とはいえ、笹団子が新潟土産として定着したのは案外最近のことだったりします。1964年(昭和39年)に新潟で開催された第19回国民体育大会(新潟国体)がきっかけです。
笹川餅屋の4代目当主・笹川勇吉が産み出しました「笹団子」
そもそも、新潟国体の3年前には同社の笹団子・笹粽が新潟市土産品に認定されていまして、笹川さん独自製法の笹団子が出来上がっておりました。
そして、そんなある日、新潟国体の開催が決定。新潟県としても新潟市としても「新潟独自のお土産を開発して、全国から参加する皆様にアピールしたいな~」ということで、お土産開発に着手します。
開発依頼を受けたのは新潟市土産品協会。その会員であった勇吉さんは、元々自分が作っていた笹団子に改良を加えたニュー笹団子を開発。これまでの笹団子より長く日持ちする笹団子が誕生しました。
これが県・市の認定を受け、「新潟みやげ菓子の笹団子」として売り出された結果大当たりしまして、現在の全国区レベルの認知度に至っております。
1964年といえば・・・東京オリンピック!そして、新潟地震
東京オリンピック(1964年10月10日)開催の年は色々熱かった! - Middle Edge(ミドルエッジ)
1964年といえば・・・東京オリンピック!そして、新潟地震です。
実は、新潟国体は東京オリンピックの影響を受けた国体です。
どういうことかと言いますと、東京オリンピックが10月開催だったため、それに気を遣って秋期大会を春季大会に前倒ししたのです。春季大会は6月6日から6月11日にかけて開催されました。東京オリンピックの前夜祭ともいえる大会として盛り上がった国体でした。
しかし、その数日後の6月16日午後1時2分(正確には1分41秒)、マグニチュード7.5という規模の新潟地震が発生しました。新潟県、山形県、秋田県を中心に甚大な被害がでた震災です。
国体としても8月に夏季大会が予定されていたのですが中止されました。
そんな中、日本は10月に東京オリンピックを成功させたのです。
昭和39年は、新潟国体あり、新潟地震あり、東京オリンピックありの、色々な意味でビックな年だったりします。
だがしかし!
私は敢えて言いたい!
昭和39年は新潟土産「笹団子」が生まれた年でもあると!
ということで、今回は「ご当地土産」ヒットのコネタでした。