1985年春の選抜高校野球大会
1985年(昭和60年)3月28日から4月7日に開催された「第57回選抜高等学校野球大会」は、PL学園(大阪)のKKコンビ(桑田真澄・清原和博)が3年生になって初めての大会で、戦前から優勝候補の筆頭として注目を集めていました。しかし、そのPL学園を準決勝で圧倒したのが、エースで4番の渡辺智男を擁する伊野商(高知)。決勝でも帝京(東京)に勝利し、なんと初出場で初優勝の快挙を成し遂げました。因みに夏は、伊野商は高知大会の決勝で惜しくも敗退し、PL学園が2年ぶり(KKコンビにとっては二度目)の優勝を果たしています。
KKコンビと渡辺智男だけでなく、本大会には、後にプロ野球選手となる高校球児が大勢参加していました。その顔ぶれを見てみましょう。
KKコンビと渡辺智男だけでなく、本大会には、後にプロ野球選手となる高校球児が大勢参加していました。その顔ぶれを見てみましょう。
第57回選抜高等学校野球大会
第57回選抜高校野球【開会式】
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プロ入りした出場選手一覧
以下が、「第57回選抜高等学校野球大会」に出場し、後にプロ入りした選手の一覧です。
選手名 | 高校名 | 球団名 | 実働年数 |
---|---|---|---|
渡辺智男 | 伊野商 | 西武→ダイエー→西武 | 10年 |
河田雄祐 | 帝京 | 広島→西武 | 7年 |
小林昭則 | 帝京 | ロッテ | 7年 |
奈良原浩 | 帝京 | 西武→日本ハム→中日 | 16年 |
桑田真澄 | PL学園 | 巨人→MLB | 22年 |
清原和博 | PL学園 | 西武→巨人→オリックス | 23年 |
内匠政博 | PL学園 | 近鉄 | 10年 |
松山秀明 | PL学園 | オリックス | 9年 |
今久留主成幸 | PL学園 | 横浜→西武 | 10年 |
宮内仁一 | 池田 | 阪神 | 9年 |
中村良二 | 天理 | 近鉄→阪神 | 11年 |
山下和輝 | 天理 | 阪神 | 4年 |
佐々木主浩 | 東北 | 横浜→MLB→横浜 | 16年 |
葛西稔 | 東北 | 阪神 | 13年 |
松田慎司 | 報徳学園 | 日本ハム→ダイエー→ヤクルト | 11年 |
川村正太郎 | 松商学園 | 日本ハム | 3年 |
相川英明 | 横浜 | 横浜 | 8年 |
原口哲也 | 熊谷商 | 西武→ダイエー | 9年 |
秋元宏作 | 国学院久我山 | 西武→横浜 | 14年 |
安藤学 | 東邦 | ロッテ | 5年 |
豊田次郎 | 東洋大姫路 | オリックス | 5年 |
長谷川滋利 | 東洋大姫路 | オリックス→MLB | 15年 |
広永益隆 | 徳島商 | ダイエー→ヤクルト→オリックス | 14年 |
桧山泰浩 | 東筑 | 近鉄→KBO | 7年 |
高信二 | 東筑 | 広島 | 13年 |
25名がプロ入り!メジャー選手も!
確認できただけでも、25名もの高校球児がプロ入りを果たしていました。しかも、そのほとんどが一軍出場まで果たしており、NPBだけでなくMLBで活躍した投手までいます。
有名どころの名前を挙げると、桑田真澄、清原和博、佐々木主浩、長谷川滋利、奈良原浩、葛西稔、渡辺智男・・・など。この顔ぶれを見て、彼らが40年前に同じ大会に出ていたとは、にわかには信じ難いところです。さらに、長谷川と奈良原はこの年はまだ2年生で、翌1986年にも甲子園出場を果たしていました。
この中でMLBで活躍したのは、佐々木主浩と長谷川滋利の二人。2002〜2003年には、二人はシアトル・マリナーズでチームメイトになり、共にリリーフ投手として活躍しました。40年前の選抜に出場した二人が、同じMLBのチームで、クローザー(抑え)とセットアッパー(中継ぎ)として活躍するとは、MLBとの実力差があった40年前では、想像もしなかったことでしょう。
有名どころの名前を挙げると、桑田真澄、清原和博、佐々木主浩、長谷川滋利、奈良原浩、葛西稔、渡辺智男・・・など。この顔ぶれを見て、彼らが40年前に同じ大会に出ていたとは、にわかには信じ難いところです。さらに、長谷川と奈良原はこの年はまだ2年生で、翌1986年にも甲子園出場を果たしていました。
この中でMLBで活躍したのは、佐々木主浩と長谷川滋利の二人。2002〜2003年には、二人はシアトル・マリナーズでチームメイトになり、共にリリーフ投手として活躍しました。40年前の選抜に出場した二人が、同じMLBのチームで、クローザー(抑え)とセットアッパー(中継ぎ)として活躍するとは、MLBとの実力差があった40年前では、想像もしなかったことでしょう。
長谷川滋利
英語でインタビューに答える長谷川滋利 エンゼルスタジアムで現地メディアにインタビューを受ける 日本語翻訳字幕付
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西武にライバルが集結!?
