珍しい疑似3D画面、SFCソフト『アクスレイ』は縦と横、どっちも楽しめるシューティングゲーム!
2017年1月24日 更新

珍しい疑似3D画面、SFCソフト『アクスレイ』は縦と横、どっちも楽しめるシューティングゲーム!

SFCソフト『アクスレイ』は、1992年9月11日にコナミより発売されたシューティングゲームである。本作は、縦スクロール面と横スクロール面が交互のステージ構成となっており、同社発売のシューティングゲーム「沙羅曼蛇」を彷彿とさせる。特に縦スクロール面に関しては、背景画面にパースをかける事による疑似3D表現がなされており、奥行きのある立体感を感じさせるゲーム画面が非常に特徴的な物になっている。

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チャレンジ精神を感じる疑似3D表現に、堅実なゲームシステム

アクスレイ スーパーファミコン 通販 販売の【ファミコン倶楽部】 (1602049)

コナミによるスーパーファミコン (SFC) オリジナルシューティングとして1991年に発表された。しかし発売予定日は徐々に延期され、実際に発売されたのは1992年も半ばを過ぎた9月になってからと当時のシューティングゲームにしてはかなり開発期間が長かった作品である。後にトレジャーを設立するメンバーが、コナミに在籍していた時期に関わっていた最後の作品でもある。

縦スクロールステージではSFCの拡大縮小回転機能を利用し、背景画面にパースをかけることで擬似的に3Dを再現しようとしており、画面の上に行くほど見かけの自機のスピードが遅くなったり、大型キャラが歪んだりと違和感を覚える部分もある。

自機の移動に使用する十字キーとショット、ミサイル、ウェポン変更(順送り、逆送り)の4ボタンで操作する。ステージの最後に待ち構えるボスを倒すとステージクリアとなる。全6ステージで、残機がなくなるとゲームオーバーとなる。設定されているクレジットが残っていればコンティニューも可能で、ステージの最初のウェポン選択画面から再開できる。
コナミといえば、「グラディウス」、「ツインビー」、「沙羅曼蛇」等の多くのシューティングゲームのメジャータイトルを発売している。『アクスレイ』は、その過去の名作達のノウハウがしっかりと受け継がれたシューティングゲームとして完成度の高い作品となっている。

特に本作で印象的なのが、縦スクロール面での斜め上から見たような奥行きのあるゲーム画面である。これにより、奥から手前へ向かってくるような迫力のある演出がなされている。SFCにおいて、3Dポリゴンによる立体表現は「スターフォックス」等の例外は除いて一般的ではなかったため、背景で使われるスクリーン描画面に対して拡大縮小を用いてパースを付けるこの手法は、非常に臨場感のある演出に成功している。
2Dだけど立体的!工夫された表現が印象的。

2Dだけど立体的!工夫された表現が印象的。

パースが付いた事で、通常の縦スクロールシューティングのようなプレイングスタイルで奥から手前へ来る立体感を味わえる。また横のスクロールも画面幅より外に行えるので、プレイ画面は非常にダイナミックである。
via binto
往来のタイトルでもおなじみ、ウェポン選択画面。

往来のタイトルでもおなじみ、ウェポン選択画面。

ステージ開始前に使用武器の選択を行うのは、シューティングゲームでは割と良くあるシステムですが、本作は敵の弾を被弾した際に、死亡扱いにならない代わりに使用中の武器が破壊されて使えなくなるといったシステムを取っている。
via binto

縦横交互のステージ構成で有名なシューティングゲームといえば・・・・

『沙羅曼蛇』が真っ先に思い浮かびます・・・・

『沙羅曼蛇』が真っ先に思い浮かびます・・・・

1987年9月25日に同社コナミから発売されたファミコンソフト。縦横交互のステージ構成はこのゲームから受け継がれた?
沙羅曼蛇の横スクロール面。

沙羅曼蛇の横スクロール面。

グラディウスの続編である事からも、当時見慣れた画面はこちらの方でした。
沙羅曼蛇の縦スクロール面。

沙羅曼蛇の縦スクロール面。

グラディウスがそのままツインビーのような縦スクロールになった事で、非常に当時は新鮮だった。このためか、非常にお得な感じがしたタイトル。

アクスレイのストーリー

イーリス恒星系に突如現れ、侵略してきた闇の帝国。過去3度の奪還作戦を実行するが失敗し、追いつめられたイーリス恒星系は戦艦クラスの超兵器を搭載できる戦闘機『アクスレイ』を開発。イーリス恒星系はアクスレイに最後の望みを託すのだった。
平和なイーリスに闇の帝国の戦艦が迫る!

