【ヲヤスミ、ケダモノ。】、アイレムが送る最後の「Rの系譜」、『R-TYPEⅢ:THE THIRD LIGHTNING』がシューターに残した衝撃!
2017年1月24日 更新

【ヲヤスミ、ケダモノ。】、アイレムが送る最後の「Rの系譜」、『R-TYPEⅢ:THE THIRD LIGHTNING』がシューターに残した衝撃!

『R-TYPE III:THE THIRD LIGHTNING』(アールタイプ・スリー ザ・サード・ライトニング)は1993年12月10日にアイレムより発売されたスーパーファミコン用横スクロールシューティングゲームである。「高密度戦術級暴力型シューティングゲーム」と銘打たれた本作は、R-TYPEシリーズの特徴である強力な「波動砲」のモード追加、「フォース」の種類追加、ステージギミックにスーパーファミコンの回転拡大縮小機能を生かした演出等、その銘に相応しい、シリーズ中でも高い評価を得た名作である。

31,124 view

最後の純血の『R』となった作品

R−TYPE III スーパーファミコン 通販 販売の【ファミコン倶楽部】 (1605500)

R-TYPEシリーズ生みの親である、アイレム株式会社(現 株式会社アピエス)が本作を最後にゲーム事業から撤退する事となったため、実質アイレムで発売された最後のR-TYPEとなる。そのため、キャッチコピーで「ヲヤスミ、ケダモノ。BYE×2 BYDO」という本シリーズの終了を暗示するかのような一文が印象的であった。

パワーアップした演出面とゲームシステム

本作、『R-TYPE III』は初代『R-TYPE』の衝撃とインパクトには及ぶことができなかったものの、基本的なシステムを踏襲しつつ一作目の基本装備に加え、新兵装としてフォース2種(レーザー計6種)と2モードの強力な波動砲が追加されている。スーパーファミコン特有の拡大縮小機能なども取り入れ、ステージによっては縦スクロールや、バックスクロールと言った斬新な試みもなされている。また各ステージのボス撃破後は前2作にあったようなリザルト画面を介さず、直接リアルタイムで次のステージに移行するのも特徴の一つ。

敵弾が高速で激しいことが多いRシリーズにあって、本作は敵弾が低速で比較的少ないのも特徴であるが(ただし、2周目は高速の敵弾数、敵耐久値が増えて、難易度は極端に跳ね上がる)その代わり敵や障害物の配置が巧みでかつ終盤は耐久力の高い敵が多くなり、また各ステージに様々な罠や、ギミックが仕掛けられていることからも前作より続く「覚えゲー」的要素が非常に強く、あくまでRシリーズの硬派でストイックなテイストを継承した結果、2周目は前作のそれに迫る難易度に至っている。

ただし、その救済措置としてゲームオーバー時のコンティニュー回数は無制限となっており、ルートや配置記憶を開拓することで、初心者でも時間を掛ければいつかはクリアできるようになっている。
新たなる力・・・・!

新たなる力・・・・!

おなじみの「ラウンドフォース」に加え、新兵装として「シャドウフォース」と「サイクロンフォース」が追加された。また波動砲に関しても、チャージ2ゲージで「メガ波動砲」を撃てるようになった他、「ハイパードライブシステム」という持続型の波動砲攻撃を行う事が可能となっている。
via binto
魅せる演出の数々・・・・!

魅せる演出の数々・・・・!

ステージ1ではこちらを攻撃し続けるロボット型の敵機が、後方から高速接近してきたステージギミックに気付かづ衝突四散してしまう。このような細かい演出が各ステージで見る事ができ、一層印象的である。
via binto

ストーリー

バイドとの激しい戦闘から幾年が過ぎた。人類は幾度も敵勢力の侵攻を食い止めてきたが、バイドは更なる脅威として進化を遂げ、人類の前へと再び姿を現した。その進化は人類の想像を遥かに超え、バイドとの戦闘により太陽系外周警備艦隊は全滅に追いやられる。

そして人類はついに決断を下す。空間座標θ3681119・銀河系中心域に存在する「マザーバイドセントラルボディ」、バイド中枢部への直接攻撃指令。それは即ちバイドとの最終決戦を意味していた。

西暦2245年(現在の公式年表では2169年に設定変更されている)、第三次バイドミッション、オペレーションコード「THE THIRD LIGHTNING」が発動。人類が持つあらゆるテクノロジーを結集させた最新鋭R戦闘機、「R-9Ø」が空間転送砲で目標へ向けて射出された。北欧神話に伝わる終末の日、「ラグナロック」の名を与えられた最強最後のR-9が今、決戦の地へと向かう。

