永遠の名曲「マイ・シャローナ」に泣いたザ・ナック
2016年10月23日 更新

永遠の名曲「マイ・シャローナ」に泣いたザ・ナック

ザ・ナックのことを知らなくても「マイ・シャローナ」、それもイントロだけで聞き覚えがあるという方は多いと思います。あまりにも印象的な曲を出したがために、その後は茨の道を歩くことになったザ・ナックの物語!

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Good Girls Don't by THE KNACK

The Knack - Bruce Gary on drums, Prescott Niles on bass, Doug Fieger lead singer, Burton Averee guitar

それから…

ファーストアルバム、デビュー曲でいきなり大ヒットを飛ばしたザ・ナックは、その後も毎年、コンスタントにアルバムを発表しましたが、残念ながら売り上げは下降線をたどっていきます。
しかし、どのアルバムも素晴らしい出来栄えなんですよね。
良い曲が山のように詰まっています。
But the Little Girls Unders...

But the Little Girls Understand

1980年リリース
チャート最高順位:全米15位
デビュー作で行くとこまで行ってしまった後の第2作目。一般的な評価は著しく低い、と言うか殆ど無視されている感がありますが、いやいや良いアルバムですよ。1曲目を除けばね。1曲目は悪いのではなく、このアルバムには入れてはいけない曲、ましてやシングルカットしてはいけない曲でした。マイ・シャローナは後にも先にも1つだけで良かったのです。マイ・シャローナが余りにもヒットしすぎたので、メンバーもプロデューサーもレコード会社も、その亡霊に憑りつかれてしまったのでしょうね。その他の曲は粒揃いで基本1作目と同じ路線ですが、She Loves Youのハーモニーを意識したポップソングの2曲目、初めて鍵盤を使った4曲目や、全体的疾走感の中で効果的なアクセントになっている5・10・12曲目のノスタルジックなナンバー等、魅力的な佳曲が満載です。
ROUND TRIP

ROUND TRIP

1981年リリース
チャート最高順位:全米93位
セカンドアルバムの売れ行きがレコード会社の思惑ほど売れなかったために瀬戸際に追い込まれて満を持して発表した三作目。
(プレッシャーの中制作されたセカンドの出来は決して悪くはないと思うんですが、「ゲット・ザ・ナック」の売れ方が半端無かったため一般的なリスナーにはどうしてもパワーダウンした印象は否めません…)
プロデューサーがジャック・ダグラスですが、特にプロデュース面で突出した点は感じられません。あえて言えばSEに凝った曲がある程度。
楽曲の出来はなかなか良いんですが、どうしても「マイ・シャローナ」級のフックのある曲を望んでしまうと肩すかし。
それを気にしなければ十分バラエティに富んだ曲揃いだと思うのでパワポ好きな方は是非どうぞ。
ブルース・ゲイリー在籍時の最後のアルバムでもあります。
シングル・カットされた「ペイ・ザ・デビル」が不発、アルバムも振るわなかったため、当時は不当に低い評価をされていたサード・アルバム「ラウンド・トリップ」ですが、今日ではポップ・センス溢れる隠れた名盤として評価されています。

残念なことに本作をもってザ・ナックは、一旦解散をしてしまいます。

THE KNACK PAY THE DEVIL Ooo BABY Ooo

THE KNACK PAY THE DEVIL Ooo BABY Ooo. Ooo, baby Ooo ooo, baby, ooo Got to learn to give The devil his due You've got it made And you made it your way Life's ...
しかし!1998年に新メンバーとしてドラムにテリー・ボジオを迎え再結成をはたします。
その後も1991年「シリアス・ファン」、1998年「 ズーム 」とアルバムを発表し、ツアーも精力的に行っていましたが、2010年ダグ・ファイガーの死去により活動停止となりました。
Serious Fun

Serious Fun

1991年リリース
バンドの音がえらくハード・ロック化
メロディラインはPOPで秀逸
かつてのナックよりもロックとしての魅力が増している!
⇒驚愕そして喜び!

ドラム(実にこのバンドに溶け込む名演 ビリー・ワード氏)以外の3人はデビューから変わらないのに、このリフレッシュさ そして充実した音は一体何? 
よい音は 時が経っても色あせることはない。このバンドのこのアルバムの音もその1枚。
曲ごとの(例えばギターの音色)メリハリが聞いていて飽きない。
Zoom

Zoom

1998年リリース
勝手にTV番組のオープニングで使われてたりしていますが、それがThe Knackの曲だと一体何人の人が気付いていたことでしょうか?
全曲言う事なしの名曲揃いで、ビートルズ風アレンジの曲に思わず頬が弛んでしまいます。やはりダグは天才ですわ。
またテリー・ボジオのドラムはサウンドメイキングにかなり貢献しており、バンドのカラーにしっかり馴染んでいます。
なんでもこのアルバムに参加する為にDWで専用スネアを特注したとか。道理でいままでに聴いたことの無いスネアサウンドです。
しかしなんでこれが売れないのか全く不思議ですね。
パワー・ポップ好きにはたまらない好アルバムばかりなのですが、再結成後はアルバムチャートに入ることはありませんでした。

それもこれも、デビュー曲の「マイ・シャローナ」が余りにも強烈なイメージを作ってしまったがために、その後正当に評価されにくかったのでしょう。
逆に言えば、それほどまでに「マイ・シャローナ」は素晴らしいということでしょうね。

The Knack - My Sharona

Music video by The Knack performing My Sharona (Audiovisual).
いつ聞いても胸が高鳴り、つい踊りだしたくなってしまう「マイ・シャローナ」。
まさに、永遠の名曲といえるでしょう。
38 件

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  • 4 2019/1/4 18:38

    分はわけるの意です。理解する意思はありません。
    ②方は人を表す詞ではありません。插入不要。ファン〇

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