80年代、やたらと流行ったワンポイントの刺繍ロゴたち
なかでも白い靴下に刺繍で入ったワンポイントロゴは定番だった。
左右で違うブランドの靴下を履いてしまい、恥ずかしかったなんて思い出も…
なんというメーカーなのか、どんなブランドなのか。
そんなことも一切気にせずに身に着けていた少年時代。
当時流行った懐かしのロゴブランドたちについて紹介していく。
傘のロゴ、アーノルドパーマー。
アーノルドパーマーのロゴ
日本のアパレルメーカー、レナウンがゴルフ傘をモチーフにした独自のブランドマークも考案することで、図形商標も取得して、国内ライセンスビジネスも展開した。
ブランド名は、伝説のプロゴルファー『アーノルドパーマー』から
アーノルド・ダニエル・パーマー(Arnold Daniel Palmer)
テレビ時代の最初のスターゴルファーになり、競技スポーツとしてのゴルフを広めた。
熱心なファンが非常に多く、パーマーらの集団のことをArnie's Army(アーニーズ・アーミー)と呼ばれるほどであった。
PGAツアーで歴代5位の通算62勝。
2016年9月、心臓疾患の合併症により87歳で死去。
1970年代の日本は空前のゴルフブームを迎えていた。
そこでレナウン商品企画室マーチャンダイザーの出来宏昭によって開発され、アーノルドパーマー本人をCMに起用することで、イメージをブランドに重ねた。
老若男女を対象に商品展開した日本初のトータルファミリーブランドであった。
時代性を反映した日本独自のブランド「アーノルドパーマー」は、瞬く間に人々の心をとらえて大ヒット。
戦後最大のブランドとして大成功をおさめ、傘のロゴマークはありとあらゆるアイテムとなって、70~80年代の日本中に溢れた。
ライセンス展開も拡大する一方で、あまりにも氾濫しすぎたアーノルドパーマーは飽きられ、やがてブランドとしては低迷を迎えてしまう。
業績が悪化し企業として傾いていたレナウンからは、優秀な人材が続々と他社アパレルに流出。
倉庫整理をしていたときに、ブランドが開発された当時の原画等がたくさん見つかった。
そこで、当時の商品を忠実に復刻したところ、現代の若者の心にヒット。
こうして2010年代前半になって、ブランド・アーノルドパーマーは復活した。
氾濫しすぎたことや安易なライセンス路線といったことが、せっかくのブランドをダメにしてしまった前回の教訓から、今回は開発当時のクオリティを崩すことなくブランドを守る路線に変更。
ブランド名もアーノルドパーマー・タイムレスとし、ロゴマークも従来の4色の傘に加えてモノクロの傘のロゴマークも登場した。
販路も百貨店ではなく、高感度なセレクトショップ中心に展開することで、ブランドとして新生している。
(公式ブランドサイト)アーノルドパーマータイムレス | arnold palmer timeless
パイプのロゴ、TOROY(トロイ)。
その日本での展開を行っていた会社が袂を分かち商標訴訟を経て、1968年に立ち上げたブランドが『TOROY(トロイ)』である。
TOROY(トロイ)のロゴ
当時パイプは富の象徴で、喫煙はリラックスの象徴と考えられいた。
このロゴは、アメリカ西海岸への憧れと、ダンディなスタイルを連想させる目的で制作されたという。
2005年に生まれ変わった新しいパイプマークは、パイプを喫煙の道具としてでなく自然体で解放されたリラックスした時間をあらわしているという。
現在、TOROY(トロイ)は幅広い商品ラインナップを揃え、トータルブランドへと成長。
[リラックス]をコンセプトにしたライフスタイルをご提案している。
(公式ブランドサイト)トロイ|TOROY
ペンギンのロゴ、マンシングウェア。
マンシングウェアのロゴ
この言葉をヒントに生まれたのがこのペンギンマークである。
当初はアンダーウェアメーカーであったという。
1955年、世界で初めてゴルフ専用ウェアを誕生させた。
翌年ペンギンマークを生み出し、その愛らしさで大統領やハリウッドスターまで愛用する有名ブランドに成長した。
日本にはデサントが総販売代理店として1964年に登場。
70年代のゴルフブームに乗って、ゴルフウェアだけでなくライフウェアとしても人気に。
現在でも、可愛らしいペンギンマークによって、ワンポイントロゴの入った靴下を愛用する女子中高生も多い。
そして、ワンポイントの白ソックスが定番だった。
少女たちも白ソックスが多かった気がする…。