70年代以降の「刑事ドラマ」を掘り起こしてみました。どれもこれも個性ありすぎですよ。
2020年3月20日 更新

70年代以降の「刑事ドラマ」を掘り起こしてみました。どれもこれも個性ありすぎですよ。

一口に刑事ドラマといっても千差万別。特に70年代のものは個性が強いです。彼らは人権なんて考えていませんね。公務員であることも忘れてるようです。もう、バンバン撃ち殺してますからね。しかも真昼間の街中で。お構いなしですよ。が、だからこそ面白いんです。刑事ドラマはこうでなくっちいけません。

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1977年「特捜最前線」スタート!これは10年間も続いた大ヒット番組です。「太陽にほえろ!」もそうですが、「特捜最前線」は刑事や犯人の人間模様を描く群像劇となっていました。これぞ正しい刑事ドラマ、王道と言ってよいでしょう。ヒットしたのも納得です。

しかし、1979年にそれとは対極にある刑事ドラマが制作され人気を博しました。毎週水曜日20:00~20:54まで放送されていた「噂の刑事トミーとマツ」がそれです。もう、何というか、番組名からして軽いです。
噂の刑事 トミーとマツ トミー

噂の刑事 トミーとマツ トミー

プロデューサー:春日千春、千原博司(大映テレビ)、樋口祐三、野村清(TBS)
出演者:国広富之、松崎しげる、石立鉄男 他
やり手婦人警官の姉(志穂美悦子)を持つ刑事の岡野富夫ことトミー(国広富之)は、気が弱く、極度の高所恐怖症のダメ警官。先輩刑事の松山進ことマツ(松崎しげる)は型破りな熱血キャラだが、トミーと同じくドジばかりしている。しかし、“男女のトミコ”と言われると、いきなり逆ギレしてスーパーマンも真っ青の強者に変身! 悪者をバッタバッタと倒してしまう。やる気のない刑事の面々や体面を気にする署長、やたら女にモテるトミーとふられてばかりのマツという、コメディーな味をメインに据えながらも、人情話やアクション、複雑な事件もの、などさまざまなストーリーを展開し、飽きさせない超娯楽ドラマ
アメリカのテレビドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」をベースに制作されたと言われている「噂の刑事 トミーとマツ」。これはいわゆるデコボコ・コンビですね。このコンビネーションが絶妙だったのですが、「甘いマスク」を絵にかいたようなトミー役の国広富之が女性のハートをカッチリと掴みました!

噂の刑事 トミーとマツ OP&ED(season 1)

噂の刑事トミーとマツ」は第1シリーズが1979年10月17日~1981年3月25日、第2シリーズが1982年1月13日~12月22日まで制作されました。

因みに、内容的に関連性はなかったのですが、1986年12月、同じく国広・松崎のコンビで「白バイ野郎!トミー&マツ」という単発ドラマが放送されています。

あぶない刑事

さて、80年代。80年代を代表する刑事ドラマは何でしょう?長寿番組と言うことでいえば「はぐれ刑事純情派」でしょうかね。1988年4月6日~ 2009年12月26日迄、全444話も制作されています。しかし、これは80年代を代表するというよりも、90年代も、2000年代も代表する作品となっていますね。
純粋に80年代を代表する刑事ドラマとなると、ここはやはり「あぶない刑事」ではないでしょうかね。
あぶない刑事

あぶない刑事

プロデューサー:初川則夫(日本テレビ)、福田慶治。伊地智啓
出演者:舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル
舘ひろしと柴田恭兵の共演で贈る、破天荒な刑事たちの活躍を描くバディ刑事アクション。港警察署捜査課のタカこと鷹山敏樹とユージこと大下勇次のコンビが、犯人逮捕のために横浜の街を駆け抜ける。
「あぶない刑事」は、1986年10月5日~1987年9月27日まで毎週日曜21:00~21:54に放送されていました。
タカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)のコンビは最高で、さらにカオル(浅野温子)とトオル(仲村トオル)のからみが良かったですよねぇ。

