顔のデカさは自信の表れ?芦毛の兄貴も強かった・ビワハヤヒデ
2019年10月18日 更新

顔のデカさは自信の表れ?芦毛の兄貴も強かった・ビワハヤヒデ

みなさんはビワハヤヒデという馬をご存知でしょうか?3冠馬・ナリタブライアンのお兄ちゃんです。ファンの間では顔の大きな馬なんて言われることもありましたが、その実力は顔の大きさ以上に偉大なものでした。今回はそんな偉大なお兄ちゃん・ビワハヤヒデをご紹介します。

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年が明けて5歳となったビワハヤヒデ。初戦に選んだのは2月のG2・京都記念。この日も単勝1.2倍という圧倒的な支持を受け、レースは2着に7馬身差を付ける圧勝。その強さに凄みが増していきます。そうして迎えたGI・天皇賞(春)も単勝1.3倍の圧倒的1番人気。レースでも危なげない走りで前年に3強と呼ばれたうちの1頭、ナリタタイシンを退けGI2勝目を手にします。

続く春のグランプリレース、GI・宝塚記念でも単勝1.2倍の圧倒的支持を受け、レースも2着のアイルトンシンボリに5馬身差をつける圧勝。向かうところ敵なしという感じでビワハヤヒデの1強時代に突入します。その頃1つ下の弟・ナリタブライアンも皐月賞とダービーを圧勝し2冠を達成しており、3冠確実と目されていました。

弟のナリタブライアンも向かうところ敵なしといった強さを見せており、世間の注目はこの無敵の兄弟の直接対決に集まっていました。もし対戦するなら年末の有馬記念、ファンは兄と弟、一体どちらが強いんだろうと年末に実現するであろうレースを心待ちにしていました。しかし夢の兄弟対決が実現することはありませんでした。本当に見てみたかった夢の対決だけに残念でなりません。

府中に棲む魔物

1994年(H6)天皇賞(秋) ~ネーハイシーザー

秋初戦のオールカマーでも単勝1.2倍の圧倒的1番人気で宿敵・ウイニングチケットを破ったビワハヤヒデ。中距離チャンピオン決定戦・天皇賞(秋)へ駒を進めます。この日のビワハヤヒデも単勝1.5倍の圧倒的1番人気。誰もがこの日もビワハヤヒデは圧勝すると信じて疑いませんでした。

この頃天皇賞(秋)の1番人気は勝てないという、ビワハヤヒデにとっては嬉しくないジンクスがありました。皇帝・シンボリルドルフも怪物・オグリキャップ、メジロマックイーンでさえもこのジンクスには勝てませんでした。「府中の杜には魔物が棲んでいる」と言われ、みなその魔物に襲われてしまったのかもしれません。

ビワハヤヒデも例外ではありませんでした。負けるはずがないと思われていたこのレース、最後の直線で伸びあぐねるビワハヤヒデの姿に場内からは悲鳴が上がったと言います。ビワハヤヒデもまた「府中の魔物」に襲われてしまいます。生涯で初めて連対をはずす5着に敗れてしまいました。レース後左前脚に屈腱炎を発症していることが判明し、全治1年以上との診断を受けます。そしてレースから3日後、現役引退が発表されました。その4日後、弟のナリタブライアンは牡馬クラシック3冠を達成。兄弟で明暗が分かれる結果となってしまいます。

引退後、種牡馬となったビワハヤヒデでしたが、目立った活躍馬を輩出することなく2005年に種牡馬も引退。今は日西牧場で功労馬としてのんびりと余生を過ごしています。今では全身真っ白になった偉大なる兄貴・ビワハヤヒデに会いに行ってみてはいかがでしょうか。
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