1993年 ヴィジュアル系黄金時代のヴィジュアルベストアルバム!(前編)
2021年7月23日 更新

1993年 ヴィジュアル系黄金時代のヴィジュアルベストアルバム!(前編)

1993年はヴィジュアル系黄金時代前期と言われる1993年のヴィジュアルシーンは、どのような状況だったのか気になりますよね! メジャーでは、X JAPANが世界進出を発表し、LUNA SEAも本格的ブレイクの兆しを見せていました。 更にインディーズからはTOKYO YANKEES、Gargoyleなどがメジャー進出! 黒夢やL'Arc-en-Cielが、インディーズシーンをさらに守り立て、破竹の勢いでシーンが拡大していった年でもあります。 そんな1993年にリリースされた作品の中から珠玉のベストアルバムをご紹介していきます!

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X JAPAN ‎/ ART OF LIFE

1993年8月25日にX JAPANがリリースした、1曲29分にも及ぶ超大作です。
1991年にリリースした「Jealousy」の完結編に位置する楽曲。
YOSHIKIの半生をモチーフにして作成されました。
HIDEが「YOSHIKIのイニシアチブが強くなった作品」だと語っている通り、
非常にYOSHIKIの世界観が強い作品となっています。
メタルやクラシックなど、ジャンルという権威にすがる人間の常識を覆しており、
あらゆる垣根を破壊し続けたX JAPANが、その果てに辿り着いた一つの到達点と言えるます。
同時に"芸術"という高みに昇りつめたX JAPANのYOSHIKI自身が"権威"となってしまった事を感じさせる作品でもあります。
ロック界の頂点に君臨しながら、このような型破りな作品をリリース。
更には産業的J-POPが支配するオリコン年間ランキングで28位を記録するという偉業を成し遂げました。
唯一無二という言葉は、この作品の為にあると言っても過言ではなく、真の歴史的名盤と言えます!

ART OF LIFE - X JAPAN (Full ver 30 min) - Live at TOKYO DOME - Dec 31

X JAPANが1993年8月25日にリリース。

当初はアルバム『Jealousy』に収録し、2枚組として発表する予定でした。
しかしレコーディング中にYOSHIKIが倒れたことや、ヴォーカル・レコーディングの難航、
ソニーの上場問題が絡んだ時間的制約から「ART OF LIFE」の収録は見送られました。
そのため、ミニ・アルバムとしてリリースされることになり、制作を開始してからアルバムが世間に発表されるまでに3年7か月を要しました。
元々は「Say Anything」の第2章という位置づけで、同曲終盤でのYOSHIKIの語りのあとに本作に繋がるという設定となっています。
「Say Anything」がアルバムの最後のトラックに収録されているのは、前記の通り「Jealousy」が本作と2枚組でのリリースを念頭に置いていたためです。

再生時間が約30分という長編作で、ロックをベースにクラシック音楽的要素、ピアノ・ソロなどで構成されています。
歌詞は全て英語で、YOSHIKIの半生をモチーフとした内容。
ジャケット・カバーで使われている頭部X線写真もYOSHIKI自身のものです。

初動売上で30万枚以上、最終的な累計売上は60万枚を超えるヒット作となりました。
なお、日本における正式な収録曲が1曲のみのCDアルバムの売上としては歴代1位です!

BUCK-TICK / darker than darkness -style93-

1993年6月23日にBUCK-TICKがリリースした、7枚目のスタジオアルバムです。
隠しトラックとして、93トラック目に「D・T・D」が収録されています。
ロックスターであるが故の苦悩と葛藤。
櫻井敦司が、自己否定の美学で紡ぎ出す美しき退廃世界が描かれています。
また、昭和アングラ的なエッセンスも見事に調和されているのも特徴的です。
当時のインタビューでは、櫻井敦司のヴォーカリストとしての成長ぶりをメンバー全員が讃えていました。
サウンドスタイルは、ダブなどの先鋭的な要素を取り入れ前作にも増しアヴァンギャルドな側面が前に出た作品となっています。
本作は、BUCK-TICKがダーク/アヴァンギャルド/ポップという三本柱を確立した作品ともいえます。
人気絶頂の最中に、こういった前衛的な作品をリリースする。
BUCK-TICKの気高い活動スタンスにも痺れますよね!
闇より暗い"暗黒の向こう側"を堪能する事ができる、国産ゴシックロックの最高傑作と言えます!

D.T.D

BUCK-TICKが1993年6月23日にリリースしたアルバムの隠しトラック曲です。
前作に増しノイズ音が顕著になり、ギターサウンドもヘビーになっています。
アルバムタイトルは「暗闇の向こう側」という意味合いを込めて、今井寿が命名しました。
このアルバムには仕掛けがあり、パッケージその他には10曲目までしか曲目は記載されていないが、実際は93トラック入っている。
75トラック目と84トラック目にノイズが収録されています。
また最終トラックである93トラック目にはこの「D・T・D」が収録されています。
「D・T・D」の歌詞はシングル「die」、ベストアルバム『BT』に記載があります。
また、2002年にリリースされたデジタル・リマスター盤の初回盤では、
ボーナストラックが収録されている関係上、11曲目に「D・T・D」が収録されており、この仕掛けは再現されていません。