本作の機体は「R-9Ø」、その詳細は・・・

R-9/0 RAGNAROK

R-9/0 RAGNAROK

R-9直系最終型となる最新鋭の異層次元戦闘機、コードネームは「ラグナロック」。開発コードネームは「ELIMINATE DEVICE」、除去装置という意味合いから宿敵バイドを根絶やしにするための最終兵器という扱いだろうか。Rシリーズの中でも、類を見ない圧倒的ポテンシャルを持つ高出力戦闘機であり、単体の機体コストが高く量産性は一切視野に入れられていない。
R-9カスタムにおいては、生身の肉体では相当堪える苛酷な環境での戦闘を可能とするため、パイロットの四肢を切断してパイロットユニットに直結させたことが知られているが、特にR-9Øの場合は、パイロットユニットに少女の肉体(体内時間年齢14歳程度)に幼体固定処理を施された23歳の女性を直結させていたというものである。この噂に対して軍は否定を続けているが、真相は明らかになっていない。また、作戦に参加したR-9Øに関しても行方がわかっていない。
「R-TYPE II」の自機である「R-9custom」は、「ANGEL PAC」というサイバーコネクトシステムを搭載しており、パイロットの四肢を切断してパッケージングする必要があった。前作のSFCソフト「SUPER R-TYPE」では量産機の「R-9K」であったためか、通常の搭乗であった。そして本作の自機、「R-9/0」は14歳の少女に幼体固定処理された23歳の女性を直結するという、非人道的なシステムを採用しているとされている。非常に業の深い設定である。
メガ波動砲

メガ波動砲

BEAMゲージを2ゲージチャージする事で放つ事ができ、非常に破壊力がある。敵や地形を全て貫通するので、雑魚処理、ボス戦共に重宝する。また、通常の敵弾を破壊する効果もあるので、上手く発射できれば状況が好転する。ボスによっては、弱点が通常ショットでは届かない場所にあったりするので、このメガ波動砲が活躍する。
via binto
ハイパードライブシステム

ハイパードライブシステム

モード切り替えでBEAM→HYPERになった状態で、2ゲージチャージする事で発動する事ができる。波動砲のエネルギーを機体に取り込むような演出の後、連射波動砲を10秒間程撃つ事ができる。単発の威力はメガ波動砲には劣るが、集中射撃での総合的な破壊力ではメガ波動砲を上回る。連射波動砲は着弾時爆風を広げるので、弱点部位が埋まっているボスにもダメージを与えられる。またHYPER中はストラグル・ビットが高速で自機周囲を回転し、攻防一体の支援を行う。ハイパードライブ使用後は、オーバーヒートとなり、冷却されるまではメガ波動砲、ハイパードライブシステムは使用不可となる。
via binto
ラウンド・フォース

ラウンド・フォース

シリーズお馴染みのフォース。豊富な実践データーと安定性の高さから、最も信頼されている。しかし本作では旧式のフォースといった扱いで、新式のフォースと比較すると全ての点で見劣りしてしまう。一部のエースパイロットが好んで使用するという玄人仕様となっている。
via binto
【ラウンド・フォースのショットタイプ】
◆対空レーザー(赤):
敵機体を貫通するレーザーを正面に発射する。フォース第3形態時では2本の螺旋状のレーザーとなり、特に近距離で破壊力が高い。ビット装備時にはビットから補助レーザーが発射される。
◆反射レーザー(青):
3Wayの細いレーザーを発射する。威力は低いが、壁に当たると直角に反射する特性を持つため、複雑な地形の雑魚敵を一掃できる事もある。
◆対地レーザー(黄):
機体上下から、地形に沿うように進む2本のレーザーを発射する。前後の弾幕が張れないので、正直使いにくい。地形によっては上下の雑魚敵の殲滅に一役買う事もある。
シャドウ・フォース

シャドウ・フォース

通常のフォースは、超束積高エネルギー生命体(バイドの切れ端)を用いて製作されるが、このシャドウ・フォースに関しては完全に人工のフォースとなっている。全体に破壊力より、融通性や利便性が優先されている。ラピッド・リターン機構によりフォースの呼び戻しが迅速であり、全方位に攻撃可能なシャドウユニットと呼ばれる支援兵器により、自機との合体・分離どちらの状態でも高い戦闘力を発揮する。
via binto
【シャドウ・フォースのショットタイプ】
◆リバースレーザー(赤):
4本のレーザーを発射し、内二本は軌跡を曲げ反対側に進んでいく。フォースを前後どちらに装着していても、前後に攻撃が可能なので隙が無い。威力は若干控え目で有り、反対に進むレーザーの方が威力が高いという特性を持つ。
◆オールレンジレーザー(青):
フォース前方に2本、シャドウユニットから1本づつの系4本のレーザーを撃つ。機体の動きに合わせて各ユニットの射角が変化し、うまく調整すれば360℃攻撃可能である。また威力も高く、4本のレーザーを集中した時の火力は非常に高い。
◆ガイドレーザー(黄):
ラウンド・フォースの対地レーザーの改良版。機体前方に2本、上下に2本の系4本のレーザーを発射し、高速で地形に沿って進んでいく。前方に発射できる事で、対地レーザーより使い勝手は良い。
サイクロン・フォース

サイクロン・フォース

バイト体をエネルギー安定保持が可能なゲル状の球体にした後、中央に制御コアを埋め込み収束維持させているフォース。フォースの回りをサイクロニックビットが高速回転し、付近の敵や弾を広範囲で破壊する事ができる。フォースアタックのダメージが高いのも特徴。また、内蔵しているアクティブコントローラーにより、フォースと自機が分離中でもフォースの呼び戻しと引き離しを切り替える事ができる。
via binto
63 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

グロテスクだけどスタイリッシュ?SFCソフト『SUPER R-TYPE』はアイレムの名作STG!

グロテスクだけどスタイリッシュ?SFCソフト『SUPER R-TYPE』はアイレムの名作STG!

『SUPER R-TYPE』(スーパー・アール・タイプ)は1991年7月13日にアイレムよりSFCソフトとして発売された。 本作は同社より1989年に発売されたアーケードゲーム「R-TYPE II」をベースにされているが、大幅なアレンジがなされており、着脱式オプション「フォース」などの特徴的なシステムはそのままに、ステージ構成の変更や全体的難易度の緩和などバランス調整されており、家庭用として遊びやすくなっている。
binto | 42,782 view
実は深い!R-TYPEのスゴイ設定 ただのシューティングゲームじゃないぞ

実は深い!R-TYPEのスゴイ設定 ただのシューティングゲームじゃないぞ

名作シューティング、R-TYPE。ゲームとしての出来だけでなくその設定も話題となっています。発売から30年近く経過した今でも根強いファンがいます。
bohemianrhapso1 | 206,911 view
珍しい疑似3D画面、SFCソフト『アクスレイ』は縦と横、どっちも楽しめるシューティングゲーム!

珍しい疑似3D画面、SFCソフト『アクスレイ』は縦と横、どっちも楽しめるシューティングゲーム!

SFCソフト『アクスレイ』は、1992年9月11日にコナミより発売されたシューティングゲームである。本作は、縦スクロール面と横スクロール面が交互のステージ構成となっており、同社発売のシューティングゲーム「沙羅曼蛇」を彷彿とさせる。特に縦スクロール面に関しては、背景画面にパースをかける事による疑似3D表現がなされており、奥行きのある立体感を感じさせるゲーム画面が非常に特徴的な物になっている。
binto | 8,391 view
「ここは地獄の激戦区」、新谷かおる氏の漫画をカプコンがゲーム化、『エリア88』は硬派な良作!

「ここは地獄の激戦区」、新谷かおる氏の漫画をカプコンがゲーム化、『エリア88』は硬派な良作!

スーパーファミコンソフト、『エリア88』は1991年7月26日にカプコンより発売された横スクロールシューティングゲームである。原作は新谷かおるの漫画で、「少年ビックコミック」にて1979年から1986年の8年間に渡り連載されていた、戦闘機パイロットの傭兵稼業を描いた作品である。本作はゲーム自体の作り込みも素晴らしく、原作のキャラや戦闘機が使用でき、傭兵らしく資金を稼いで機体と装備を買うといった豊富な要素もあり評価が高い。
binto | 17,753 view
天下の大泥棒が大活躍!『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』は「がんばれゴエモン」シリーズのSFC版第1弾!

天下の大泥棒が大活躍!『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』は「がんばれゴエモン」シリーズのSFC版第1弾!

『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』は、1991年7月19日にコナミから発売されたスーパーファミコン用アクションゲームである。前作はファミコンソフトの「がんばれゴエモン2」であり、ゴエモンシリーズとしてはスーパーファミコンで第1作目となる。スーパーファミコンになった事でグラフィック、演出面が圧倒的に向上した事に加え、豊富なミニゲームや江戸時代のような和風テイストに近代のデザインが加わった斬新かつコミカルな世界観が際立つ名作である。
binto | 1,024 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト