『moon』プレイ動画
本作のユーモアさの代表として、パロディ要素の多さが挙げられます。スライムの「スライ」や、コウモリの「キラドー」、最強魔法の「オメテ」などが出てくきます。他にもまだまだあるので、それらは是非プレイして確認してみて下さい。
via www.youtube.com
評価点
普通のRPGとは違った意味での「自由度」
好きなBGMで気ままにmoon世界を歩き回り、住人たちの生活を垣間見て頼まれごとをしたら解決し、帰り道でソウルキャッチしながらおばあちゃんの家でベッドに入ります。
新しい場所に行けるようになればそれだけ行動範囲が広がり、新たな住民の頼み事や問題解決、アニマルのソウルなどを発見できます。
このように一日の生活を自分でスケジュールしつつ自由に歩き回ることができるため、普通のRPGとは違った意味での「自由度」を満喫できるのです。これらを繰り返しながらmoon世界を踏破していきます。
もちろん既存のRPGが好きだという人もお断りというほどの内容ではありません。むしろ『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』等を遊び尽くした人こそ共感、理解できる部分もあるでしょう。
新しい場所に行けるようになればそれだけ行動範囲が広がり、新たな住民の頼み事や問題解決、アニマルのソウルなどを発見できます。
このように一日の生活を自分でスケジュールしつつ自由に歩き回ることができるため、普通のRPGとは違った意味での「自由度」を満喫できるのです。これらを繰り返しながらmoon世界を踏破していきます。
もちろん既存のRPGが好きだという人もお断りというほどの内容ではありません。むしろ『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』等を遊び尽くした人こそ共感、理解できる部分もあるでしょう。
あの人があんな事を。こんなところにあんなものが。びっくりイベントは多数
単なるお使いだと思わせない仕掛けが施されたイベントの数々は何度プレイしても作業に感じにくいです。moon住人のすべてに存在するこのイベントを体験すれば、その住人の意外な一面が覗けたり実態に迫れたりして、より一層とmoon世界に浸れるはずです。
童話のような色彩で描かれる世界を舞台に、同じく童話のような生き方をする住人たち。いつの間にかプレイヤー自身もそこに入り込んでいるのです。
童話のような色彩で描かれる世界を舞台に、同じく童話のような生き方をする住人たち。いつの間にかプレイヤー自身もそこに入り込んでいるのです。
音楽に関するイベントが深い
前述したMDによる選曲システムも勿論のこと、ゲーム内にダンスクラブが登場しそこでもまたアーティストやバンドチームたちが手がけたBGMを流しています。
ダンスクラブではバンドクラブのアニマルたちなどによるコンサートが開かれるイベントも。
ダンスクラブではバンドクラブのアニマルたちなどによるコンサートが開かれるイベントも。
賛否両論点
強調される「アンチ○○」
衝撃的なCMを始めとした(当時の)アンチRPG要素。いわば毒を面白さに転化させている手法であり、当然ながら眉をひそめる人が少なくないでしょう。特に露骨に一部のRPGを狙い打ちした演出はそれぞれのゲームに思い入れを持つ人が嫌悪する可能性は高いです。CM等プロモーション戦略の側面から見れば、しばしば「知る人ぞ知る」「隠れた」名作といった枕詞がつく原因となったのも、このアクの強さの為でしょうね。
この点は対戦格闘やシューティングといったジャンルのように、特定のプレイヤー層への宣伝が功を奏した好例でもあります。逆にピンとこない人にとっては何が面白いのか伝わらず、好意的な見方をするプレイヤーのみが購入し、アンチが少ないがゆえに名作と謂われているとも捉えられますが…。これは世間のレビュー、感想情報の少なさやその偏りが物語っています。
この点は対戦格闘やシューティングといったジャンルのように、特定のプレイヤー層への宣伝が功を奏した好例でもあります。逆にピンとこない人にとっては何が面白いのか伝わらず、好意的な見方をするプレイヤーのみが購入し、アンチが少ないがゆえに名作と謂われているとも捉えられますが…。これは世間のレビュー、感想情報の少なさやその偏りが物語っています。
問題点
高すぎた自由度
少年は時間が許す限りどこまでも放浪できます。イベントをクリアしないと先に進めない場所もありますが、そういう場所を抜きにしてもかなり広大な世界です。
AのイベントをするにはBとCを見た上でDを行わなければならない、といったようにイベントは一本筋ではなく複雑に構築されており、ノーヒントであることもあり、攻略本等がなければ高確率で詰まります。
ひとつのイベントをクリアするのに幾つかのイベントを経由しなければならないなどザラです。同時発生したりする場合もあります。
少年の生存時間との戦いになるためにイベントフラグを発見しても一旦戻らなければならないなども多いですが、曜日や時間帯が違うとイベントそのものが発生しないケースがほとんどでした。
AのイベントをするにはBとCを見た上でDを行わなければならない、といったようにイベントは一本筋ではなく複雑に構築されており、ノーヒントであることもあり、攻略本等がなければ高確率で詰まります。
ひとつのイベントをクリアするのに幾つかのイベントを経由しなければならないなどザラです。同時発生したりする場合もあります。
少年の生存時間との戦いになるためにイベントフラグを発見しても一旦戻らなければならないなども多いですが、曜日や時間帯が違うとイベントそのものが発生しないケースがほとんどでした。
マップ切り替えでBGMが切れる
マップを切り替えた瞬間に一瞬ですがBGMが途切れます(途切れないマップもあります)。途切れると言ってもごくごく短いものですが、音楽をウリにしている以上少し残念でした。
エンディングでの選択肢が極めて不条理
エンディングの一歩手前で、プレイヤーである少年は最後の選択をすることになるのですが、ここで間違うとかなり悲惨なバッドエンドに陥ります。
ネタバレ濃厚なため曖昧な言い方になりますが、これは「見てすぐ正解が分かるような選択肢」ではなく、そこまで『moon』というゲームをプレイしてきた上でもつい選んでしまいそうな選択肢でした。何人もの人が泣いたことでしょう。
ただ、実際は丁寧にゲーム中の会話や「ラブ」とは何かを考えていけば理解できる正解ではあります。他の懇切丁寧なゲームに慣れたユーザーが誤ってしまうような設定はテーマ上意図的なもので、テーマを理解して初めて納得できるエンディングといえます。
ネタバレ濃厚なため曖昧な言い方になりますが、これは「見てすぐ正解が分かるような選択肢」ではなく、そこまで『moon』というゲームをプレイしてきた上でもつい選んでしまいそうな選択肢でした。何人もの人が泣いたことでしょう。
ただ、実際は丁寧にゲーム中の会話や「ラブ」とは何かを考えていけば理解できる正解ではあります。他の懇切丁寧なゲームに慣れたユーザーが誤ってしまうような設定はテーマ上意図的なもので、テーマを理解して初めて納得できるエンディングといえます。
戦闘が存在しないRPGをRPGと呼ぶか否か
厳密に言えばアドベンチャーと前述したとおり、少年の行動内容に「戦闘」の文字はひとつもありません。故に、普通のRPGだと期待して購入した人は肩透かしを喰らい、中にはRPGに否定的な中身に幻滅することも。
昨今ではこうしたタイプのRPGは増えてきましたが、プレステ時代のこの当時はRPGといえば『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』といった大手RPGを連想する人のほうが多かったためですね。
昨今ではこうしたタイプのRPGは増えてきましたが、プレステ時代のこの当時はRPGといえば『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』といった大手RPGを連想する人のほうが多かったためですね。