LUNA SEA / EDEN

1993年4月21日にLUNA SEAが、リリースした3枚目のスタジオアルバムです。
先行シングル「BELIEVE」に続いてリリースされたメジャー2作目となります。
ちなみに「EDEN」というタイトルはベーシストJの発案。
本作では、「LUNA SEA」「IMAGE」でみせたデカダンで攻撃的なサウンドから変化。
ポップで幻想的なサウンドスタイルを築いています。
浮遊感・透明感溢れるその楽曲群を、敢えてヴィジュアル系の様式に当てはめるならば"白系"といったところ。
しかし、プログレ的なくどさがないのがいいですよね!
オープニングを飾る言わずと知れた名曲「JESUS」は、本作と相反するようなLAメタルチックなリフを軸に構成されています。
しかし80年代臭さなど微塵も感じさせず、耽美的で白いEDEN色に染め上げているんです!
これは、LUNA SEAが秘めた計り知れぬポテンシャルに感服するしかないですよね。
RYUICHIは、MORRIEを彷彿とさせるロングヘアーを短くし、ヴォーカルスタイルもストレートに変化しはじめています。
どのアルバムにも言える事ですが、本作も全曲が名曲、言うまでもなく歴史的名盤です!

Luna Sea - Jesus (Live from "Sin After Sin" DVD)

1993年4月21日にリリースされたLUNA SEAの3枚目のオリジナルアルバムの1っ曲目。
初回限定盤は透明帯仕様となっていました。
2007年12月5日、最新リマスタリング音源、「BELIEVE」「IN MY DREAM (WITH SHIVER)」のPVが収録されたDVDとの2枚組で、ユニバーサルミュージックより再発されています。
JESUSはJ原曲となっており、ライブでは頻繁に演奏される定番曲。
全てのパートにおいてシンプル!
それほど高度なテクは使っていないものの一つにまとまっていてかっこいい1曲です。
個人的には「Jesus don't you love me?」という囁きが気に入ってます!

DIE IN CRIES / Classique Ave.の飛べない鳩

1993年12月1日にDIE IN CRIESがリリースした、セルフカバーアルバムです。
"THIS IS NOT A BEST SELECTION" と記載されており、BUCK-TICKの92年作である
「殺シノ調べ This is NOT Greatest Hits」と同じような位置付けにある作品と言えるます。
セルフカバーアルバムとされていますが、「(with my song) to you」「Nocturne」は
ライブテイクとなっています。
また、隠しトラックとしてM12に「JUDAS or JESUS?」が収録されています。
DIE IN CRIESは、D'ERLANGERのKYO、THE MAD CAPSULE MARKET'Sの室姫深、
Every Little Thing 伊藤も在籍していたジャパメタバンドTHE ACEのTAKASHI、
Zi:KillのYUKIHIROからなるオールスターバンドです。
BOØWYが築いたビートロックスタイルを受け継ぎながら、ニューウェーブ的な
アヴァンギャルド感覚を持ち合わせています。
更にバンドの在り方としてはDANGER CRUEの同胞であるL'Arc-en-Cielに通ずるところもあります。
L'Arc-en-Cielのように、音楽ビジネスのメインストリームに昇りつめてもおかしくない、そんな計り知れぬポテンシャルを秘めたバンドだったんです!
ロックミュージシャンとしての美意識を失うことなく、普遍的な名曲を数多く残した90年代を代表するレジェンドといえます。

DIE IN CRIES 03/11 JUDAS or JESUS?

1993年12月1日に発売されたDIE IN CRIESのアルバムの隠しトラックです。
バンドがこれまでに発表した楽曲を再レコーディング・リアレンジしたもの、
あるいはライブテイクを収録した「セルフ・カヴァー」アルバムです。
初回盤の三方スリーブケース上部、及びCD帯に "THIS IS NOT A BEST SELECTION" と
記載されており、所謂ベスト・アルバムとの位置付けではありません。
「(with my song) to you」、「Nocturne」の2曲は、
1993年9月16日に埼玉県にある浦和市文化センター(現・さいたま市文化センター)にて
行われた「BEARDSLEYのPUZZLE」ツアーからのライブテイクとなっています。
11曲目は空白のトラックとなっており、12曲目の「JUDAS or JESUS?」は
本作の歌詞カード等に記載がなく、隠しトラックとなっています。

ZI:KILL / ROCKET

1993年6月9日にZI:KILLがリリースした、ラストアルバムです。
レコーディングはロンドンで行われました。
後期ZI:KILLのファンキーなホッピー神山色に難色を示すファンは多いと思いますが、
最後のオリジナルアルバムにして新たな境地を切り開いた名盤となっています。
本作では、ブリティッシュロック色を強め、よりストレートなロックンロールへ回帰しています。
とはいっても、ヴォーカリストTUSKのSIONを彷彿とさせる社会からはみ出した不器用な人間の生き様を
男臭く歌い上げるブルージーな詩世界は健在!
過去には、L'Arc-en-Cielのyukihiro、D'ERLANGERのTetsuなどがドラマーとして在籍していました。
しかし、本作のドラマーは92年に加入したEBYとなっています。
シングルカットされた「CALLING」は、アニメ『バトルファイターズ餓狼伝説2』のテーマソングに起用。
リリース後、2度目の日本武道館公演を成功させたが、惜しまれつつ解散をしてしまいました。

ZI:KILL - CALLING [Live]

1993年6月9日にリリースされた、ZI:KILL通算5枚目にして最後のスタジオアルバム『ROCKET』の10曲目。
『ROCKET』は、全10曲で、のちに「CALLING」がリカットされました。
初動売り上げは約3万枚で前作よりも数100枚下回っていました。
しかし最終的には5万枚超を売り上げ、ZI:KILLのアルバムセールス第2位となりました。
またオリコンチャートではトップ5にランクインし、これはZI:KILL最高順位でした!!
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