【昭和カルチャー&ホビーのブーム①】特撮「変身ヒーロー」が量産された「第2次怪獣ブーム / 変身ブーム」から「巨大ロボットアニメ」ブームへ
2020年4月26日 更新

【昭和カルチャー&ホビーのブーム①】特撮「変身ヒーロー」が量産された「第2次怪獣ブーム / 変身ブーム」から「巨大ロボットアニメ」ブームへ

かつて「怪獣ブーム」を支えた円谷プロダクションによる『帰ってきたウルトラマン』が1971年に放映開始され、仮面ライダー(初代)は社会現象となった「変身ブーム」をもたらしました。1971年後半からは、特撮ヒーロー番組も一気に増えていき、「第2次怪獣ブーム / 変身ブーム」は様々な新機軸を生みだしながら、ますます加熱していきました。この「変身ブーム」から「マジンガーZ」が生み出した「巨大ロボットアニメ」ブームへと子供たちの関心が移り替わっていく流れを、1970年代の特撮変身ヒーロー作品や巨大ロボットアニメの代表作を通じて、振り返ってみましょう。

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ウルトラマンレオ(1974年) / 当時大ヒットしていたブルース・リー映画の空手・カンフーアクション。「スポ根」の影響も色濃い。

ウルトラマンレオ(1974年)

ウルトラマンレオ(1974年)

故郷をマグマ星人に滅ぼされ、地球にやって来たウルトラマンレオ。美しい地球を守る決意をしたウルトラマンレオの成長と活躍を描く。
当時の空手・カンフー映画ブームを受け、レオはそれまでの光線技ではなく格闘技を用いて戦うスタイルとなり、スポ根・アクション要素を全面に押し出した作風となっている。
『燃えよドラゴン』が1973年に公開され、世界各国で大ヒットとなり、ブルース・リーとカンフーが世界的なブームとなっていた。

ウルトラマンレオ主題歌&戦闘BGM

第一次石油ショックによる物価上昇と不況の大ダメージのために、人件費を大幅に削減する必要があった。

トラウマ怪獣の「シルバーブルーメ」は暴虐を尽くしMAC壊滅、ゲンとトオル君の大事な人達を奪いつくしていった。

第一次石油ショックがレオの最大の敵であった。
第一次石油ショックによる制作費の高騰、特撮資材の不足、さらにこのブームを支えた大手スポンサー「万創」の倒産が決定打となり、番組制作の撤退が相次ぐこととなった。

1974年(昭和49年)以降は製作費のかさむ巨大ヒーローはなりを潜めていく。

1975年(昭和50年)には、円谷プロが『ウルトラマンレオ』(TBS)でシリーズをいったん終了。マスコミはこの事象を「怪獣ブームの終焉」と位置づけた。
フジテレビ時代からのヒット商品である「とびだすえほん」は幸運にも他社と競合しない商品で、万創(元フジテレビ出版)は『仮面ライダー』や『帰ってきたウルトラマン』など当時の人気番組のスポンサーになる。同社は独占的に商品化権を獲得することで、急速に成長した。

キャラクター番組の供給過剰状態に加えて、それまでの膨大な宣伝費や流通経費などの要因も重なった万創は、1973年6月19日に総額28億円の負債を抱えて倒産。

極上空間-篠田三郎 & 真夏竜

モロボシ・ダンの猛特訓「ゲン! 逃げるな!!」

ダン隊長「ゲーン!逃げるなー!逃げるんじゃなーい!」
レオ『やめてください‼︎隊長‼︎』

「スポ根」ブームの影響がある。

仮面ライダーアマゾン(1974年)

仮面ライダーアマゾン(1974年)

仮面ライダーアマゾン(1974年)

幼い頃、両親と共にアマゾンで遭難し、ただひとり生き残った山本大介。彼は古代インカ帝国の力で改造人間となり、悪の組織に立ち向かう。

【ストーリー】
幼い頃両親と共に南米アマゾンで遭難し、ただ一人生き残った山本大介は、古代インカ帝国の秘密を継承する守護神バゴーによって育てられ、インカの秘密を秘めたギギの腕輪を守るため、トカゲの能力を持つ改造人間となった。バゴーの言葉によって日本へ渡った大介は、高坂教授の甥・まさひこと知り合い、彼にアマゾンと命名される。大介は「アーマーゾーン! 」の叫びと共に仮面ライダーアマゾンに変身。ギギの腕輪を狙う十面鬼のゲドン、ゼロ大帝のガランダーと闘う!

