自分自身でプロレスに対して「大切な柱」は変わらずありますが、そのうえである程度は今のプロレスにあわせないとダメかなと思ってますね。
ただ「ここはダメだよ」とか失っちゃいけないと考えるものはリング上でも言いますね。
今の若い選手全般に言えるのですがリング上で本気にならないんですよ。闘いじゃなくなっているというか。僕自身プロレスが好きでプロレスの世界に入ったわけではないので、常に全力の闘いなんですよね。やるかやられるかに近い。
「もっと腹立てろ」とか「本気で行け」とか若い選手には言ってるんですけど。
闘いじゃなくてプロレスが魅せるだけのものになっている気がしていますね。お客様が喜んでくれるなら良いのかもと思うけど。
とはいえ自分自身の闘い方でも、僕がいくら「こうだ」と思ってもお客様がひいちゃったらやっぱりプロとして駄目だと思うんで。お客様に受け入れられるものを常に考えて、時代とともに変化させていかないといけないとは思ってますね。
-大森選手とは同期として、全日本プロレスを支える役員同士としてご一緒されています。団体の方向性について語り合うことなどもあるのでしょうか?
2人だけで話をするってのはあまり無いかもしれませんね。役員会は毎月やってるけど(笑
まあ僕の意見と大森の意見も違うと思うんですよね。若い選手への接し方も違うと思うし。僕はどっちかというと厳しい方だと思うし。2人で話をするとしたら、若い選手について意見交換する時くらい。
大森がいてくれて助かってますよ。大森取締役の定例会見も面白いし。僕がガーっと行く方なんでバランスとれてていいんじゃないですかね。
-三沢光晴選手、小橋建太選手と非常に近いポジションでプロレスキャリアを歩んでこられました。両選手から影響を受けた部分はございましたか?
三沢さんからは、トップ選手たるもの姿勢を教えてもらいました。「トップ選手はこうあるべきだ」というのを三沢さんの背中をみて教わったというか。
小橋さんからはトップ選手として教わったことも多いですが、どちらかというと兄貴って感じですかね。全日本プロレスに入団した時から、特に変わらず接してくれたのは小橋さんだけでしたからね。
-レスラー生活25周年を迎え、これからの全日本プロレスはどのように進んでいくのでしょうか?
まずレスラーとしては25周年は通過点、とは言え結構来てしまった通過点ですけど。次は30周年を目指してやっていきたいですね。
選手としても30周年が大きな区切りと考えているので、そこまではいい状態で続けることが出来るように。
全日本プロレスとしては、なるべく若い世代にバトンタッチ出来るように考えたいですね。
大会告知のポスター作るときに必ず言ってるんですけど、僕と大森はポスターの下部でいいから左右で配置してくれと。僕らは皆を支える土台となって、活躍する人間をセンターにしてほしいと頼んでますね。
全日本プロレスとしては20代や30代のバリバリ動ける人間がトップを張ってくれる形が望ましいかな。
かつて僕が見てた全日本プロレスはまだまだこんなもんじゃないんで、僕が見ていた全日本プロレスに近づけるように40周年、50周年と頑張っていきたいですね。
レスラーとして社長として、秋山選手の今後の活躍から目が離せません!!
秋山準 プロフィール
1969年10月9日生まれ、大阪府和泉市出身。
全日本プロレス・オールジャパンプロレスリング(株)代表取締役社長 兼 レスラー。
ジャイアント馬場のスカウトにより、92年に全日本プロレスに入団。その後、三冠ヘビー、世界タッグ、GHCヘビー、GHCタッグなど多くのタイトルを戴冠。
14年7月より「オールジャパン・プロレスリング(株)」の代表取締役社長に就任し、全日本プロレスの舵取りを担う。
世界タッグ選手権試合(60分1本勝負)は見逃せません!
【第77代王者組】
関本大介
岡林裕二
VS
【挑戦者組】
秋山準
大森隆男