幸雄を迎えた6戦目は、阪神競馬場の芝2000mで行われる皐月賞トライアル・若葉ステークス。この日もまた単勝1.3倍という圧倒的支持を受けたビワハヤヒデはこのレースを2着に2馬身差を付けて快勝。騎手交代で結果を出します。次はいよいよクラシックレース第一弾・皐月賞。
弥生賞を制したウイニングチケットに単勝1番人気を譲り、この日のビワハヤヒデは単勝3.5倍の2番人気でレースを迎えます。レースは直線抜け出したビワハヤヒデがゴール目前で大外からナリタタイシンの強襲に合い、クビ差で2着に敗れてしまいます。
3強対決
ウィニングチケット ダービー
またしてもビワハヤヒデは惜しくも2着に敗れてしまいます。届きそうで届かないGIタイトル。ビワハヤヒデは秋に向け放牧には出ず、栗東で調整を続けました。秋初戦のG2・神戸新聞杯を単勝1.6倍の圧倒的1番人気に応えて快勝したビワハヤヒデはクラシックレース最後の1冠菊花賞を万全の状態で迎えます。
ついにGI制覇
第54回(平成5年)菊花賞【ビワハヤヒデ】
春の3強は2強に変わっていました。レースは道中3番手から早々と先頭に立ったビワハヤヒデが2着のステージチャンプに5馬身差をつけて圧勝。3分4秒7という当時の芝3000mの日本レコードというオマケ付きでついに念願のGI制覇を成し遂げました。春に3強と呼ばれた3頭はここからビワハヤヒデ1強時代に突入します。
菊花賞勝利の勢いのまま、古馬との初対戦となる有馬記念へと駒を進めたビワハヤヒデ。ファンはそんなビワハヤヒデを単勝3.0倍の1番人気に支持します。レースは4コーナーで早々と先頭に立つ横綱相撲のレースをしたビワハヤヒデに1年振りのレース出走となるトウカイテイオーが襲いかかり、最後は半馬身差をつけられ2着に惜敗。