クラッシュ・ギャルズとして日本のてっぺんに立った飛鳥だが、
プロレスラーとして肉体的能力では圧倒的に勝っているのに
人気では長与に負けた
華奢な長与が
極悪同盟に血だるまにされ苦痛に顔を歪め
耐えに耐えてライオネス飛鳥にタッチする
そして飛鳥は相手を蹴散らした
しかし客が感情移入するのは長与だった
結局、長与が美味しいところをぜんぶ持っていった
飛鳥の中に大量の不満やストレスが鬱積した
ジャガー横田
「今はもう全日本女子プロレスがないから言えますけど
やっぱり人気がクラッシュギャルズも飛鳥と千種で3:7くらいだったと思うんですよ」
飛鳥
「せめて、6:4にしてよ」
ジャガー横田
「人気の差でやっぱり
(長与は)芸能の手当てが違かったんですよ」
中居
「相方と収入が違ったんですか?」
飛鳥
「違ったと思います
まずファイトマネーが向こうの方が高かった」
「死神に取り憑かれたね」
常に音楽のかかっていないウォークマンのヘッドフォンを耳につけるようになった
そしてファンとも選手、関係者とも口をきかなかった
アイドル歌手:伊藤さやかに心酔し
貯めていた数千万円を彼女のライブ活動などのために投資した
伊藤さやかが
「あなたのイメージカラーは黒よ」
というと
試合着を黒に替え黒いサングラスをした
そんな飛鳥を長与は
「お前、死神に取り憑かれたね」
と罵り
女子プロレス専門誌にも
「いま闘いたい相手は飛鳥についてる死神なの
ぶっつぶしてやりたい
殺してやりたい
息の根止めてやりたい」
というコメントが掲載された
このインタビュー記事を読んだ飛鳥は激怒
ファンへの直筆メッセージを写真製版で載せることを要求した
「活字ではどう編集されるかわからない」からだという
当時の飛鳥の人間不信ぶりが伝わるエピソードである
クラッシュギャルズ解散
1985年のクラッシュギャルズ(1) 長与千種 The TRUTH of Chigusa Nagayo and Lioness Aska - YouTube
「プロレスに専念したい」
と芸能活動停止を宣言
長与千種は
飛鳥の宣言の仕返しのように飛鳥に相談せずに突然のプロレス引退を表明(1989年)
その3カ月後、飛鳥も引退(1990年)
こうして6年間に及ぶクラッシュギャルズの時代に幕が下りた
2人は番組の企画で
クラッシュとしての初戦を行った後楽園ホールで再会
25年ぶりに解散の真相について語り合うことになり
飛鳥は
アイドル的人気だった千種に対する「嫉妬、劣等感があった」ことを明かし
千種の突然の引退により
「1人で残された
1人で引退した千種を恨んだよ」
と語った
千種は
「ずっと引きずってた
『ごめんね』って」
と飛鳥に謝罪
「会長から来年からクラッシュのポスターを小さくすると言われたんだよね」
それに反発し
「結婚を考えている人がいる
引退します」
と自ら幕を引いたことを初めて明かした
千種から聞かされた引退の真相に飛鳥は
「うれしいですね」
とわだかまりが溶けたような表情で語った
復帰、開眼!
飛鳥はプロレスに復帰した
ただしヒール(悪役)として・・・
飛鳥が竹刀で相手を殴りつける姿に観客は怒り罵倒した
しかし飛鳥は嬉しかった
この観客の怒り(感情)は自分がつくり出したものだったから・・・