シリーズの集大成『ベアナックルIII』は、セガのありったけが詰まったアクションゲームでした。
2017年1月24日 更新

シリーズの集大成『ベアナックルIII』は、セガのありったけが詰まったアクションゲームでした。

シリーズ最後の作品となってしまった『ベアナックルIII』。メガドライブの円熟期に発売され最高峰のオリジナル「ベルトスクロールアクションゲーム」として続編を望むファンは多い。大容量24メガビットロムカセットにこれでもかと詰め込んだ"セガの魂"が男達の拳を熱くする。そしてベアナックルの"紅一点"ブレイズが体を張って伝えたい豊富なグラフィックパターンも必見です。

34,148 view

1994年3月18日「セガ」からリリースされた

 (1611357)

メガドライブの看板タイトルにまで成長した、前作『ベアナックルⅡ 死闘への鎮魂歌』をも凌ぐ"24メガビットロムカセット"の大容量を使い開発された『ベアナックルIII』は、ビックタイトルの名に恥じぬ仕上がりで"完成度の高いアクションゲーム"として、海外でも大人気。熱心なファンの手によって『STREETS OF RAGE REMAKE』というタイトルの、スピンオフ作品まで作られている。

開発元:セガ

今作では『タイム制』を廃止。それに伴い、ラウンドクリア時の『TIME BONUS』もなくなった。

体力を消費して繰り出していた『必殺技』についても、画面中央に『チャージメーター』を表示する事により"一定時間"を経過すると『気』が溜まるシステムになり、『OK』が付いた後に繰り出した必殺技に限り、体力消費が無くなる仕様になる等、アクションゲームとしての"遊びやすさ"が更にパワーアップした。
シリーズラストを飾るに相応しい作品となり・・・その歴史に幕を下ろした。
基本的には『II』のシステムを継承しているが、得点が一定値に達するごとにダッシュ攻撃(前2回+攻撃)が3段階まで成長するようになった。ファイティングパッド6Bを使用してプレイすると、コマンド入力により最初からパワーアップ済みのダッシュ攻撃を使えるという特典がある。
ダッシュ攻撃が成長すると威力やヒット数がアップするが、移動距離も長くなるため、場所によっては崖や穴から転落してしまう危険がある。

体力ゲージのタイマーのあった部分がチャージメーターに変更され、これが満タンのときは体力を消費せずにスペシャル攻撃を使用できる。1度スペシャル攻撃を出すとチャージメーターが空になってしまうが、時間の経過とともに回復していく。チャージメーターがたまる前でも従来どおり体力と引き換えにスペシャル攻撃を使うことが可能である。なおタイマー表示がなくなったのに伴い、タイマー制は廃止された。

武器を持っているときにダッシュ攻撃を使用すると「武器必殺技」という固有の技が発動するようになった。ザンは武器必殺技を使えないが、拾った武器をエネルギー弾に変換して撃ち出す能力を持っている。

そのほか、新アクションとしてダッシュと側転が追加され、スピーディな移動が可能となった。また、各キャラクターのダッシュ攻撃の威力が下がった代わりに、通常攻撃のモーションが全体的に機敏になり、機動性が上がっている。

ステージ展開にもバリエーションが増えたが、グラフィックがアメリカンコミックのような筋骨隆々とした絵柄になったことや、音楽が自動作曲ツールを使用したデジタルロックになったことでゲームの雰囲気は大きく変化している。ただし、川島が担当した曲は自動作曲ツールがあまり使われておらず[4]、比較的従来のイメージに近いものが多い。
標準パッド(左) ファイティングパッド6B(右)

標準パッド(左) ファイティングパッド6B(右)

1993年1月発売

■型番:SJ-6000
■価格:2,500円

ファイティングパッド6B


折からの対戦格闘ゲームブームを受けて登場した6ボタンタイプのコントローラー。ボタン数の変更にあわせてコントローラー自体の大きさも一回り小さく変更され、メガドライブ2以降の標準コントローラーとなる。

方向ボタン、6ボタン(A・B・C・X・Y・Z)、スタートボタン、X~Zボタンを使用不可にするためのMODEボタンで構成されている。

基本操作方法

『方向ボタン』:【キャラクターの移動】「▶(◀)進行方向に素早く2回押す=ダッシュ」「▲(▼)進行方向に素早く2回押す=転がり」

『Bボタン』:【通常攻撃】「Bボタンを長押し(溜め→離す)で、通常と違った攻撃を繰り出す」「B+C(同時押し)で、通常と違った攻撃を繰り出す」

『Cボタン』:【ジャンプ】「つかみ、はがいじめ、状態でCボタンを押すと敵の反対側に回
り込む」「敵に投げられたとき(▲+C)=ノーダメージ着地」

『Aボタン』:【必殺技】「▶+A(◀+A)」

特殊捜査方法

『成長必殺』:「ダッシュ中にBボタンを押す▶→▶+B(◀←◀+B)。得点を獲得することで、体力ゲージ下に☆が表示される(※3段階まで成長できるが、プレイヤーを1人失うと元に戻ってしまう)」

『武器必殺』:「武器を持っている状態で▶+A(◀+A)、▶→▶+B(◀←◀+B)。キャラクターごとに、その武器特有の必殺技が出る(※Aボタンで出る武器必殺は、チャージメーターと関係なく使用可能。しかし、武器が早く消滅する)

『ファイティングパッド6B』を使用する場合

『Xボタン』:コマンド入力で"すべての成長必殺"が最初から使用できる。

『Yボタン』:Bボタンを長押し(溜め→離す)操作と同様の技を繰り出す。

『Zボタン』:B+Cボタン(同時押し)操作と同様の技を繰り出す。

コマンド入力(※キャラクター右向き)

