【変わりゆく駅弁スタイル】JR東日本で「駅弁味の陣」が開催中
2017年10月20日 更新

【変わりゆく駅弁スタイル】JR東日本で「駅弁味の陣」が開催中

2017年10月1日から11月30日まで、JR東日本で「駅弁味の陣 2017」が開催されています。駅弁の持つ意味は、私たちミドルエッジ世代が子供の頃とはだいぶ違うものになってきています。昔と今の駅弁の持つ意味合いの変化を記事にしてみました。

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「駅弁」の持つ意味合いの変化。

私たちミドルエッジ世代の言う「昔」、つまり1970年代からの時代は、鉄道趣味シーンとしても激動の時代でした。1982年に東北・上越新幹線、1992年に山形新幹線、1997年に秋田新幹線や長野新幹線、そして最近では北陸新幹線や北海道新幹線の開業へと、鉄道の高速化がどんどん進んだ年代です。

「駅ナカ」という商業スタイルの登場。

1987年に当時の国鉄がJRへと民営化されてから、今年(2017年)でちょうど30周年となります。民営化したJRに求められたものは、徹底した収益構造の改善でした。
具体的には、多角経営が自由になったことがあげられます。
JR東日本「エキュート品川」の構内図

JR東日本「エキュート品川」の構内図

ずらりと並ぶお店の数々。
駅は、単なる電車に乗るための場所から、わざわざ商店街に寄らなくても、おにぎり1個から高級ワインまで「ワンストップ」で揃うまさに「夢の国」になりました。

駅の中にできた「コンビニ」が駅弁を大きく変えた。

昔は、長距離の特急に乗る時には、その長い乗車時間の中に食事タイムが入ることが多く、駅で駅弁を買ったり、あるいは車内販売で買ったりするスタイルが主流でした。
しかし、移動時間が劇的に短縮された現在では、ずっしりとした駅弁は重すぎて身に余ることが多くなってきています。
そこへ、鉄道会社の多角経営化により、駅の中に「コンビニ」が入り込んできます。

おにぎり1個から買えるコンビニの便利さが、駅弁を追い出した。

JR東日本の駅ナカコンビニ「NEWDAYS」。

JR東日本の駅ナカコンビニ「NEWDAYS」。

NEWDAYSは2001年に登場。
駅売店という出自から店舗数は約500と少ないが、一日の平均売上高は57万円/店舗と業界最大手のセブン-イレブンに次いで2位を誇る。また、年間売り上げは1000億円とセーブオンやスリーエフといった中小コンビニよりも上回っている。
生活で必要なもの、というよりは、「その場で今必要なモノ」を中心にそろえれば、店としての役割を十分に果たせる「駅ナカコンビニ」。「その場で必要なモノ」なので、多少量販店などよりも高い値段でも売れるので、利益率は高いようですね。

これだけ変わった「在来線特急」と「新幹線」との時間差。

1982年11月14日、上越新幹線が開業し、東北本線の特急がすべて廃止される時の時刻表と、今の新幹線の時刻表とを比較してみましょう。

1982年11月14日 東北本線特急「ひばり5号」仙台行き。

1982年11月14日 ひばり5号

上野 9:00発
大宮 9:25着
宇都宮 10:20着
西那須野 10:48着
須賀川 11:31着
郡山 11:40着
福島 12:15着
白石 12:42着
仙台 13:15着
東北本線特急電車(裏辺研究所さまのサイトより借用)

東北本線特急電車(裏辺研究所さまのサイトより借用)

2017年10月 東北新幹線「はやぶさ9号」

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