仮面ライダーアマゾン 変身&必殺技集

『仮面ライダーストロンガー』(1975年)

『仮面ライダーストロンガー』(1975年)

『仮面ライダーストロンガー』(1975年)

秘密結社・ブラックサタンの手によって電気人間へと改造された城茂は、女性改造人間・電波人間タックルと共にブラックサタンを追って全国を放浪する。

悪の組織・ブラックサタンの改造手術の失敗で親友を殺された城南大学アメリカンフットボール部のキャプテン・城茂(荒木茂=現・荒木しげる)は、ブラックサタンの一員になると見せかけ、自ら改造手術を受け電気改造人間となる。脳改造から逃れた茂は、電波人間タックルこと岬ユリ子(岡田京子)と共にブラックサタンを脱出し、悪との闘いに挑む決意を固めるのだった。

仮面ライダーストロンガー変身&必殺技集

変身ヒーローの元祖「仮面ライダーシリーズ」も『仮面ライダーストロンガー』(毎日放送)を以て終了した。
本作品にてひとつの区切りを迎えた仮面ライダーシリーズであるが、番組終了から4年後に『仮面ライダー (スカイライダー)』でシリーズを再開、その後も幾度かの紆余曲折を経て2000年以降の『平成仮面ライダーシリーズ』まで継続することになる。

「スーパー戦隊シリーズ」第1作目『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)/ 特撮「集団ヒーロー」の金字塔

「スーパー戦隊シリーズ」第1作目『秘密戦隊ゴレンジャー...

「スーパー戦隊シリーズ」第1作目『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975年)


平成28年の「動物戦隊ジュウオウジャー」で、遂に40作目を迎えた「スーパー戦隊」シリーズ。その元祖である「秘密戦隊ゴレンジャー」は、「5色5人の個性的な戦士が巨大な敵組織をやっつける」という、当時斬新な「集団変身ヒーロー」というコンセプトを確立した。その「様式」は以後40年以上を経た現在でも揺るぐことはなく、様々なスーパー戦隊が地球の平和を守り続けているのだ。(C)石森プロ・東映
『ゴレンジャー』の成功を受けて同一コンセプトに基づいた集団ヒーロー番組が制作され、『バトルフィーバーJ』からは「巨大ロボット」という要素を取り入れ、続く『電子戦隊デンジマン』(1980 - 81年)で定番となる「○○戦隊」という呼称や変身にアイテムを使用することなど以降続いていく戦隊シリーズの多くの基本スタイルが確立し、さらに長期的な人気シリーズとなっている。
ヒーローがチームで戦うという番組も過去に例はあるが、『ゴレンジャー』では変身後の姿をそれぞれに色分けしたスーツとし、チーム名の名乗りポーズや必殺技など、動きをシンクロさせつつ戦うスタイルとした。これらは広く児童層に受け入れられて視聴率が常時20%を超える大人気番組となり、放送期間も2年に及ぶ大ヒット作となった。

『秘密戦隊ゴレンジャー』/ Himitsu Sentai Goranger Enhanced Opening

オープニングテーマ「進め! ゴレンジャー」
作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:ささきいさお、堀江美都子、コロムビアゆりかご会
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  • 🤖 (o|o) 2020/6/10 07:56

    1,980年代初頭の戦隊もので「変身」と「スーパーロボット」が融合「デンジマン」
    「サンバルカン」あたりで定着したようです
    近年メジャーなものは「創聖のアクエリオン」くらいでしょうか?

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