「スローステップ」はあだち充の少女漫画!
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「スローステップ」は1986年に連載されていた、あだち充先生の作品です。連載されていた雑誌はなんと「ちゃお」。少女漫画雑誌での連載でした。あだち充先生といえば少年誌「サンデー」のイメージが強く、まさか少女漫画方面でも作品を描いていたなんて意外ですよね。
こういうくだりは好きだな#あだち充 #スローステップ pic.twitter.com/x3qWrgSZE9
— あずまたかお (@east_takao) May 23, 2019
女の子向けの漫画雑誌ですがキャラクターも独特の漫画内の「間」も、ご覧のようにあだち充作品そのもの。ちゃおで「にんしーん」はさすがに攻めてるな~と思いますが、その後アニメ化もされ一部のファンからはあの「タッチ」を越える名作だと言われています。
今は亡き人気作家の中島らも氏が絶賛していたのも有名で、まさにお墨付きでもある「スローステップ」。まずはあらすじと登場人物をご紹介します。
今は亡き人気作家の中島らも氏が絶賛していたのも有名で、まさにお墨付きでもある「スローステップ」。まずはあらすじと登場人物をご紹介します。
「スローステップ」のあらすじ
麻丘高校2年生の中里美夏は、同校ソフトボール部のエースピッチャー。ボクシング部に所属する同級生の秋葉習や、そのボクシング部顧問で麻丘高校教諭の山桜監悟に気に入られ、しかもひょんなことがきっかけで美夏が扮装した「須藤麻里亜」を見た、秋葉のライバルで美夏と同じマンションに住む条青高校ボクシング部3年の門松直人にも惚れられ、美夏はモテモテ状態であった。
「スローステップ」もあだち充作品らしく、ヒロインがとりあえずモテモテです。しかし、少し他の作品と違うのが主人公の美夏がボーイッシュなところ。やはりその辺は少女漫画を意識したのかもしれませんね。これで美夏のキャラクターがあだち作品のヒロインキャラらしい性格であったなら、同性からの支持は得られなかったでしょう。
たとえば、女性からみて「タッチ」の浅倉南はあまり好かれないタイプかもしれません。男性目線だと彼女にしたい理想的なタイプですが、同性からは完璧すぎてあざとく感じられて共感できないんですよね。
一方の美夏はボーイッシュでがさつなんだけど、料理は得意で繊細な面もある…といった親近感を持ちやすいタイプの少女です。
一方の美夏はボーイッシュでがさつなんだけど、料理は得意で繊細な面もある…といった親近感を持ちやすいタイプの少女です。
「スローステップ」の主な登場人物
主人公・中里 美夏(なかざと みなつ)
麻丘高校2年生。ソフトボール部のエース。明るく活発な性格。口癖が「あーめんどくせ」「おいおい」などボーイッシュで少々がさつな一面も。売れないプロレスラーである父を持つ。訳あって変装した姿では「須藤麻里亜」と名乗っている。
秋葉 習(あきば しゅう)
美夏の同級生でボクシング部所属。父親は社長であり、いい加減で軽い性格をしている。美夏の事が大好き!門松も美夏の事が好きだと判明すると、負かすために真剣にボクシングに取り組むようになる。
門松 直人(かどまつ なおと)
条青高校3年生。ボクシング部所属で高校ボクシングのチャンピオン。ストイックで真面目な性格。美夏と同じマンションに住んでおり、最初は美夏が変装した姿である須藤麻里亜に恋をする。美夏と麻里亜が同一人物であると分かると、秋葉とは恋でもボクシングでもライバル関係となる。
山桜 監悟(やまざくら かんご)
麻丘高校の教諭。ボクシング部とソフトボール部の監督を兼任している。大学時代はプロボクサーを目指していたが、亡くなった姉の娘である知香を引き取るためその夢を断念した。学校内ではスケベ教師的な存在でセクハラしまくりだが、問題にはなっていない。
沢村 亜矢子(さわむら あやこ)
美夏の同級生。美人だが口が悪く、目つきの鋭い不良高校生。その割にお人好しな一面も。山桜に好意を抱いており、ある賭けをしてソフトボール部に所属する事になる。