江川卓選手が投じた169球目のストレートは明らかに高く外れるボール球となって押し出しの四球。0対1でサヨナラ負けとなり、江川選手にとって最後の甲子園は幕を下ろしましたが、決着の場面、マウンドで仲間達の言葉を聞いた江川選手は、「ああ、このチームにいて本当に良かった」と思ったと言います。
via msp.c.yimg.jp
高校1年生から地方大会でその怪物ぶりを見せていた江川卓選手が、高3の春まで甲子園に出場できなかったり、もっと言えば作新学園が全国制覇できなかったのは、当時の作新学園が「江川選手のワンマンチーム」だったからだ。という論調が多くなされました。ただ、このチームメイトがいたから江川選手は甲子園に出場できたのであり、この試合の10回裏、外野手の好返球と捕手の好ブロックによってサヨナラ負けを防げたのであり、後世に語り継がれる「江川、雨に敗れる」というエピソードも生まれなかったと思うのです。