あぶない刑事 31話 Abunai Deka Episode 31

当初は半年間で終了する予定だったらしいのですが、徐々に人気が出てきて結局放送は1年間続きました。更に終了の翌年には早速続編となる「もっとあぶない刑事」がスタートしています。
また、テレビと並行し1987年「あぶない刑事」として劇場映画第1作が制作され、「またまたあぶない刑事」「もっともあぶない刑事」「あぶない刑事リターンズ」「あぶない刑事フォーエヴァー」「まだまだあぶない刑事」そして2015年2月に公開された「さらばあぶない刑事」まで7作も制作されています。

踊る大捜査線

それでは90年代。90年代を代表する刑事ドラマは何だと思いますか?長寿番組と言うことでいえば、そりゃ「はぐれ刑事純情派」でしょう。が、これはいい。これはもう90年代にとどまりませんから。
90年代を純粋に代表する刑事ドラマ、それはやっぱりこれしかないでしょう。1997年から放送が始まった「踊る大捜査線」ですよ。
踊る大捜査線

踊る大捜査線

脚本:君塚良一
演出:本広克行、澤田鎌作
出演者:織田裕二、柳葉敏郎、深津絵里、水野美紀、ユースケ・サンタマリア、いかりや長介
青島俊作、29歳(織田裕二)。脱サラして警察官の試験を受け、3年後、晴れて念願の刑事になった。赴任先は臨海副都心、台場にある湾岸署の強行犯係。期待と希望に胸を膨らませて新地に赴くが、初日から完璧な階級社会で生きる刑事たちの現実を目の当たりにする…。
警察署を舞台に、刑事や警察官たちの日常をリアルかつユーモアたっぷりに描き、熱狂的ファンを生み出した「踊る大捜査線」。ストーリーはもちろん、映像、音楽、そして個性豊かな俳優陣、すべてが「踊る」独特の世界を作りあげた。スタッフの小物や人物へのこだわりも、宝物探し感覚で楽しめる。
織田裕二演じる熱血刑事 青島俊作の「事件は会議室で起こっているんじゃない!現場で起こっているんだ!!」の名セリフが忘れられませんね。柳葉敏郎、深津絵里、ユースケ・サンタマリアと周りの出演者がとても良かったわけですが、とりわけ いかりや長介は素晴らしかったです。まさしく日本のモーガン・フリーマンですね。
しかし、青島くんの熱いセリフが印象的なのですが、「踊る大捜査線」って全体的にはユルイんですよね。勿論いい意味でですが、笑いの要素をふんだんに盛り込んであります。これがまた良かったというわけですよ。

踊る大捜査線 名場面

「踊る大捜査線」は1997年1月7日から3月18日まで毎週火曜日の21:00 - 21:54に放送されました。その後はスペシャル版、映画、舞台、更にはスピンオフ作品までも作られたのは皆さんご存じの通りです。「踊る大捜査線」は、連続ドラマ版が終了してから人気が高まったという、ちょっと変わったケースの刑事ドラマですね。

2000年になると「相棒」がスタートします。なんだかんだで20年も続いている怪物番組です。今後「相棒」を超える刑事ドラマって出てくるんでしょうかね?いえ、きっと出てきます。なんたって刑事ドラマは不滅ですからね。これからも目が離せませんよ。
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  • かつ 2020/3/23 14:41

    90年代 刑事貴族1〜3がない。
    やり直し。

    立花伝十郎 2020/3/21 23:10

    Gmenがないのは解せぬ

    I.O(追伸) 2020/3/21 01:12

    ちなみに誇りの報酬とは、俺たちの勲章と刑事貴族のスタッフが参加した刑事ドラマで、内容も俺たちの勲章の様な作品で、キャストは中村雅俊さん・根津甚八さん(故人)・石橋正次さん・鈴木ヒロミツさん(故人)・篠ひろ子さん(前半半年クール)・伊藤蘭さん(後半半年クール)・柳生博さんらが1年間脇を固めました。

    玉梨 2020/3/20 21:43

    中村雅俊はやっぱり誇りの報酬じゃないかな?

    I.O 2020/3/20 21:41

    特捜最前線のOPタイトルバックが、明らかに太陽にほえろ!をイメージしており、恐らく太陽にほえろ!に対抗するためのタイトルバックでしょう。エンドバック映像で流れるチリアーノさんが歌う主題歌「私だけの十字架」も10年間固定されたままでした。ちなみに特捜レギュラーの中で10年間フルで出演したキャストは、太陽同様誰一人もいませんでした。

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