誰も反対してないのに駆け落ち!?役者の勢いがありすぎる「青春かけおち篇」
2017年1月25日 更新

誰も反対してないのに駆け落ち!?役者の勢いがありすぎる「青春かけおち篇」

1987年公開の「青春かけおち篇」はつかこうへいの原作・脚本。つかこうへいの映像化ファンの期待を裏切らない秀作です。30歳で仕事もしないでフラフラしているボンヤリ男を風間杜夫が好演しています。大竹しのぶの両親役の杉浦直樹・岸田今日子の夫婦も魅力的でした。勢いがある芝居に引き込まれた「青春かけおち篇」を振り返ります。

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「あの2人、本当に駆け落ちですかね?」疑い始めるタケ子...

「あの2人、本当に駆け落ちですかね?」疑い始めるタケ子と女将。

via けん

そして心中!

京都に来て宿を取り、数日が過ぎた。当たり前な話だが追っ手や心配して2人を捜索している気配もない。康夫とセツ子はお互いを罵り合うばかり。女将をはじめ宿側も2人の駆け落ちに疑いを持ち始める。状況を好転させるため、康夫は実家に電話をして迎えに来るよう頼むが「場所は京都で宿もわかってるのに何で?そもそも駆け落ちする必要もないのに。」と全く相手にされない。
そこへ早乙女から、「大阪空港にいる。一緒にカナダに来て欲しい」と電話が入る。早乙女が迎えに来てカナダへ行くか、迎えに来ず死ぬなら心中!と2人はガス栓を開けた。
「どうして誰も迎えに来ないのよ!」イライラして叫ぶセツ子。

「どうして誰も迎えに来ないのよ!」イライラして叫ぶセツ子。

via けん
「やっちゃん、助けて~!」

「やっちゃん、助けて~!」

イライラせず、女らしく康夫に尽くそうと決めたとたんにトイレでギックリ腰になるセツ子。
via けん

☆その頃・・・☆

則子の勢いに硬直する和夫。

則子の勢いに硬直する和夫。

「このままセツ子が早乙女さんの所に行くようなことがあれば、あなたと離婚して私が康夫くんと結婚します!」唖然とする和夫に、「私だってまだ子供くらい産めるのよ~、現役なんだし♪」
via けん
仕方なく父親同士で2人を迎えに行くことに。

仕方なく父親同士で2人を迎えに行くことに。

京都に行く前に、大阪に移籍した和夫のご贔屓のホステス目当てにキャバレーに寄ることにした2人。
via けん
「あんた、俺を裏切ったね!」

「あんた、俺を裏切ったね!」

松田は旅館近くの公衆電話から康夫たちの宿泊を確認。社長の見合い相手の恋人が康夫だったと知り、怒り出刃包丁片手にやってきた。
via けん

爆発まで・・・

「駆け落ち」の次は「心中」に酔う2人。康夫はガスが足りない!と旅館の板場にガスボンベを取りに行く。そこに早乙女の運転手の松田が「裏切り者」として康夫を殺しにノコノコやってきたが、勢いに乗る康夫に引っ張りこまれる形でガスの充満する部屋に連れて行かれる。
キャバレー帰りでご機嫌で旅館に到着した和夫と留吉もガスの充満する室内で意識朦朧で早乙女を待つことになる。
「逃げんな!」ガスにビビッて逃げ出そうとする松田を引っ...

「逃げんな!」ガスにビビッて逃げ出そうとする松田を引っ張り込む康夫。

via けん
関西ガスに電話し、だいたい5~6時間でガス中毒。3時間くらいでやめるとアホになる」と聞いた一同は「アホは嫌だ」と怖くなる。もうガスを止めようという意見にセツ子だけは猛反対。早乙女が来るまでは絶対にダメ!と言いながらもフラフラ。
「何でこんなことに…」父親たちも松田もワケのわからない...

「何でこんなことに…」父親たちも松田もワケのわからない展開に呆然。

via けん
ようやく駆けつけた早乙女が、畳に投げ出されたままだった松田が持ってきた出刃包丁を蹴飛ばしてしまう。包丁が畳の上を滑りボンベに向かっていく。そして大爆発が起こる。早乙女を含めた6人は揃って入院した。
出刃包丁がボンベにあたり、「あ!」全員が声を出すかどう...

出刃包丁がボンベにあたり、「あ!」全員が声を出すかどうかのところで爆発した。

一年後・・・

1年後、康夫は婿養子に入り、セツ子は女の赤ちゃんを産んだ。則子はもう康夫は用無しとばかりに、「康夫くん、あなた1年くらい実家に戻ってたら?」と顔も見ようとしない。和夫と康夫は顔を見合わせ苦笑いするのだった。
康夫とセツ子の間に、かわいい女の子が誕生。

康夫とセツ子の間に、かわいい女の子が誕生。

via けん
「しょせん僕らは種馬なんだよ」

「しょせん僕らは種馬なんだよ」

via けん
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