【GII3勝】最強の兄弟馬にも先着した実力馬マチカネタンホイザ
2022年7月3日 更新

【GII3勝】最強の兄弟馬にも先着した実力馬マチカネタンホイザ

重賞4勝、うちGII3勝。GIでは一度も連に絡めなかったものの、7度の掲示板を記録。善戦ホースのイメージが強いマチカネタンホイザですが、実は、あのビワハヤヒデ、ナリタブライアン兄弟の両方に先着した、唯一の馬でもあります。そんな実力馬の足跡をたどります。

302 view

馬名の由来はあのオペラ

マチカネタンホイザは、
父 ノーザンテースト 母 クリプシー
の間に誕生した、栗毛の牡馬です。

1989年5月7日生まれで、生産は稲原牧場。
サイレンススズカや、スズカコバンなどのGI馬も輩出している名門です。

馬名の由来は、冠名+リヒャルト・ワーグナーのオペラ『タンホイザー』。字数規定から、音引きを除いた "タンホイザ" になっています。

デビューは1991年9月。3歳新馬戦をレコードタイムで勝利します。実は、この時の鞍上は武豊でした。3戦目以降の主戦騎手は、キャリア前半は主に岡部幸雄、後半は主に柴田善臣が務めます。

惜敗の菊花賞

善戦続き

3戦目の府中3歳S(OP)は勝利しますが、その後は惜しいレースが続きます。

朝日杯(GI)が3着、明け1992年4歳の共同通信杯(GII)が4着、スプリングステークス(GII)が5着。そして、皐月賞(GI)も7番人気の7着に終わります。善戦するが連に絡めない。そんなレースが続きました。

しかし、皐月賞後からは徐々に本領を発揮し出します。NHK杯(GII)は3着。日本ダービー(GI)は、8番人気ながら4着と大健闘。秋に望みをつなぎます。

3頭の叩き合い

秋は、カシオペアステークス(OP)から始動。古馬に混じってのレースでしたが、見事2着に入ります。そして、本番の菊花賞(GI)では、安定した実績が評価され、ミホノブルボン、ライスシャワーに次ぐ3番人気に支持されます。

レースは、キョウエイボーガンがハナを奪い、人気馬はいずれも先行策。ミホノブルボンは2番手、ライスシャワーは5番手、マチカネタンホイザは2頭の間の4番手につけます。縦に長い展開から、4コーナーでは後続が押し寄せ、ミホノブルボンが先頭に。しかし、後ろからライスシャワーとマチカネタンホイザが差を詰め、最後の直線では3頭の激しい叩き合いになります。最後は、ライスシャワーが僅差で勝利。ミホノブルボンが2着、マチカネタンホイザは2着とアタマ差の3着でした。

1992年 菊花賞(GⅠ) | ライスシャワー | JRA公式

重賞連勝、天皇賞へ

重賞2連勝

翌1993年の明け5歳、初戦の金杯(GIII)は凡走に終わりますが、続くダイヤモンドステークス(GIII)で重賞初勝利。そして、目黒記念(GII)で、宿敵ライスシャワーとの対決を迎えます。

レースは、両馬とも積極的な先行策。互いに牽制し合いながら3番手を並走します。最後の直線は、マチカネタンホイザが抜け出し、そのまま押し切ってゴール。2着のライスシャワー以下に2馬身半差をつける完勝でした。これで重賞2連勝です。

力の差

天皇賞・春では、ステップレースの好走が評価され、メジロマックイーン、ライスシャワーに次ぐ3番人気に推されます。ところが、レースは、最後の直線で人気3頭に離される一方。結局、1位のライスシャワーとは9馬身差、3位のメジロパーマーとは6馬身差の4着に終わりました。GI2勝以上のライバルとの力の差を見せつけられたレースでした。

毎年GII勝利

GI4着5回の安定感

その後もGIレースには度々出走し、掲示板の常連になりますが、連に絡むことは一度もありませんでした。GI全レースの着順は、次の通りです。(除外、取消を除く。)

1着:0回
2着:0回
3着:1回
4着:5回
5着:1回
着外:5回

特に、4着5回は、朝日杯3歳ステークス(1,600m)、日本ダービー(2,400m)、天皇賞・春(3,200m)、有馬記念(2,500m)、天皇賞・秋(2,000m)と、すべて異なるレースで、しかもすべて異なる距離でした。

GII3勝の強さ

一方、GII, GIIIレースになると、途端に傾向が変わります。

1着:4回
2着:1回
3着:1回
4着:2回
5着:3回
着外:3回

重賞4勝。そのうちGIIレースが3勝です。

なかでも、1995年7歳時に出走した高松宮杯(GII)は、前走、前々走が出走取消、出走除外で、約8ヶ月のブランクの後のレースでした。にもかかわらず、その年の秋のGI戦線で活躍するセキテイリュオーやヒシアマゾンらの強豪を退けての勝利。前年のアメリカジョッキークラブカップ(GII)以来の勝利で、これで、5歳、6歳、7歳と毎年GIIレースで勝利したことになります。
第25回高松宮杯 (GII)

第25回高松宮杯 (GII)

ビワハヤヒデ、ナリタブライアンに先着

25 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

1992年、無敗で皐月賞とダービーを制したミホノブルボンが死去

1992年、無敗で皐月賞とダービーを制したミホノブルボンが死去

1992年の皐月賞・日本ダービーを制したミホノブルボンが、老衰のため死亡していたことが分かった。28歳だった。”坂路の申し子”と言われ、人気だったミホノブルボンの訃報をお伝えする。
【逆三冠馬!?】ナリタブライアン三冠の裏の記録がすごかった!サムソンビッグ

【逆三冠馬!?】ナリタブライアン三冠の裏の記録がすごかった!サムソンビッグ

ナリタブライアンのクラシック三冠で盛り上がった1994年。実はその裏で、逆三冠馬(最下位の三冠馬)になれそうだった競走馬がいたことはあまり知られていません。皐月賞ブービー、ダービー最下位、菊花賞最下位。最低人気で重賞を勝ってしまったこともある競走馬。その馬こそサムソンビッグです。
izaiza347 | 668 view
【小さな逃亡者】この馬が出るとレースが面白くなる!人気の大逃げ馬!ツインターボ

【小さな逃亡者】この馬が出るとレースが面白くなる!人気の大逃げ馬!ツインターボ

レースを必ず面白くしてくれるのが大逃げ馬。10馬身以上も差がつくと、後半必ずバテるだろうと思いつつも、いつもハラハラドキドキしてしまうのが常です。その代表格がツインターボ。4コーナーで失速して惨敗はお約束。しかし、重賞を3勝した実績もあります。そんな個性的アイドルホースの足跡を振り返ります。
izaiza347 | 226 view
【JC優勝】去勢して才能が開花!騸馬として初めてGIを勝ったレガシーワールド

【JC優勝】去勢して才能が開花!騸馬として初めてGIを勝ったレガシーワールド

レガシーワールドは、騸馬(せんば)として初めてGIレースを勝った競走馬です。デビュー当初こそ勝てなかったものの、去勢してからは高い競走能力を発揮し、ついにはジャパンカップを勝利しました。同期で同厩のミホノブルボンがクラシック路線を進む中、独自路線で強さを見せたレガシー。そんな実力馬の足跡を振り返ります。
izaiza347 | 183 view
【孤高のヘビーステイヤー】京都で花咲き京都で散ったライスシャワー

【孤高のヘビーステイヤー】京都で花咲き京都で散ったライスシャワー

通算成績25戦6勝。一見平凡な成績ですが、実は3,000メートル以上のGI競走を3勝しています。ミホノブルボンのクラシック三冠を阻み、メジロマックイーンの天皇賞三連覇を阻んだ正真正銘のステイヤー。そんなライスシャワーの短くて濃い生涯をたどります。
izaiza347 | 309 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト