『アリエスの乙女たち』(1987年)アリエス・・・愛のためなら死ぬ事さえも喜び。見極めてみたい、そんな愛を
2017年1月30日 更新

『アリエスの乙女たち』(1987年)アリエス・・・愛のためなら死ぬ事さえも喜び。見極めてみたい、そんな愛を

スケバン刑事では仲間同士だった南野陽子と相楽ハル子の松村雄基をめぐる激しい愛の戦いが見所でした。高飛車だった南野陽子が失明してしまう松村雄基との壮絶な愛を通じて成長していきます。80年代の大映ドラマらしい激しい展開や名言も多数。このアリエスの乙女たちをじっくり、おさらいしていきましょう。大映ドラマの常連の松村雄基は不良高校生とは思えない名言をあいかわらず連発します。いつ見ても勉強になります!

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司「未だ終わっちゃいねえよ。 磯崎、お前薫とエクボのど...

司「未だ終わっちゃいねえよ。 磯崎、お前薫とエクボのどっちが本当に好きなんだ? 2人に俺の姉貴みたいな思いはさせたくないからな。 どっちだ?どっちを取るんだ?」

問われた高志は、結城を睨み付けて答えた。

「俺は、薫さんも恵美子さんも好きだ。
どっちも同じ位好きなんだ。
自分でもどうしていいのか分からない。
どっちを取るかなんて、今の俺にはどうしても判断が付かないんだよ。
そうさ。俺はやっぱり磯崎淳一郎の息子だ。
俺の中にも親父と同じ淫蕩な血が流れているんだよ」

これを聞いて、結城は高志を殴り飛ばした。

高志は一歩も引かずに結城に叫んだ。
「殴れ。もっと殴ってくれ。
俺の中の汚れた血が残らず、残らず流れ出るまで殴ってくれ!」

それを受けて、結城は更に高志を殴った。
殴って殴って殴り続けた。
高志は無抵抗のまま結城に殴られ続け、顔中を腫れ上がらせて血を吹き出した。
高志が結城に半殺しにされたという噂はすぐに学校中に広まった。

高志が結城に半殺しにされたという噂はすぐに学校中に広まった。

結城司は退学になる。

薫は司を愛するようになる

薫「あなた、結城さんのことが好きだったんじゃないの?」

薫「あなた、結城さんのことが好きだったんじゃないの?」

敬子「好きよ。死ぬ程好きよ。好きだから、彼に辛い思いをさせたくないの。
こんな事、あんたに頼むなんて悔しい。殺してやりたい程悔しい。
でも、彼の事考えると……」
敬子はその場に泣き崩れた。
薫「前にあなたこんな事言ったわね。 男にとって行動は第...

薫「前にあなたこんな事言ったわね。 男にとって行動は第二、言葉は第三の価値しかないんだよ。 教えて、男にとって一番価値のあるものって何なの?」

結城司は、薫の真剣な眼差しを見て取って応えた。

司「言葉は行動を説明し、付け足す為の表現だ。そして、行動は生きる姿勢。
人はその生き方によって行動が決まり、
行動によって言葉が生まれるんだ。違うか?」
それは結城の哲学だった。
『今、薫は司への愛に目覚めていた。 その愛が、堰を切っ...

『今、薫は司への愛に目覚めていた。 その愛が、堰を切った奔流のように駆け巡った。 何と言われてもいい。 この想いを司に伝えたいと思った』

敬子「私と司は深い関係だったのよ。私はあんたには負けな...

敬子「私と司は深い関係だったのよ。私はあんたには負けない。男と女の体の関係はそう、簡単にきれるもんじゃないのよ。さっきも私と司は・・・」

薫「嘘よ!」
敬子「じゃあ聞いてみたらいいわ。どうせ、何食わぬ顔してあんたに会うと思うけど・・・」

司は敬子と結婚してしまう。司は陶芸家に弟子入りし、陶芸を学びながら結婚生活を送る。

司の元彼女・津川敬子が司の子を妊娠。結局、司は敬子と結婚してしまう。

陶工見習い・結城司(松村雄基)の前に、恋人・津川敬子(相楽晴子)の両親(平泉成、結城美栄子)が現れた。両親は、結城に衝撃的な事実を告げた。

それは、敬子が妊娠したという報せであった。遅れて敬子本人がやって来た為、結城は敬子と一対一で話し合うことになった。

敬子の希望は一つだった。結婚して欲しい。それだけだ。

敬子はどうしても結婚して欲しいと言って聞かなかった。
結城がなおも断り続けていると、敬子は意を決して踏切の中に飛び込んだ。
敬子「あたし死ぬわ。お腹の子供と一緒に」

敬子「あたし死ぬわ。お腹の子供と一緒に」

丁度、列車が来たところだ。結城は慌てて踏切の中から敬子を引き摺り出した。

敬子は興奮状態で絶叫した「離してよ!あなたと一緒になれないなら死んだ方がマシよ。幾ら頼んでもこの次は死んでみせるわ」

ここまでされると、結城も折れざるを得なかった。

司「敬子、お前の言う通りにしよう。産まれてくる子は力を合わせて育てよう」

とうとう、結城は敬子との結婚を承諾した。
敬子「お早う御座います、お義姉さん。 お掃除しに参りま...

敬子「お早う御座います、お義姉さん。 お掃除しに参りましたわ。 それとも、洗濯を先にしましょうか? 私はこの家に嫁いでくるんですもの、その位のことするの当たり前です」

薫「何ですって?!」

敬子は勝ち誇った顔で答えた「あら、知らなかったの?
司はあたしと婚約したのよ。ねえ、お義姉さん。
司とあたしはもうすぐ結婚するんですよね?」

敬子に振られると、小百合は気不味そうにそれを認めた。
薫は、その足で結城司の工房へ飛んだ。 直接事情を訊こう...

薫は、その足で結城司の工房へ飛んだ。 直接事情を訊こうと、結城司を捕まえて問い質した。

そんな薫に、結城は苦しい胸の内を明かした。それは、敬子が妊娠したという事実であった。結婚しないと敬子は死ぬと断言している。

本気でやりかねない。生れてくる命のためにも、それだけは阻止せねばならなかった。

司「俺は愚かな男だ。敬子とは遊びだった。遊びで済むことと済まないことがあるのに、
俺は軽はずみな真似をした。

心底愛しているのは、あんた1人なのに。後にも先にもあんた1人なのに。
俺は愚かなことを……

こうなったら、敬子を愛するように努力するしかない。
俺は愛してもいない女と結婚するようないい加減な男だ。
最低の男だ。薫。忘れてくれ、俺のことは」

結城はそう言って項垂れた。薫は、思わず結城に縋り付いていた。
結城は、薫を受け止めながらなおも続けた。

「薫、俺はお前を愛してる。俺はお前を幸せにしてやりたいと思ってる。
だが、それはもう出来ない。俺のことは忘れてくれ。
俺も、忘れるようにする。これ以上話していてもお互い辛くなるだけだ。
帰ってくれ。頼む、帰ってくれと言ってるんだ!」

結城は、縋りつく薫を強引に引き離した。
司と敬子、二人は結婚した。

司と敬子、二人は結婚した。

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  • 📺cx 2020/11/3 16:24

    ノイタミナ化望む大映モノ
    「青い瞳の聖ライフ」
    「スタア誕生」
    「花嫁衣装はだれが着る」
    「スワンの涙」

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