プロ入りした球団名をざっと眺めると、なんとなく「西武」が多いことがわかります。
まずは、清原和博が1986年に入団(原口哲也も同年入団)。その後、渡辺智男が1989年に入団し、甲子園であの熱戦を繰り広げた二人のライバルがまさかの味方同士になります。1990年と1992年の日本シリーズでは、清原は4番打者、渡辺は先発投手として出場し、いずれも日本一を達成。さらに、1996年には、選抜ベスト4のPL学園の清原和博、今久留主成幸、選抜準優勝の帝京高校の河田雄祐、奈良原浩の4人が、西武で奇しくもチームメイトになっています。
まずは、清原和博が1986年に入団(原口哲也も同年入団)。その後、渡辺智男が1989年に入団し、甲子園であの熱戦を繰り広げた二人のライバルがまさかの味方同士になります。1990年と1992年の日本シリーズでは、清原は4番打者、渡辺は先発投手として出場し、いずれも日本一を達成。さらに、1996年には、選抜ベスト4のPL学園の清原和博、今久留主成幸、選抜準優勝の帝京高校の河田雄祐、奈良原浩の4人が、西武で奇しくもチームメイトになっています。
渡辺智男と清原和博
清原和博「人生最大の汚点」の相手が同じチームのエースに!甲子園の怪物を捻じ伏せた男「渡辺智男」の本性とは!
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渡辺智男
PL学園・KKコンビ 剛腕・渡辺の前に散る
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東北高校で名投手が同級生
横浜、MLBで活躍した佐々木主浩、阪神で活躍した葛西稔は、東北高校の同級生で投手でした。二人は、東北高校を卒業後、それぞれ東北福祉大学と法政大学に進学。二人とも、1990年にドラフト1位でプロ入りを果たしています。大学進学後のプロ入りなので、高校時代の二人の関係を知る人は少ないかもしれません。
東北高校では、佐々木がエースで、葛西は控え投手兼野手でした。阪神・野村監督の秘策「遠山・葛西スペシャル」は、葛西の高校時代の野手経験が活かされたものなのでしょう。
40年前の選抜では、佐々木が登板し、1回戦の堅田を完封、2回戦の明野を2失点、準々決勝の池田を1失点と好投しますが、惜しくも準々決勝で敗退。一方、前年の神宮大会で投げたのは葛西で、チームは準優勝し、選抜出場に大きく貢献していました。
東北高校では、佐々木がエースで、葛西は控え投手兼野手でした。阪神・野村監督の秘策「遠山・葛西スペシャル」は、葛西の高校時代の野手経験が活かされたものなのでしょう。
40年前の選抜では、佐々木が登板し、1回戦の堅田を完封、2回戦の明野を2失点、準々決勝の池田を1失点と好投しますが、惜しくも準々決勝で敗退。一方、前年の神宮大会で投げたのは葛西で、チームは準優勝し、選抜出場に大きく貢献していました。
MLB時代の佐々木主浩
Kazuhiro Sasaki's Greatest Moments
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遠山・葛西スペシャル
【野村克也】史上最大の奇策遠山・葛西スペシャル
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熊谷商にはあのお笑い芸人も!?
エース・原口哲也を擁する熊谷商は、1回戦で宇部商に敗戦。実はこの時、原口のチームメイトで、松本政彦という選手もベンチ入りしていました。この選手はプロ入りはしていませんが、現在の知名度はプロ野球選手並みに高い人物です。では、松本政彦とは一体誰なのでしょうか?
答えは、お笑いコンビTIMの「ゴルゴ松本」です。TIMの二人が甲子園に出場していたのは有名な話ですが、ゴルゴ松本がKKコンビと同じ大会に出場していたことを、当時から知っていた人はほとんどいないでしょう。奇しくも、相方のレッド吉田も、KKコンビのPL学園が優勝した1983年夏の大会に、東山高校の控え投手としてベンチ入りしていました。
答えは、お笑いコンビTIMの「ゴルゴ松本」です。TIMの二人が甲子園に出場していたのは有名な話ですが、ゴルゴ松本がKKコンビと同じ大会に出場していたことを、当時から知っていた人はほとんどいないでしょう。奇しくも、相方のレッド吉田も、KKコンビのPL学園が優勝した1983年夏の大会に、東山高校の控え投手としてベンチ入りしていました。
ゴルゴ松本
「努力は失敗の連続」ゴルゴ松本が高校生へ熱いメッセージ!新潟市の高校で“命の授業” (24/06/20 18:53)
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