【ゲームウォッチ】「時計」or「ゲーム」?ファミコン以前の任天堂といえばゲームウォッチでした!
2017年10月19日 更新

【ゲームウォッチ】「時計」or「ゲーム」?ファミコン以前の任天堂といえばゲームウォッチでした!

みなさんは子供の頃に「ゲームウォッチ」持ってましたか?LSIゲームや腕時計型ゲームが流行る中で、もはやゲームに時計がついただけの「ゲームウォッチ」は「時計買って!」と強請る領域をオーバーしてしまっていました。そしてゲームウォッチで遊んだ人は、そのままファミコンへと移行したのではなかったでしょうか。ゲームウォッチにも名作はたくさん、2画面のドンキーコングやマンホール、オクトパス、ファイヤーなどに夢中になりました。

95,184 view

1980年当時、なぜかデジタル腕時計や電卓にミニゲームがついている機種が流行っていました

トミーのウォッチマンシリーズやカシオのゲーム電卓など

幼少期なのでなぜか憶えていないのですが、当時はデジタル腕時計や電卓にゲームがついてるものが流行っていたようです。
私の腕時計にもゲームがついていた気がします。

そんな1980年、任天堂から「ゲームウォッチ」が登場しました

GWnoCM - YouTube

ゲームウォッチは任天堂開発による初の携帯型ゲーム機

後のファミコンやゲームボーイなどとは異なり、ゲームソフトは本体内のROMに書き込まれた「1ハード1ソフト」。
カートリッジ交換で様々なソフトを実行することはできないので、複数のゲームが欲しければ都度「ゲームウォッチ」を購入するのでした。
タイトルの多くは、難易度が低めのGAME Aと高めのGAME Bの内どちらで遊ぶかを選択可能。
この選択方法はファミリーコンピュータの初期タイトルにも使用されています。
ゲームをしない間は時計として使え、これが商品名「ゲーム&ウオッチ」の由来。
後に、アラーム機能も付くようになりました。

任天堂とシャープによる共同開発だった「ゲームウォッチ」

任天堂の横井軍平が、新幹線の中で暇潰しに電卓のボタンを押して遊んでいる人を見て、「暇つぶしのできる小さなゲーム機」として発案。

その後、横井がたまたま引き受けた社長車の代理運転手で、運転中に雑談ながら社長に話した構想が、会合先で、液晶生産用の新工場を立ち上げたものの電卓の需要が頭打ちとなり、新たな応用先を探していたシャープ社長の佐伯旭に伝わり、「電卓サイズのゲーム機」を作る事に意気投合して一気に具現化したとされています。

当初はビジネスマンなどが通勤途中に遊べるもの、という目的を念頭に、座った時に手を組んだまま「隠して操作できる」ワイシャツのポケットサイズでデザイン設計。
ゲーム内容も横井が「誰もが説明書を読まなくても遊べるゲーム」を目指し、親指でボタンを押すだけの極力シンプルな操作体系にした「ゲーム付きの時計」というコンセプトで開発しました。

しかし発売後は小中学生が主な購買層となったため、その後はターゲットを変更し、よりゲーム性が重視されることに。

なお、同時期に任天堂の上村雅之がほぼゲームボーイに近いスペックのゲームを構想していたが、コスト面などの問題が解消できず、開発の着手に至らず。

共同開発をしたシャープとは光線銃SP時代からの付き合いであり、その後も親密な関係が続き、ファミリーコンピュータ、ゲームボーイ、スーパーファミコンなどでも技術面での提携関係にあり、ツインファミコンやファミコンテレビC1などのシャープ製ファミコンを発売したり、シャープ製パソコンで採用されていたクイックディスクやHu-BASICをディスクシステムやファミリーベーシックに採用するなどしました。この関係がニンテンドーDSのようなハードウェアの誕生につながったとされています。

ゲームウォッチの仕様

「ゲームウォッチ」のディスプレイ

液晶画面自体は単色で、液晶セグメントはキャラクター表示の位置や形状ごとに固定。

最初期のシリーズ5作品までは完全なモノクロ画面。
続く「ゴールド」シリーズでは液晶の前面に別のスクリーンが置かれ、カラーで背景やオブジェを表現。

以降、画面を約1.7倍に広げた「ワイドスクリーン」、2画面の折り畳み式にした「マルチスクリーン」、カラー液晶を採用した「テーブルトップ」と「パノラマスクリーン」、4色に色分けされたカラースクリーンで疑似カラー画面を表現した「スーパーカラー」などへと発展します。
後に大ヒットとなった2画面のゲームウォッチ

