70年代以降の「刑事ドラマ」を掘り起こしてみました。どれもこれも個性ありすぎですよ。
2020年3月20日 更新

70年代以降の「刑事ドラマ」を掘り起こしてみました。どれもこれも個性ありすぎですよ。

一口に刑事ドラマといっても千差万別。特に70年代のものは個性が強いです。彼らは人権なんて考えていませんね。公務員であることも忘れてるようです。もう、バンバン撃ち殺してますからね。しかも真昼間の街中で。お構いなしですよ。が、だからこそ面白いんです。刑事ドラマはこうでなくっちいけません。

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ロボット刑事

ロボット刑事

原作:石森章太郎
企画:平山亨(東映)、別所孝治(フジテレビ)、斎藤侑
脚本:伊上勝、中山昌一、上原正三
監督:奥中惇夫、折田至、内田一作
出演者:千葉治郎、高品格ほか
社会に犯罪ロボットを送り込む、悪のロボットレンタル組織・バドーに対抗すべく、警視庁特別科学捜査室の刑事たちとロボットKが力を合わせて捜査・戦闘に挑む。原作は石ノ森章太郎。
ロボットKは、機械でありながら純真な心を持っており、詩を書くのが趣味。またエネルギー欠乏時には、巨大像マザーでメンテナンスを行うが、これにはKを開発した霧島博士の娘・レイコが搭乗、バドーのボス・ジョージは彼女の弟にあたる。
特別科学捜査室長・芝大造に高品格、若手刑事新條強に千葉治郎と、本格刑事ドラマなみのキャスティング。さらに現実世界と隣接した犯罪捜査、推理、謎解きというスタイルがリアリティを感じさせる。
原作となるのは「週刊少年マガジン」で連載されていた漫画で、作者は「仮面ライダー」で旋風を巻き起こしていた石森章太郎ですね。
「仮面ライダー」との違いは、「ロボット刑事」は公務員と言うことでしょうか(笑)「ロボット刑事」の主人公K(ケイ)は、警視庁の特別科学捜査室に配属されているんですよ。

ロボット刑事k

当時の石森 章太郎はものすごいヒットメーカーで、「仮面ライダー」」以外にも「変身忍者 嵐」「人造人間キカイダー」「イナブマン」に「秘密戦隊ゴレンジャー」と多くの変身ヒーローものを生み出しています。
日本中で変身ブームが起こっていたのですが、その真っただ中にあって「ロボット刑事」は変身しないんですよね。刑事ドラマとしてだけではなく、ヒーローものとしても異色だったんですよ。

俺たちの勲章

松田優作に中村雅俊という人気の2大スター夢の競演が刑事ドラマで実現しました。「俺たちの勲章」。1975年4月2日から1975年9月24日まで全19話、毎週水曜日20:00 - 20:55に放送されていました。
俺たちの勲章

俺たちの勲章

企画:岡田晋吉(日本テレビ)、梅浦洋一(東宝)
プロデューサー:中村良男(日本テレビ)、山本悦夫(東宝)
音楽:吉田拓郎
編曲:チト河内
演奏:トランザム
効果:福島効果団
現像:東洋現像所
ナレーター:山西道広
出演者:松田優作、中村雅俊
二人の若い"はみだし刑事"、中野祐二(松田優作)と五十嵐貴久(中村雅俊)。
中野は射撃の名手で不死身の男。刑事は、犯人を容赦なく逮捕するものという、頑固なまでの信念の持ち主。一方、五十嵐は射撃に自信なく無手勝流。
刑事は、犯罪の防止にあたるものという、心のやさしさが信条。この対照的な二人が果敢な捜査のなか、青春を燃やし傷ついていく姿を、
ユーモアとアクション豊かに描く。
2人ともカッコ良かったですよ。刑事ドラマといえば、仲間意識やチームワークを重視して描かれることが多いわけですが、主人公コンビは厄介者として孤立しています。作風は随分と違いますが「相棒」もその流れですよね。松田優作は「太陽にほえろ!」でもそうでしたが、アウトロー、それでもってスーツを着用しないという刑事スタイルを確立しましたね。ロボットでさえジャケットを羽織っていたのにね。(笑)

再放 ドラマ 俺たちの勲章 重い拳銃(途中から)

メインテーマは、トランザムが歌う「あヽ青春」。挿入歌は中村雅俊で「いつか街で会ったなら」でしたが、作曲を共に吉田拓郎が手掛けています。というか、 吉田拓郎は番組の音楽担当で、話題になりました。

西部警察

1976年1月にはパート3まで続くことになる刑事ドラマ「大都会」がスタートします。これは石原プロモーションによる制作だったのですが、実はもっとスケールの大きなドラマをつくりたかったのだそうですよ。それが実現するのは3年後になります。

ところで、「俺たちの勲章」で松田優作演じる中野祐二が打ちまくっていたのはS&W M29 6.5インチ(因みに中村雅俊演じる五十嵐貴久はコルト・ガバメント45オート)。警察では各自好きな拳銃を使っていいのかどうかは知りませんが、ついに、ショットガンを派手にぶっ放す人物が主人公となる事態が訪れました。そうです。石原プロが作りたかったスケールの大きなドラマとは、こういうことだったのです。
それは1979年10月から1984年10月まで放送された「西部警察」で実現したのでした。
西部警察

西部警察

出演者:石原裕次郎、渡哲也、舘ひろし、寺尾聰、藤岡重慶、苅谷俊介、五代高之、加納竜、御木裕、峰竜太
警視庁西部警察署捜査課の大門部長刑事(渡哲也)を中心とした“大門軍団”の刑事たちと、
それを見守る木暮課長(石原裕次郎)が凶悪犯罪に立ち向かう姿を描くポリスアクション作品。
主人公は渡哲也演じる大門 圭介。いや、カッコよすぎるぞ大門。それにしても西部警察署捜査課の人たちは拳銃撃ち過ぎじゃないですかね?しかも街中で。さすがにこれは危険極まりないですよ。が、これがいいんです。西部警察は、これでなくてはいけません!

西部警察 オ プニング

スカッとするとはまさしくこのことでしょう。これ以上のカタルシスなどこの世には存在しませんよ。制作はテレビ朝日と石原プロモーションということで、これ以降、石原軍団が確固たるものになっていくんです。

噂の刑事トミーとマツ

60 件

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  • かつ 2020/3/23 14:41

    90年代 刑事貴族1〜3がない。
    やり直し。

    立花伝十郎 2020/3/21 23:10

    Gmenがないのは解せぬ

    I.O(追伸) 2020/3/21 01:12

    ちなみに誇りの報酬とは、俺たちの勲章と刑事貴族のスタッフが参加した刑事ドラマで、内容も俺たちの勲章の様な作品で、キャストは中村雅俊さん・根津甚八さん(故人)・石橋正次さん・鈴木ヒロミツさん(故人)・篠ひろ子さん(前半半年クール)・伊藤蘭さん(後半半年クール)・柳生博さんらが1年間脇を固めました。

    玉梨 2020/3/20 21:43

    中村雅俊はやっぱり誇りの報酬じゃないかな?

    I.O 2020/3/20 21:41

    特捜最前線のOPタイトルバックが、明らかに太陽にほえろ!をイメージしており、恐らく太陽にほえろ!に対抗するためのタイトルバックでしょう。エンドバック映像で流れるチリアーノさんが歌う主題歌「私だけの十字架」も10年間固定されたままでした。ちなみに特捜レギュラーの中で10年間フルで出演したキャストは、太陽同様誰一人もいませんでした。

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