【お伽話を語ろう】わがまま(?)姫の戦国ラブファンタジー
2020年3月20日 更新

【お伽話を語ろう】わがまま(?)姫の戦国ラブファンタジー

時は戦国、物語の主人公は大国安住の一人娘と小国加賀城主。世間知らずで呑気な千沙姫と若くして国を背負う強くて優しい一清のラブロマンス。柳原望先生の『一清&千沙姫シリーズ』の魅力をたっぷりご紹介します。

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子供の頃「高貴な人」に助けてもらったことで「高貴な人」に憧れを抱いている。
大盗賊の頭で多くの手下を従えており、最初は一清と敵対していたが、後半は仲間となった。

加賀和清(かが かずきよ)

一和と一清の父。
鷲尾との戦で殺害された。

加賀一和(かが いちかず)

一清の兄。
鷲尾がせめてきた時、一清に農民のかっこうをさせて逃がした。
控え目で優しく、少し頼りない性格。
ふえの事が好きで求婚するも、はぐらかされていた。

安住様(あずみさま)

千沙姫の父で大国安住の城主。
他人に厳しくズル賢い性格に見えるが、頭がきれ、無謀なことはしない。
何人も愛人がいるにもかかわらず、子供は正妻との間に千沙姫だけで後継者がいないと嘆いている。
愛人関係で時々揉めるが、夫婦仲は良い。

千絵(ちえ)

千沙姫の母。
戦国時代の妻らしく基本的に夫には逆らわないが、怒らせると怖い。

下条浩美(しもじょうひろよし)

安住に養子という名の人質に出されていた。
大人しい性格で弱々しく見えるが、意地が悪い部分も。
幼いころから千沙姫の事をが好きで、一清から千沙姫を奪おうとするが失敗。
千沙姫に弱く、最終的に加賀の味方になる。
お伽話がきこえる

お伽話がきこえる

上から
一清(左上)・大谷(奥)・ふえ(奥)・千沙姫(中央)・きえこ・浩美(後ろ頭)・かえこ

一清&千沙姫シリーズの魅力

時代物だけにシリアスなシーンや裏切り憎しみ、そういった場面も後半は多いのですが、そんな中でもユーモアがあり、合間にのんびりとした日常があり、優しさや愛のある作品です。

タイトルこそ「お伽話」ですが、まるで「生きていた人間」の人生を見ているような気がします。

一清は頭も良くて腕も良い、戦ではとてもクールに見えます。
だけど少年漫画の主人公のように無敵ではない。

千沙姫は最初の頃は甘えん坊の泣き虫、優柔不断でした。
後半もやはり泣き虫ですが、強い意志と行動力で周りの人間を導いていきます。

一清と千沙姫、二人の主人公の性格はまったく違いますが、人間全てを対等と考える生き方は同じです。

人の命の重さをあらためて感じさせられる作品だと思います。

一清&千沙姫シリーズタイトル

1.お伽話を語ろう
シリーズの「お伽話を語ろう」ほか、ノンシリーズの「山の貴族」「一鬼夜行」「今日も、幸せ」を収録。
2.そうしてお伽話になる
シリーズの「そうしてお伽話になる」(前後編)「加賀家の一日」ほか、ノンシリーズの「2度目のゆびきりは永遠」を収録。
3.わがまま姫の反乱
シリーズの「わがまま姫の反乱」(前後編)「お伽話がはじまる」を収録。
4.お日さまとお月さま
シリーズの「お日さまとお月さま」(全3話)「名前を呼ぶ声」「掛けの行方」を収録。
5.1/10のないしょ話
シリーズの「1/10のないしょ話」「言の葉の種」「言いそびれた言葉」「ほほえんだ瞳」を収録。
6.お伽話がきこえる1 - 3
シリーズ唯一の長編。2には短編として「高貴なる人生」「今日も明日も明後日も」を収録。
なお、「加賀家の一日」「お伽話がはじめる」「ほほえんだ瞳」の3編は加賀家の過去を描いた回想、「名前を呼ぶ声」「掛けの行方」「高貴なる人生」「今日も明日も明後日も」の4編はサブキャラに焦点をあてた、それぞれの番外編である。

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