いつまでも子どものままではいられない――『ばいばいストロベリーデイズ』大人への階段はやっぱり切ないものです。
2018年6月13日 更新

いつまでも子どものままではいられない――『ばいばいストロベリーデイズ』大人への階段はやっぱり切ないものです。

少女から大人への成長は切なさと痛みを伴いますね。けれどもまた違った景色がぱーっと広がる新しい世界はそんなに怖くないもの。『ばいばいストロベリーデイズ』の中に秘められた“ばいばい”はまた再会のしるしでもあるのではないかと思います。

1,060 view

ばいばいストロベリーデイズ

 (2018875)

美人で優しい杳子(ようこ)ちゃんは比都美(ひとみ)のあこがれの人なの。
毎週土曜日は騒いで遊んで、楽しい二人のティータイム♡
いつまでもこんな“現在(いま)”がつづくといいね……いい…ね。
週刊少女コミック昭和59年6月号に掲載された、きらめきラブストーリー。表題作ほか三編を収録した傑作集第三巻。
via 小学館『ばいばいストロベリーデイズ』カバーより  1984.8

ばいばいストロベリーデイズの作品紹介

吟遊詩人の街

小学館『ばいばいストロベリーデイズ』p5  1984.8 (2018907)

via 小学館『ばいばいストロベリーデイズ』p5  1984.8
哲(さとる)と琴(こと)は、校時代からの恋人。今は、東京で同棲中の二人。ギタリストとしての哲の夢を大事にしたいから黙って哲をひたすらに追いかけた琴。そんな生活に何も不満はないのだが、昔は素敵に見えた哲のGOING MY WAY(我が道を行く)姿勢を、琴は昔と同じように受け入れず……二人の間にすこしずつ流れ出す食い違いは、哲のアメリカ行きで、一挙に表面化され……。
 (2018949)

夢を追いかける男とそれを見守る女の行方ははたして……!?
人の気持ちは思いやるがゆえにすれ違ってしまうもの。
「哲クンのギターを聴くだけでしあわせな気分になれたものね……」と思っていたのが
一緒に暮らすとなると話は別。経済観念やリアルなお金の話になったり問題は山積み。
彼らはひょんなことからお互いの本音を知り、結果的に思いは通い絆を深めます。

ミッドナイトモーション

小学館『ばいばいストロベリーデイズ』p47  1984.8 (2018909)

via 小学館『ばいばいストロベリーデイズ』p47  1984.8
友人の発案によって、レコード会社の社長令嬢をひっかけてデビューのコネをつくろうと、マコトははミミに接近する。が、逆にマコトはミミがずっと憧れていた辻井の気をひくために、ダシに使われてしまう。そんなきっかけから、ミミはマコトのバンドに出入りするようになる。明るく素直なミミに、どんどんマコトはひかれていくが……そこへ突然辻井が現れる。
 (2021004)

ナンパから始まった(?)恋は果たしてどちらに女神は微笑んでくれるのか。
これがまた切ないんですよねぇ……。
マコトは辻井の思いを知り、無邪気に笑む彼女の姿を見て――。
「素顔のほうがステキよ」という彼女に、身を引いて
一花咲かせて、歌う男の姿はかっこいいものです……。

オータムプリンセス

小学館『ばいばいストロベリーデイズ』p89  1984.8 (2018912)

via 小学館『ばいばいストロベリーデイズ』p89  1984.8
秋を迎え、文化祭の準備で活気あふれる学校。大の仲良しである実紀(みのり)と園美(そのみ)もそれぞれ“おばけ屋敷”と“演劇「シンデレラ」”と場は違えど一生懸命!そこにシンデレラの相手を務める実紀の幼馴染・恭弘(やすひろ)がちょっかいかけてきて……。
女の子の夢と、そのコンプレックス故の悩みを、素直な形で描いた一作。いつか女の子は魔法使いの杖の先で、お姫さまになれる日を夢みているのでしょうか。
 (2021051)

演劇部を訪れる度の恭弘と実紀のやりとりに少し淋しげな表情を見せる園美。園美のかわいさを見ながら、“いつかはお姫さまに”という夢物語を見つつ、コンプレックス気味の実紀。3人3様の想いと仲に変化が起こる。園美の恭弘に対する想いを気づいてしまった実紀は、そして気づいた自分の想いを打ち消しつつ、恭弘を園美に譲る決心をし、それを知った園美の行動は…。

まぁ。現実にはないな!というのが私見。(※えっ)
物心ついて最初のうちはどうにかどうにかしてわが物にしたい気持ちが生じてしまうのではないのでしょうか。と穿ってかかる筆者は……このストーリーに涙するのでした。( ノД`)←

ばいばいストロベリーデイズ

32 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

大人の女子にとってはどれも懐かしい!女子に人気の記事・スレッド一覧

今でも私達のバイブル!『ときめきトゥナイト』の名シーンを振り返ろう!

今でも私達のバイブル!『ときめきトゥナイト』の名シーンを振り返ろう!

『ときめきトゥナイト』といえばミドルエッジ世代にとってはバイブルといっても過言ではないですよね!少女時代に夢中になって読んだ人も多いはず。読み返したいけどなかなか時間がとれない・・・そんなアナタのために名シーンを振り返ってみましょう!
「美少女戦士セーラームーン レゾネ ART WORKS 1991~2023」発売記念展が開催決定!!

「美少女戦士セーラームーン レゾネ ART WORKS 1991~2023」発売記念展が開催決定!!

トーハンがこのたび、大日本印刷が推進する「DNP出版IPビジネスプロジェクト」と共同で、カラーイラスト集「美少女戦士セーラームーン レゾネ ART WORKS 1991~2023」の発売を記念し大垣書店麻布台ヒルズ店にて記念展を開催します。
隣人速報 | 116 view
ドSの義理の弟に振り回されるラブストーリー「悪魔で候」を覚えている?

ドSの義理の弟に振り回されるラブストーリー「悪魔で候」を覚えている?

別冊マーガレットで連載していた高梨みつばさんの漫画「悪魔で候」を覚えていますか?義理の姉弟となった2人が次第に恋愛関係に発展していく、どいう同居ラブストーリーです。
saiko | 714 view
【バレエ漫画の金字塔】「まいあ SWAN act Ⅱ」最終巻が刊行!完結記念の全7巻セット発売!!

【バレエ漫画の金字塔】「まいあ SWAN act Ⅱ」最終巻が刊行!完結記念の全7巻セット発売!!

人気コミック「まいあ SWAN act Ⅱ」(有吉京子)が、2022年12月発売の第7巻で完結。これにより累計発行部数2000万部超のSWANシリーズが幕を閉じます。今回、完結記念となるサイン入りポストカード4枚セットの購入特典付き「まいあ」全7巻セットが発売され

関連する記事こんな記事も人気です♪

川原由美子さんが描いた少女から大人への階段を上る成長ストーリー『ばいばいストロベリー』

川原由美子さんが描いた少女から大人への階段を上る成長ストーリー『ばいばいストロベリー』

「変わらないものなんてない、心は移ろいながら時を重ねて深みを増していくものだから」と私たちにやさしく教えてくれる変化と成長のストーリー。『ばいばいストロベリー』その内容に迫りましょう!
me*me | 1,249 view
―花を抱えたふしぎな少女の出逢い―を描いた『花盗人たちの夜』

―花を抱えたふしぎな少女の出逢い―を描いた『花盗人たちの夜』

川原由美子が描く“少女”との邂逅。こんなふしぎな出逢いを交わしたらあなたの人生観もちょっと変わってしまうかもしれません。そんな不思議な体験をあなたにも。
me*me | 980 view
【80年代アニソン】女の子がメインのアニメソング5選

【80年代アニソン】女の子がメインのアニメソング5選

アニソンことアニメソングですが、過去から現在まで名曲が生まれました。ポップな曲からバラードまで、様々なジャンルで魅了されるアニソン。今回は80年代に放送されたアニメで、女の子メインで作れられたアニソンを5選まとめました。
あやおよ | 395 view
【資生堂CM】1980年代のCMに出演!今見ても美しすぎるモデルたち

【資生堂CM】1980年代のCMに出演!今見ても美しすぎるモデルたち

化粧品のCMといえば、昔から映像の美しさに定評があり、登場するモデルもまたCMコンセプトにぴったりの美女が起用されていました。今回は、1980年代の資生堂のCMにフォーカスして、当時起用された美しすぎるモデルたちを独断と偏見でピックアップします。
izaiza347 | 2,152 view
少女漫画、ファンシーグッズ、占いなど昭和ガーリーカルチャー大集合!『ゆかしなもんの'80sガーリーカルチャーガイド』5月発売!!

少女漫画、ファンシーグッズ、占いなど昭和ガーリーカルチャー大集合!『ゆかしなもんの'80sガーリーカルチャーガイド』5月発売!!

グラフィック社より、書籍『ゆかしなもんの'80sガーリーカルチャーガイド』が、2023年5月に発売されます。少女漫画、おもちゃ、アニメ、ファンシーグッズ、占い……など、当時を知る人には懐かしく、知らない人には新鮮に映る可愛さ満点のアイテムがたっぷり紹介されます。

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト