しかし、1979年にそれとは対極にある刑事ドラマが制作され人気を博しました。毎週水曜日20:00~20:54まで放送されていた「噂の刑事トミーとマツ」がそれです。もう、何というか、番組名からして軽いです。
やり手婦人警官の姉(志穂美悦子)を持つ刑事の岡野富夫ことトミー(国広富之)は、気が弱く、極度の高所恐怖症のダメ警官。先輩刑事の松山進ことマツ(松崎しげる)は型破りな熱血キャラだが、トミーと同じくドジばかりしている。しかし、“男女のトミコ”と言われると、いきなり逆ギレしてスーパーマンも真っ青の強者に変身! 悪者をバッタバッタと倒してしまう。やる気のない刑事の面々や体面を気にする署長、やたら女にモテるトミーとふられてばかりのマツという、コメディーな味をメインに据えながらも、人情話やアクション、複雑な事件もの、などさまざまなストーリーを展開し、飽きさせない超娯楽ドラマ
噂の刑事 トミーとマツ OP&ED(season 1)
因みに、内容的に関連性はなかったのですが、1986年12月、同じく国広・松崎のコンビで「白バイ野郎!トミー&マツ」という単発ドラマが放送されています。
あぶない刑事
純粋に80年代を代表する刑事ドラマとなると、ここはやはり「あぶない刑事」ではないでしょうかね。
舘ひろしと柴田恭兵の共演で贈る、破天荒な刑事たちの活躍を描くバディ刑事アクション。港警察署捜査課のタカこと鷹山敏樹とユージこと大下勇次のコンビが、犯人逮捕のために横浜の街を駆け抜ける。
タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)のコンビは最高で、さらにカオル(浅野温子)とトオル(仲村トオル)のからみが良かったですよねぇ。
あぶない刑事 31話 Abunai Deka Episode 31
また、テレビと並行し1987年「あぶない刑事」として劇場映画第1作が制作され、「またまたあぶない刑事」「もっともあぶない刑事」「あぶない刑事リターンズ」「あぶない刑事フォーエヴァー」「まだまだあぶない刑事」そして2015年2月に公開された「さらばあぶない刑事」まで7作も制作されています。
踊る大捜査線
90年代を純粋に代表する刑事ドラマ、それはやっぱりこれしかないでしょう。1997年から放送が始まった「踊る大捜査線」ですよ。
青島俊作、29歳(織田裕二)。脱サラして警察官の試験を受け、3年後、晴れて念願の刑事になった。赴任先は臨海副都心、台場にある湾岸署の強行犯係。期待と希望に胸を膨らませて新地に赴くが、初日から完璧な階級社会で生きる刑事たちの現実を目の当たりにする…。
警察署を舞台に、刑事や警察官たちの日常をリアルかつユーモアたっぷりに描き、熱狂的ファンを生み出した「踊る大捜査線」。ストーリーはもちろん、映像、音楽、そして個性豊かな俳優陣、すべてが「踊る」独特の世界を作りあげた。スタッフの小物や人物へのこだわりも、宝物探し感覚で楽しめる。
しかし、青島くんの熱いセリフが印象的なのですが、「踊る大捜査線」って全体的にはユルイんですよね。勿論いい意味でですが、笑いの要素をふんだんに盛り込んであります。これがまた良かったというわけですよ。
踊る大捜査線 名場面
2000年になると「相棒」がスタートします。なんだかんだで20年も続いている怪物番組です。今後「相棒」を超える刑事ドラマって出てくるんでしょうかね?いえ、きっと出てきます。なんたって刑事ドラマは不滅ですからね。これからも目が離せませんよ。
出演者:国広富之、松崎しげる、石立鉄男 他