加藤和彦
アマチュア時代を経て1967年に「ザ・フォーク・クルセダーズ」でデビュー。「ザ・フォーク・クルセダーズ」解散後にソロ活動と並行して「サディスティック・ミカ・バンド」を結成しイギリスツアーも行った加藤和彦。ソロとして、またはバンドとしての活動以外にも多くのアーティストへの楽曲提供やプロデュース、映画音楽の担当など、日本の音楽界において大きな足跡を残しています。
「ザ・フォーク・クルセダーズ」、「サディスティック・ミカ・バンド」に関しては再結成もあり認知度も高いのですが、それに比べると「サディスティック・ミカ・バンド」解散後のソロ活動の方は一般的にはあまり知られていないように思えます。
「サディスティック・ミカ・バンド」の解散は1975年で、翌年にソロアルバム「それから先のことは…」を発表します。シングル・カットされた「シンガプーラ」をはじめとして、安井かずみ(作詞)との長きにわたるコラボレーションがここから始まります。
「サディスティック・ミカ・バンド」の解散は1975年で、翌年にソロアルバム「それから先のことは…」を発表します。シングル・カットされた「シンガプーラ」をはじめとして、安井かずみ(作詞)との長きにわたるコラボレーションがここから始まります。
シンガプーラ
加藤和彦
via www.youtube.com
加藤和彦のソロ作品において最も評価が高いのは「ヨーロッパ三部作」とよばれている3枚のアルバムです。
今聴いてみても確かに素晴らしいクオリティを誇る作品です。埋もれてしまうには(そんなことはないと思いますが)あまりにも惜しいこれらの作品をご紹介します。
今聴いてみても確かに素晴らしいクオリティを誇る作品です。埋もれてしまうには(そんなことはないと思いますが)あまりにも惜しいこれらの作品をご紹介します。
パパ・ヘミングウェイ
アルバム「それから先のことは…」を1976年に発表した後、1978年にアルバム「ガーディニア」を発表。そして通算5枚目となるソロ・アルバム「パパ・ヘミングウェイ」を1979年に発表するのですが、これが「ヨーロッパ三部作」の1作目です。
パパ・ヘミングウェイ
1.スモール・キャフェ
2.メモリーズ
3.アドリアーナ
4.サン・サルヴァドール
5.ジョージタウン
6.レイジー・ガール
7.アラウンド・ザ・ワールド
8.アンティルの日
9.メモリーズ (リプライズ)
2.メモリーズ
3.アドリアーナ
4.サン・サルヴァドール
5.ジョージタウン
6.レイジー・ガール
7.アラウンド・ザ・ワールド
8.アンティルの日
9.メモリーズ (リプライズ)
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内容はタイトルからも分かるようにアーネスト・ヘミングウェイの生涯をテーマにしており、録音もヘミングウェイゆかりの地でもあるナッソーのコンパス・ポイント・スタジオとマイアミのクライテリア・スタジオで行われています。
アルバムから「アラウンド・ザ・ワールド」と「ジョージタウン」が両A面シングルとして発売されました。
アルバムから「アラウンド・ザ・ワールド」と「ジョージタウン」が両A面シングルとして発売されました。
via coconutsdisk.com
どちらもいい曲です。特に「アラウンド・ザ・ワールド」は、ジャマイカの風を感じるさせるレゲエな名曲。
ですが、アルバムを代表する曲となると1曲目の「スモール・キャフェ」でしょう。
ですが、アルバムを代表する曲となると1曲目の「スモール・キャフェ」でしょう。
SMALL CAFE
加藤和彦
via www.youtube.com
この曲をきっかけとしてヨーロッパ三部作が作られることになったというエポックメイキングな曲。タンゴ風の楽曲ですが、本作中もっとも(唯一?)のヨーロッパ的な曲でもあります。
うたかたのオペラ
「ヨーロッパ三部作」の第2作目は、1980年9月25日に発表された「うたかたのオペラ」です。録音はデヴィッド・ボウイ の「ヒーローズ」やU2 の「アクトン・ベイビー」などで知られる西ベルリンのハンザ・スタジオでレコーディングされています。
うたかたのオペラ
1.うたかたのオペラ
2.ルムバ・アメリカン
3.パリはもう誰も愛さない
4.ラジオ・キャバレー
5.絹のシャツを着た女
6.Sバーン
7.キャフェ・ブリストル
8.ケスラー博士の忙しい週末
9.ソフィーのプレリュード
10.50年目の旋律
2.ルムバ・アメリカン
3.パリはもう誰も愛さない
4.ラジオ・キャバレー
5.絹のシャツを着た女
6.Sバーン
7.キャフェ・ブリストル
8.ケスラー博士の忙しい週末
9.ソフィーのプレリュード
10.50年目の旋律
via www.hmv.co.jp
「うたかたのオペラ」は、1920年代のヨーロッパ文化に興味を抱いた加藤和彦が、当時世界屈指の産業都市だったベルリンをコンセプトにして作り上げたアルバムです。
前作同様にコンセプトに基づいた録音場所を選んだというわけですね。結果、その街のムードが濃厚に漂うアルバムになっています。
「絹のシャツを着た女」がシングルカットされ、アルバムと同時発売されています。
前作同様にコンセプトに基づいた録音場所を選んだというわけですね。結果、その街のムードが濃厚に漂うアルバムになっています。
「絹のシャツを着た女」がシングルカットされ、アルバムと同時発売されています。
この曲は、資生堂のキャンペーン・ソングとなりスマッシュ・ヒットしました。カップリングは「パパ・ヘミングウェイ」に収録されていた「サン・サルヴァドール」です。
生誕:1947年3月21日
出身地:京都府京都市
死没:2009年10月16日(62歳没)
活動期間:1965年~2009年