よしだたくろう が吉田拓郎になるまでの5年間。この僅か5年間で日本の音楽シーンは塗り替えられてしまいます
2018年9月21日 更新

よしだたくろう が吉田拓郎になるまでの5年間。この僅か5年間で日本の音楽シーンは塗り替えられてしまいます

よしだたくろう はデビューしてからの5年間で、日本の音楽シーンを見事なほどに塗り替えてしまいます。それまでのフォークシンガーには成し得なかったポピュラリティを獲得し、アイドルのような存在となり、そして、大人社会にフォークは商売になると知らしめたのです。

11,918 view

よしだたくろう

70年代初頭「フォーク界のプリンス」と呼ばれて脚光を浴び、今なお多くのミュージシャンにリスペクトされている吉田拓郎。
今更何の説明の必要もないでしょうが、デビュー当時は「よしだたくろう」と表記されていました。
よしだたくろう

よしだたくろう


出生名:吉田 拓郎
別名:よしだ たくろう、入江 剣
生誕:1946年4月5日
出身地: 広島県広島市(現南区)
学歴:広島商科大学(現:広島修道大学)卒業
吉田拓郎が「よしだたくろう」として活動していたのは1970年~1974年の約5年間です。初期。デビューから絶頂期までとも言えるかもしれません。まぁ、絶頂期と言っても吉田拓郎は今でも売れてますからねぇ。最初のピークと言った方が適切でしょうかね。
その期間に彼が作り出した音楽は、今聴き返してもグッと来るものがあります!

青春の詩

「広島フォーク村」名義の自主制作アルバム「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」に参加した後、エレックレコードからシングル「イメージの詩」でデビューします。もっともエレックもインディのはしりのレコード会社ですね。

イメージの詩

よしだたくろうの代表曲のひとつですね。「イメージの詩」は1970年 6月 1日 に発売されています。プリンスだの貴公子だのと言われていただけあって、この頃の よしだたくろう はカワイイです。
2枚目のシングルジャケットを見ると思わず抱きしめたくなる的なカワイさです。
青春の詩

青春の詩

B面:とっぽい男のバラード
シングル「青春の詩」から約半年後の1970年11月1日にファースト・アルバム「青春の詩」が発売されます。バックを務めたのはマックスという今となってはよっぽどの音楽通でないと分からないと思われるバンドですが、当時はバンドがソロ・アーティストのバックを務めるということは珍しかったそうですよ。
青春の詩

青春の詩

1.青春の詩(うた)
2.とっぽい男のバラード
3.やせっぽちのブルース
4.野良犬のブルース
5.男の子☆女の娘(灰色の世界II)
6.兄ちゃんが赤くなった
7. 雪
8.灰色の世界I
9.俺
10.こうき心
11.今日までそして明日から
12.イメージの詩(うた)
「イメージの詩」も「青春の詩」も収録されていますが、もしかするとこのアルバムの中で吉田拓郎ファン以外にもっとも知られている曲は「雪」かもしれませんね。「猫」が歌ってスマッシュ・ヒットさせた曲です。

人間なんて

ライブアルバムを間にはさんで1971年11月20日、2枚目のスタジオアルバム「人間なんて」発売。当時は賛否あったようですが、結果としてこのアルバムによってフォークソングは市民権を得て、 よしだたくろう はアイドルのように扱われることになります。
人間なんて

人間なんて

1.人間なんて
2.結婚しようよ
3.ある雨の日の情景
4.わしらのフォーク村
5.自殺の詩
6.花嫁になる君に
7.たくろうチャン
8.どうしてこんなに悲しいんだろう
9.笑えさとりし人ョ
10.やっと気づいて
11.川の流れの如く
12.ふるさと
日本の音楽界にとってもエポックメイキングとなったこのアルバム。なぜそのようになったかと言えば、それはもうアルバムから2か月後にシングルカットされた「結婚しようよ 」が大ヒットしたからですね。
当時のフォークソングといえば哲学的というか、深刻なテーマを持った歌ばかりだったなか、「結婚しようよ 」は等身大というか現実的なラブソングですからね。新鮮だったわけです。

吉田拓郎「結婚しようよ」 YouTube

「結婚しようよ」はアルバムもシングルも同じバージョンです。が、アルバムはエレックレコードから、シングルはCBSソニーから発売されているんですよね。

元気です。

CBS・ソニーレコード移籍後初のアルバム「元気です」。1972年7月21日の発売でした。このアルバムに先駆けて「旅の宿 」が先行シングルとして発売され、よしだたくろう にとって現時点では唯一のオリコン1位を獲得しています。
41 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

70年代後半のジャズ期にあたるジョニ・ミッチェルをぜひ貴方に!

70年代後半のジャズ期にあたるジョニ・ミッチェルをぜひ貴方に!

天才の名をほしいままにしているジョニ・ミッチェル。にもかかわらず、なぜか日本においては余り聴かれていないように思います。食わず嫌いなそこの貴方に70年代後半の最も独創的な時期と言えるジョニ・ミッチェルをお勧めします。今聴くと、とてもオシャレ!にも感じるんですよ!
obladioblada | 296 view
イギリス生まれのアメリカ。彼らの哀愁のメロディに美しいハーモニーはタイムレスです。

イギリス生まれのアメリカ。彼らの哀愁のメロディに美しいハーモニーはタイムレスです。

イギリスで結成された3人組のアメリカ。彼らの曲は時代に関係なく聴ける曲ばかりです。何かと慌ただしい毎日を送っている方に、このメロディは染みます!
obladioblada | 685 view
生き方に憧れる人多し!の高田渡。音楽的絶頂期を飾る70年代のアルバムがこれです。

生き方に憧れる人多し!の高田渡。音楽的絶頂期を飾る70年代のアルバムがこれです。

近年、高田渡の生き方に憧れている人が多くいますね。その高田渡の音楽的な絶頂期は70年代。個性の強い曲ばかりですが、生き方同様に一度聴くと耳に残って忘れられなくなる優しい曲ばかりなんですよ。
obladioblada | 874 view
1人でも多くの人に聴いてもらいたい、実に味わい深い斉藤哲夫の世界。

1人でも多くの人に聴いてもらいたい、実に味わい深い斉藤哲夫の世界。

自身最大のヒット曲「いまのキミはピカピカにひかって」は、斉藤哲夫にとって異質と言えるものです。デビュー当時は哲学者と呼ばれたこの天才は、数こそ少ないものの、ヒットこそしなかったものの、実に味わい深い曲を残しています。
obladioblada | 3,572 view
知ってましたか?「アメリカ(バンド)」の全盛期を飾ったアルバム・タイトルは、全て頭文字が「H」なんですよ。

知ってましたか?「アメリカ(バンド)」の全盛期を飾ったアルバム・タイトルは、全て頭文字が「H」なんですよ。

「名前のない馬」や「金色の髪の少女」をはじめとして、70年代にヒット曲を連発した「アメリカ」。現在でも元気に2人組で活動していますが、3人組だった70年代の作品は、今聴いても心に沁みる素晴らしいものばかりです。そしてその素晴らしいアルバムのタイトルは全部「H」で始まるんですよ。
obladioblada | 15,481 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト