『めぞん一刻』(ビッグコミックスピリッツ・1980年11月号(創刊号) - 1987年19号)
音無響子は五代に求められている存在だと自覚している。しかし、五代に対してはっきりした態度を取らず「ぬるま湯」の状態の逃避をする・・・これが『めぞん一刻』のコア。
非常に古い木造アパート「一刻館」に新しい管理人、音無響子がやってきた。
キャラクターのモデルは女優の夏目雅子。夏目雅子さんの実写版見たかった・・・
基本的に明るく快活で優しい性格の反面、非常にヤキモチ焼きで世間知らずであり、思い込みも激しい。また、親譲りの鈍感な面もある。
5号室に住む浪人生の五代裕作は可憐な彼女に恋をする。
音無 響子の美貌に五代は一目で虜になり、常に気になるマドンナ的な存在となる。
頼りなくても、要領が悪くても、そんなことは、それほど、たいした問題じゃない。
裕作くんは優しくて思いやりのあるすばらしい子だ。それが一番!
音無響子は五代が他の女性と仲良くしているのを見聞きしただけで、真意を確認せぬまま自分の中で勝手な解釈をし、独りよがりに不機嫌になり、キツく当たっていた。
音無響子は五代に女友達から日に何度も電話があるだけで嫉妬し耐えられなくなる
嫉妬と怒りの激しいオーラが見えます。
音無響子は五代の心根の優しさや厚意に絆され、次第に心惹かれて行く。五代に近付く女性を排除しようとする。邪魔をする。
音無響子「このままじゃ、みんなウソになりそうで・・・こわい・・・」
五代が勘違いしてしまうのもしょうがない音無響子の態度。「めぞん一刻」の最大のトリック=説明を省略しすぎ・説明不足・言葉足らず=勘違いをもたらす。
音無響子「あの・・・本当に私でよろしいんですか?」
「めぞん一刻」の最大のトリック=説明を省略しすぎ・説明不足・言葉足らず=勘違いをもたらす。
「三鷹の妹の結婚式」の祝いの品を選ぶ役を響子が引き受けてくれるか、そろそろお返事をいただきたいんですが・・・という三鷹のせりふが
「そろそろお返事をいただきたいんですが・・・」と大胆に省略されすぎることで誤解を招くトリック。
あの・・・本当に私でよろしいんですか?という台詞もプロポーズを受ける台詞にしか思えません。
こういう表現が多い。そこが面白い。
「時計坂」という町にある「一刻館」という名の古いアパートの住人・五代裕作と、管理人としてやって来た若い未亡人・音無響子を中心としたラブストーリー。
人よりも苦労を背負い込んでしまう世渡り下手な青年・五代裕作と、生来の鈍感さと亡き夫へ操を立てるがゆえの真面目さを合わせ持つ美貌の管理人・音無響子の織り成す恋愛模様について、周囲を取り巻く常識はずれの面々が住むおんぼろアパート「一刻館」を舞台に、高橋独自のリズミカルでコミカルな展開で小気味良く描かれる。1980年代の恋愛漫画の金字塔として名高い作品である。
「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)誌上において、創刊号である1980年11月号から1987年の19号にかけて全161話が連載された。連載は雑誌の発行ペースに従い月刊から月2回へ、さらに86年4月14日号から週刊へと変わった。また月刊時代は9回中8回で巻頭カラーを飾る看板連載であった。
作者は「週刊少年サンデー」で「うる星やつら」を連載し、小学館の青年向けと少年向けの各漫画雑誌の看板作家の一人であった。しかし作者は、双方とも自分の20代の作品だとして同時期に完結させている。
単行本は全15巻。2007年4月27日に新装版として再発売される。1992年から1993年にかけて、A5判のワイド版としても発売され、1997年には文庫版が出ている。
1986年にはアニメ化と実写映画化がされ、1988年にはアニメ映画も作成されている。また、2007、2008年にはテレビ朝日系列でテレビドラマが2本製作、放映された。
出典 めぞん一刻 - Wikipedia