平和なイーリスに闇の帝国の戦艦が迫る!

闇の帝国の圧倒的軍事力の前に、劣勢となったイーリス恒星系は最後の望みをアクスレイに託すのだった。
via binto

多数のウェポンを使いこなして攻略!

本作は、ポッド、サイド、ベイの三箇所にウェポンを装備できる。この三つの兵装は、ゲーム中にL、Rボタンを押す事で切り替えて使用する事ができるので、直線に強いウェポンと広範囲をカバーできるウェポン両方を搭載してステージ中の状況によって使い分ける事で、攻略が容易となる場合もある。
全部で8種類のウェポンが存在し、ステージが進む事に選択できる種類が増えていく。

◆POD(ポッド)
機体上部にレーザー系ウェポンを装備できる。癖の無い物から変わったレーザーまで。
・【ストレートレーザー】
正面に発射されるショット、威力は中くらいで最もオーソドックス。
・【ニードルクラッカー】
自機の周囲6方向に発射された後、敵の方向に向かっていく誘導レーザー。威力は低いが、雑魚敵の処理に優秀。
・【ワインドレーザー】
自機の後方4方向に発射された後、前方へ曲がって行くレーザー。方向キーの前後入力で曲がる角度が変わり、前で上下に拡散、後ろで前方に収束する軌道を取る。敵を貫通するので、強力。

◆SIDE(サイド)
機体側部にバルカン系ウェポンを装備できる。自機の周囲をカバーするための装備。
・【ラウンドバルカン】
ボタンを押すと後方から発射され、押し続けるごとに発射方向が前方になる。ボタンを離すと再び発射方向が後方になっていく。使いこなすと様々な方向の敵を処理する事ができる。
・【モーニングスター】
ボタンを押しっぱなしにすると自機の周囲を回転し、ボタンを離す事で放射場に発射されるショット。連射力が無いので、雑魚敵処理には向かないかもしれない。テクニカルな武器。

◆BAY(ベイ)
機体下部にミサイル系ウェポンを装備できる。正面と下側を攻撃するための装備。
・【マクロミサイル】
正面に発射され、着弾した際の爆風でもダメージを与えるミサイル。威力が高く、ミサイル系の中ではどのような曲面でも比較的使いやすい。
・【エクスプロージョンボム】
前方下方向に発射され、着弾すると爆風でもダメージを与えるミサイル。特に横スクロール面では、下方向の雑魚敵せん滅に役立つ。
・【クラスターボム】
自機の真下に投下される小型の爆弾。連射が可能。横スクロール面では下方向の敵せん滅に向くが、縦スクロール面では下側に落ちるので当てるのが難しい。

多彩なギミックのステージとボス達

本作のステージ数は全6面、1・3・5面が縦スクロール、2・4・6面が横スクロールのステージ構成となっている。いずれもそのスクロール方向に対応した演出とギミックをもっているので、印象に残り易い。
ステージ1:雲の惑星

ステージ1:雲の惑星

雲のさらに上空を飛ぶ爽快な最初のステージ。簡単かと思いきや、浮遊する岩が無数にあり、敵の攻撃を回避しながら岩にも気をつける必要がある。後半部分に大きく横スクロールしないと回避できない浮遊岩の通路があり、恐らく初回はここで1機落とすのではないだろうか。
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ボス1:モイ

ボス1:モイ

蜘蛛型の巨大兵器で、ガシャガシャと動き回る様が中々リアル。
蜘蛛の巣のような網レーザーの範囲に入ると、移動速度が遅くなってしまい、そこを敵の弾に撃たれる事もある。
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ステージ2:コロニー

ステージ2:コロニー

宇宙空間からコロニーへ侵入していくステージ。最初の横スクロールステージなので、前の縦スクロール面とのギャップから多少とまどうかもしれない。上下に敵が出現するので、ラウンドバルカンでうまく射撃方向を調整しながら撃破していくと安全。
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