『アクセル・ストーン』
「エクストラグランドアッパー」(X▶▶)
「グランドフック」(X▼▶)
「グランドハリケーン」(X◀▼▶)

『ブレイズ・フィールディング』
「超飛翔双斬」(X▶▶)
「昇華双斬」(X▶▲)
「昇華双斬破」(X▼▶▲)

『サミー・ハンター』
「スーパーダイナマイトヘッドバット」(X▶▶)
「ローリングヘッドバット」(X▶▼)
「ローリングヘッドバットサンダー」(X▲▶▼)

『ドクター・ザン』
「マッハタックル」(X▶▶)
「マッハブースター」(X◀▲)
「ハイパーブースター」(X▲◀▶)

気合いの入った"オープニングアニメ-ション"

OP & タイトル

OP & タイトル

シリーズの主人公『アクセル・ストーン』マーシャルアーツを得意とする警察官である。

シリーズ1作目『ベアナックル 怒りの鉄拳』では、悪のシンジケートに支配され、腐りきった警察を見限って、元警察仲間と共に立ち上がった。

シリーズ2作目『ベアナックルⅡ 死闘への鎮魂歌』では、悪のシンジケートに囚われた仲間を救出すべく立ち上がった。

本作『ベアナックルIII』では、警察に復職し"ラクシン爆破事件"を担当する為に、特殊捜査課に席を置く。

ストーリー

 (1612511)

ウッドオークシティーで、魔の原子と呼ばれる『ラクシン』が爆発し、半径3キロ以内の地域が、放射能で汚染された。推定で死者3万人、負傷者8万人の大参事が発生した。
警察庁特捜部の調べで、ラクシンが『シンジケート』と深い関わりがある、キリー研究所から流出していた事が判明した。一刻もはやく事件を究明しようとしている警察は、ラクシン爆弾の情報をキャッチした。

ラクシンガ バクハツスル シキュウ コラレタシ

「バショハ ミナミフトウ ソウコ」

「バショハ ミナミフトウ ソウコ」

プレイアブルキャラクターは4人

 (1612512)

★『アクセル・ストーン』(左)、得意な武器は「刀」

★『ブレイズ・フィールディング』(右)、得意な武器は「ナイフ」、格闘技は柔道。
コチラも、1作目からプレイアブルキャラクターとして登場している、ベアナックルの"紅一点"
 (1612513)

★『サミー・ハンター』(左)、棒系の武器を得意とする。特技はローラーダンス。2作目から、プレイアブルキャラクターとして登場している。

★『ドクター・ザン』(右)、全ての武器を"エナジーショット"として扱える。リーチが長い。今作から参戦。
隠しキャラクター

隠しキャラクター

タイトル画面で「方向ボタン▲」+「Bボタン」を押しながらゲームを開始すると、プレイヤー選択画面に現れるキャラクター『ビクティー』(左)
139 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

ソニックシリーズの原点『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』にまつわるお話

ソニックシリーズの原点『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』にまつわるお話

メガドライブで発売されたシリーズ1作目『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』はセガの看板キャラクターとして知らない人がいないくらい有名になりました。当時の記憶をたどり記事をまとめましたので、懐かしいと感じる人もいるかも…セガの意気込みを感じずにはいられません。
不思議フロマゲ | 10,951 view
海外生まれのスゴい奴!9つの姿に変身するヒーロー『カメレオンキッド』

海外生まれのスゴい奴!9つの姿に変身するヒーロー『カメレオンキッド』

『カメレオンキッド』は海外開発で洋ゲーテイスト満載の良質なアクションゲーム。日本人にもとっつきやすく時間を忘れて遊ぶことができる"スルメのような"ゲームです。
アクションの枠にとらわれない粋なアクションゲーム『ストライダー飛竜』

アクションの枠にとらわれない粋なアクションゲーム『ストライダー飛竜』

プレイヤーが操作する「飛竜」の"ダイナミックかつアクロバティック"な動きと、場面ごとに変化するステージ構成とBGMが、スタイリッシュさを演出したアーケードゲーム『ストライダー飛竜』。その移植作品がメガドライブで登場し話題を呼んだ! 当時では大容量の「8メガビットロムカセット」を大胆に使用した、セガの心意気もあって、移植完成度は高く好評を得たタイトルとしても有名。そんな、ストライダー飛竜を名場面(シーン)で振り返ります。(※オリジナルのアーケード版「ストライダー飛竜」は、カプコンが開発・発売元)
メガドライブの隠れた名作『ランボーⅢ』を知っているか!?

メガドライブの隠れた名作『ランボーⅢ』を知っているか!?

「シルヴェスター・スタローン」主演の映画「ランボー」から、同シリーズの「ランボー3 怒りのアフガン」をゲームにしたのが、今回紹介する『ランボーⅢ』です。メガドライブのソフトとしては、比較的初期の頃に発売されたタイトルなので、円熟期のメガドライブファンには馴染みが薄いかも?…ファミコン世代の方にも「CM」は覚えてる!なんていう人もいるのでは!?
不思議フロマゲ | 10,369 view
やっぱりメガドラ・・・癖が強いアクションゲーム『DJボーイ』

やっぱりメガドラ・・・癖が強いアクションゲーム『DJボーイ』

2000年代…こんな現代においても、海外から見た日本のイメージは、我々日本人から見ると「ちょっとズレてる」と思う事が沢山あります・・・その逆はどうでしょうか? 1990年代の日本から見たアメリカはこんなイメージかもしれない!?…『DJボーイ』の世界観はまさにソレ!ぶっ飛でるけど面白いゲーム。PS.音ゲーじゃあないよ!

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト