「湾岸ミッドナイト」狂気の走り屋たち。人物と車をまとめてみました。(2)
2018年4月20日 更新

「湾岸ミッドナイト」狂気の走り屋たち。人物と車をまとめてみました。(2)

今回は「平本編」(とびっきりのGT-R編)→「マサキ編」(赤坂ストレート編)です。昔の熱い思いを取り戻したくなっている人間と、今、まさに佳境にいある者たち。そしてそれを取り巻く人間模様。この物語はその夢と現実の中で揺れ動きながら進んでいくのですが、スピードの世界に取り込まれていくキャラクターたちのそれぞれの視点がとても上手く描かれています。

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平本の後輩メカニック。チューニング代を稼ぐため、仕事を宅配に変えてまで自分のZ31をとことん追求し、チューニングし続けていく。そして湾岸最高速ランナーを窺えるほどの仕上がりとなっていく。その出来は「Rキラー」と呼ばれ、その250km/hから300Km/hの加速は平本が「夢をみているのか?」と驚くほどであった。

そしてついにブラックバードと遭遇、即バトルが始まる。ブラックバードは連日このZ31を探していた。レイナが運転する32Rに北見が同乗していたが、パーキングエリアで偶然にも3台が鉢合わせしたのだ。

北見は「いい加速だ。VGにしちゃー上出来だがしょせん最高速一年生だな、詰めが甘いし・・相手が悪すぎる。」と勝負にならないとすぐに見抜いてしまう。そして250km/hからブラックバードに撃墜されてしまう。結局、無知ゆえのエンジンブローでバトルは終了。原田にとっては痛すぎる教訓となった。
日産・フェアレディZ 300ZX(Z31) 2シーター

日産・フェアレディZ 300ZX(Z31) 2シーター

ボディーカラー…シルバーツートン
仕様・馬力:TRUST TD08-29Bシングルタービン仕様 約500馬力
via KCコミック湾岸ミッドナイト第四巻P29
原田が精魂込めたZ31。「EXCITING」のステッカーが貼ってあるがリーダーの金儲け主義についていけない。
「とびっきりの速さ」を求め、バランスを考えないチューニングのため、ブラックバードとの湾岸最高速バトルの際ブローさせてしまう。所属するチーム「EXCITING」のリーダーの金儲け主義への反発、平本のチューンの方向性、そして父親の言葉に「チューニングとは何か?」を悟っていく。平本の退職後、間を埋め「グリーンオート」に再就職した。
via https://ja.wikipedia.org/
日産(NI)  フェアレディZ Z31前期V6 200...

日産(NI) フェアレディZ Z31前期V6 2000ターボ クーペ

全長 4,535mm
全幅 1,690mm
全高 1,310mm
ホイールベース 2,520mm
トレッド(前/後) 1,415/1,435mm
車両重量 1,300kg
エンジン VG20E・T (V6・OHCターボ) 1,998cc
最高出力 125kW(170ps)/6,000rpm
最大トルク 216N・m(22.0kgm)/4,000rpm
サスペンション(前/後) ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ(前/後) ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 215-60-R15 90H
【画像提供:カーセンサーnet】
この車は2Lエンジンではあるが、欧州向けの輸出車は最高速250km/hに達したと言われる。後に直6エンジンも用意された。VG30ET型では230PSを出している。
エンジンは直列6気筒のL型から新世代V型6気筒エンジンであるSOHCターボ2.0LのVG20ETと3.0LのVG30ET (日本国外向けにはNAのVG30Eがある)全グレードにV6ターボエンジンを搭載した。後に再度直列6気筒モデルが設定されるも、ターボ搭載は守られた。
via ja.wikipedia.org/

グリーンオート社長

氏名は不詳

氏名は不詳

平本や原田が務めていた外車専門のディーラーの経営者
物語の中、この平本編では重要な人物となる。
via KCコミック湾岸ミッドナイト第四巻P110
過去、自らもスピードに取りつかれていた。様々な車を乗り継ぎそれぞれ北見にチューンを依頼してきた経緯が、平本がGT-Rを買った直後の会話で明かされている。しかし、北見のチューンがエンジンに絞られていることから、国産車のボディーでは剛性が持たず、最後にポルシェを手に入れる。

この車のチューニングはノーマルに100ps上乗せし、最高速は30km増しであったと本人が言っているところを見ると、もし911ターボだとすれば360ps,280㎞/hと言うことになる。

結局、妻が身ごもっていたにもかかわらず、無茶をやったのだろう。トップスピード280Km/hでコントロール不能となり派手な事故を起こしてしまう。

意識不明のまま三か月間。事故の記憶はなく、その間に生まれた子供と対面することとなり、スピードの世界から決別した。

平本が「Z」、「ブラックバード」との三つ巴の最高速バトルで300Km/hで三台横並びの状態になった時、ふと妻の恵と子供のことが頭をよぎり、アクセルをぬいてしまう。これが平本の燃え尽きた瞬間だったのだろう。

そして妻のもとへ、宮崎に帰ることを決断した時に、この人が「こんな車で通勤したら楽しいだろうな。」と言ってこの「R」を500万で引き取るという。平本がおそらく使い切ってしまったであろう貯金、400万に色を付けてやったのだ。

杉田のじいさん

グリーンオートの古いメカニック

グリーンオートの古いメカニック

グリーンオートで働いている老人、社長からは邪魔者扱いされている。
via KCコミック湾岸ミッドナイト第三巻P148
特に北見とは深い関係があり本人曰く「北見は恐いチューナーだが奴ほど腕の良いチューナーはいない」と平本たちに話していた。平本編の最終盤、平本が時折入ってくる古いメルセデス・ベンツ車等は彼でないと扱えないとの理由から社長に頼み込み、整備費用の水増しで置いておくと約束してくれた。
グリーンオートのある街では杉田に整備のイロハを教わった人間が多いため、クビにすると笑い者になりそうだという理由もある。
via ja.wikipedia.org/
北見が全焼してしまった「Z」を直す気になったのだろう。一度は「俺がZを処分する」とまでいっていたのだが・・・

突然、グリーンオートに北見が「テスタロッサ(イシダの車)」で現れ、社長を驚かせるが、実はこの杉田のオヤジに用があると言って「まとまった金が欲しいんだよ。まぁチョットみてくれ。すぐ同じのつくるから。客を紹介してくれ」と言う。杉田は平本に「お前、チョット乗ってこい」そういわれて平本は北見のチューニングした車に乗り、その出来におどろいてしまう。結局、少し仕様を変えれば3人ほど紹介できると答えることになった。

マサキ編

「Z」vs「FD3S」

「Z」vs「FD3S」

20代の頃はジゴロな生活を送っていたが、大田の誘いで「スピードファクトリー RGO」に所属し、FC3S)で谷田部最高速を競っていた。
via KCコミック湾岸ミッドナイト第八巻P97

マサキ

KCコミック湾岸ミッドナイト第五巻P206 (1993818)

外車のブローカー。35歳。フルネームでの本名は不明。
via KCコミック湾岸ミッドナイト第五巻P206
矢田部での事故以来、スピードの世界から離れていた。彼もまた「悪魔のZ」と遭遇したことにより、引き込まれるようにこちら側の世界に舞い戻ってくる。

本物のチューンドカーを求め、「RGO」の代表太田にチューニングを依頼する。昔からの「ロータリー使いである彼の用意した「タマ」はマツダ・アンフィニRX-7 Type R (FD3S)。

Zとブラックバードとの三つ巴のC1内回りバトルとなり、「今夜しかない。」と言って赤坂ストレート300km/hに挑戦するも、トンネル出口でエンジンブロー。バランスを崩してクラッシュ寸前のところを「Z」に助けられる。彼の気持ちとしては赤坂ストレート300km/hを実現するための最高のラインを2台に教えようとしていたのだが、トップ取りの不利な位置関係から無理をしていた部分もあり、彼のドライビングがアキオと島に劣っていたとは思えない。

この車の完成度から、充分「RGO」の太田マジックは発揮されており、さすがと唸らせる出来栄えの車にもなっていたことを考慮すれば、如何に北見チューンの凄さが分かろうというものである。
アンフィニRX-7 Type R (FD3S)

アンフィニRX-7 Type R (FD3S)

エンジンは13BサイドポートT78タービン
500馬力オーバー
via KCコミック湾岸ミッドナイト第六巻P198
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