後に大ヒットとなった2画面のゲームウォッチ

「ゲームウォッチ」のコントローラ

初期のゲームウオッチは、プレイヤーキャラクタの移動も含め、本体左右に装備された丸ボタンのみでの操作。

マルチスクリーン「ドンキーコング」ではゲーム機史上初めて十字キーを装備。
これまでゲーム機のコントローラといえば丸・角形ボタンかスティック状のレバーでしたが、十字キーはコンパクトながら親指だけで4方向にキーを押す感覚が伝わる画期的な操作性で、その後のゲーム機の標準となりました。

「ゲームウォッチ」は空前の大ヒットに

42 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • 校正 2018/10/2 10:05

    正式名称はウォッチでなく、ウオッチなんですがなかなかそれを書けるライターさんいないんですよね…。

    すべてのコメントを見る (1)

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

任天堂歴代のゲーム機が一堂に会する、Nintendo NYはニューヨークの人気スポット!

任天堂歴代のゲーム機が一堂に会する、Nintendo NYはニューヨークの人気スポット!

季節外れの夏休みを縁あってニューヨークで満喫中の中年寝太郎がお届けする「ニューヨークで見かけた懐かしモノ発見」。ニューヨークでも大人気の任天堂ショップ「Nintendo NY」に行ってみました!
【クイズ】ファミコン大好きだった80年代、お世話になったあのソフトやゲーム機にまつわるクイズに挑戦!

【クイズ】ファミコン大好きだった80年代、お世話になったあのソフトやゲーム機にまつわるクイズに挑戦!

1980年代のゲームといえばみんな大好き?ファミコン!というわけで「もちろん知ってるよ!」なことから「ちょっと難しいかも!?」なことまで10問、クイズ形式にしてみました。ぜひぜひ、お気軽に遊んでみて下さいね。
『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.』『ポパイ』ファミコン本体と同時発売されたゲーム!!

『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.』『ポパイ』ファミコン本体と同時発売されたゲーム!!

1983年のファミコン発売はいまだに衝撃的な出来事でしたよね、当時は予約が殺到して、初日に入手出来た人はヒーローでした。そんなファミコンと同時発売された記念すべきソフトは3本!『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.』『ポパイ』だったのです。
青春の握り拳 | 14,554 view
【ファミコン】任天堂、ナムコ、コナミ、バンダイ、カプコン、エニックス、スクウェア…錚々たるゲームメーカーたちのファミコンゲーム参入第一弾を振り返る。

【ファミコン】任天堂、ナムコ、コナミ、バンダイ、カプコン、エニックス、スクウェア…錚々たるゲームメーカーたちのファミコンゲーム参入第一弾を振り返る。

1980年代ファミコン黄金期、様々なゲームメーカーがファミコンソフト市場に参入しました。参入第一弾はどの会社にとっても勝負作だったはず。しかし、かの名作スーパーマリオやドラクエ、FFも第一弾からは生まれていません。そこで各社のファミコン第一弾がどんな作品だったかまとめてみました。当時表現力の貧弱だったファミコン、魅力を伝えようと工夫されたパッケージデザインにも注目です。
青春の握り拳 | 140,332 view
【ファミコンゲームのカセット形状】メーカーごとに形状が異なるファミコンカセット、その特徴を振り返る。

【ファミコンゲームのカセット形状】メーカーごとに形状が異なるファミコンカセット、その特徴を振り返る。

「ファミコンカセットの形に注目」子供のころ、おもちゃ屋さんで眺めるファミコンカセットのパッケージデザインはどれも趣向を凝らしていて購買意欲をそそりました。いざ購入してプレイしてみると、ハードの表現力が貧弱なこともあってサウンドやグラフィックは似たようなゲームが多かったのもご愛敬。そして、パッケージデザインとゲームの中間に位置したものが「ゲームカセット」でした。メーカーごとに特徴があったカセットの形状、ちょっと思い出してみませんか?
青春の握り拳 | 124,401 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト