シュガー・ボイスと呼ばれる独特な声と美貌で80年代にオジサマ達のアイドルとなったジャズ・ボーカリスト阿川泰子
2018年1月31日 更新

シュガー・ボイスと呼ばれる独特な声と美貌で80年代にオジサマ達のアイドルとなったジャズ・ボーカリスト阿川泰子

ジャズとはなかなか注目されることがないジャンルですが、80年代に驚異的なヒットを飛ばした阿川泰子。その美貌と甘くセクシーな歌声は仕事に疲れたオジサマ達を優しく癒してくれました。

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阿川泰子

80年代にジャズ・ボーカルブームを巻き起こした阿川泰子。独特な歌声は「シュガー・ボイス」と称され、その美貌とも相まって「オジサマ族のアイドル」などと呼ばれました。
阿川 泰子

阿川 泰子

本名:佐藤 康子
生誕:1951年10月16日
1978年のデビューアルバムから1982年の6枚目のアルバムまでの累計が90万枚を超えたのだそうです。この数字はジャズ・ボーカリストとしては驚異的なものとなっています。

日本のジャズ・ボーカル史を塗り替えた阿川泰子の初期6枚のアルバムをご紹介します。

Yasuko“Love-Bird” ~ FLYIN’OVER ~ SWEET MENU

女優としてデビューした阿川泰子がジャズと出会ったのは1973年。翌年には「鈴木章治とリズム・エース」の専属シンガーとなっています。
その後ソロ・シンガーに転身し、1978年にファースト・アルバム「ヤスコ/ラブバード」を発表します。
Yasuko“Love-Bird”

Yasuko“Love-Bird”

1. オーヴァーチュア~ファースト・オフ
2. コンファイド・イン・ミー
3. グッド・ライフ
4. ブルー・ムーン
5. 縁は異なもの
6. 手紙を書こう
7. トゥー・シャイ・トゥ・セイ
8. 春の如く
9. やさしき伴侶を
10. ウェイヴ
11. フィナーレ~ファースト・フルーツ
大人っぽく見えますが、阿川泰子この時24歳。初々しさはありますが、歌い方は既に確立されています。見事なデビュー・アルバムというほかはありませんが、ジャケットがいかんわな。

女豹を思わせるこの写真は、メイクといい表情と言い当時の化粧品会社の広告そのまんまです。流行を意識したということでしょうが、阿川泰子にこのイメージは合わないですね。

同年にはセカンド・アルバム「Flyin' Over」も発表しています。
FLYIN’OVER

FLYIN’OVER

1. ザ・ジェントル・レイン
2. アイ・キャン・フライ
3. ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラブ・ユー
4. フールズ・ラッシュ・イン
5. サウンズ・オブ・ラブ
6. アイ・オンリー・ハブ・アイズ・フォー・ユー
7. ジャスト・イン・タイム
8. ギブ・ミー・ザ・シンプル・ライフ
9. アズ・タイム・ゴーズ・バイ
10. エンジェル・アイズ
ファーストアルバムでデザイナーも反省したのかグッと落ち着いた感じのジャケットになっていますね。しかし、これは、落ち着いたというよりも暗い。
キュートでチャーミングな歌声がこのジャケットからは想像しづらいですが、これは良いアルバムですよ。サラリーマンの方々はきっと癒されます。

そして翌年の1980年に出たのが3枚目のアルバム「SWEET MENU」です。
SWEET MENU

SWEET MENU

1. ホワイ・ドント・ユー・ムーブ・イン・ウィズ・ミー
2. キャプティブ(オブ・ユア・スマイル)
3. イッツ・マイ・ハウス
4. ハード・タイムズ
5. ヒアズ・ザット・レイニー・デイ
6. ワンス・アポン・ア・サマータイム
7. ネバー・レッティング・ゴー
8. レインボー・オブ・ラブ
9. ニューヨークの想い
10. レッツ・ラブ
まだごく初期の初々しさが残っており、今あらためて聴くと新鮮ですらあります。優しく包み込む様な歌声に魅了され続けております。
ジャケット如何ですか?いいですよね。明るく、モダンでポップです。そして阿川 泰子の表情は色っぽい!

JOURNEY

最初の3枚のアルバムはどれも悪くありません。いえ、むしろ良いです!今聴くと歌声が新鮮で聞き飽きることがありません。
が、阿川泰子がブレイクしたのは1980年に発売された4枚目のアルバム「JOURNEY」であり、一般的に言ってこれが彼女の初期の代表作でしょう。
JOURNEY

JOURNEY

1. スター・ダスト
2. ララバイ・オブ・バードランド
3. ムーンライト・セレナーデ
4. イン・ア・センチメンタル・ムード
5. テイク・ジ “A” トレイン
6. ラバー、カム・バック・トゥ・ミー
7. グッド・バイ
8. センチメンタル・ジャーニー
9. ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ
10. ウィスパー・ノット
11. マイ・フーリッシュ・ハート
本作はナント9万枚も売り上げたそうです。当時のジャズボーカルものは最高で5万枚、平均で1万5000枚程度だったといいますから驚きですね。

センチメンタルジャニー

彼女は、オリジナル曲を歌うのではなく、ほとんどが現代的にアレンジされたスタンダード曲だったというところに受け入れられた要因があるかと思います。
このアルバムも同様で、「スター・ダスト」、「ムーンライト・セレナーデ」、「センチメンタルジャニー」といった耳馴染みのある曲がセンス良く(聴きやすく)収められています。

SUNGLOW

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