かわいい動物と家族の絆・・・隠れた名作!南の虹のルーシー
2015年10月28日 更新

かわいい動物と家族の絆・・・隠れた名作!南の虹のルーシー

1982年から放送され、あまりなじみのなかったオーストラリアを日本人に定着させた南の虹のルーシー。世界名作劇場シリーズの中ではややマイナーですが、かわいい動物たちや個性豊かな登場人物が織り成す希望と笑顔に満ちたストーリーは、どの世代にもオススメできる作品です。

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「南の虹のルーシー」とは?

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『南の虹のルーシー』(みなみのにじのルーシー)は、フジテレビ系列の「世界名作劇場」枠で放送されたテレビアニメ。

原作はフィリス・ピディングトンの『南の虹』(Southern Rainbow)で、放映前は未邦訳であったが、放映開始時より産経新聞発行のリビングブックに邦訳が連載される(一関春枝訳、講談社セシール文庫、1982)。オーストラリア開拓時代、農場を持つことを夢見てイギリスのヨークシャーから、オーストラリアのアデレードへ移住してきた一家の物語である。

南の虹のルーシーOP - YouTube

OPテーマ「虹になりたい」

南の虹のルーシー 世界名作劇場 森へおいで - YouTube

EDテーマ「森へおいで」
OP・EDともに数々のヒット曲を手がけた音楽プロデューサー井上鑑の妻であり美人シンガーソングライターのやまがたすみこさんが歌っています。OPはオーストラリアの雄大な風景とやまがたさんの純真無垢で情感豊かな歌声がマッチした名バラードです。EDはうってかわって朗らかでかわいい動物たちの紹介ソングです。

「南の虹のルーシー」のあらすじ

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舞台は1837年の南オーストラリア。自分の農場を持つという夢をかなえるため、広い土地と平和と自由を求めてイギリスからはるばる移住してきたポップル一家。 ポップル家が上陸した場所は南オーストラリアの首都アデレードから10キロほど離れた海岸で、アデレードで住居に住む準備が整うまではとりあえず海岸にテントを張って生活する事になりました。

カンガルーやコアラをはじめさまざまな動物と出会い、苦労の末にアデレードの小さな小屋に住むことになったポップル一家。近所の人々の協力もあって小屋を増築したり井戸を掘ったりして最低限度の生活を確保することができました。

オーストラリアにやって来てちょうど1年、やっと農場を手にするめどがたって売買契約をするというその日、ポップル家を目の敵にする金持ちの実業家ペティウェルさんが契約金以上のお金を払って土地を横取りしてしまいます。雨上がりの空に架かる虹を見ながら一家は再び力を合わせていくことを誓うのでした。
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ここまでが第1部となり、第2部の33話からはその2年後のお話となります。
ポップル家がオーストラリアにやって来て3年の月日が経っても土地を手に入れる事はできず、ケガなどの不運も重なって希望を失った父アーサーはお酒に溺れて働かなくなり、暮らしは貧しくなっていくばかりでした。とうとう食費のために可愛がっていた羊のスノーフレイクも売られてしまい、放心状態でアデレードの町をさまよっていたルーシーが、暴れ馬に跳ね飛ばされてしまいます。

そこを通りかかったお金持ちのプリンストン夫妻がルーシーを助けてくれるのですが、ショックで記憶喪失になっていたルーシーをわが子のように可愛がり、ルーシーを養女にする代わりに開拓していない土地を父アーサーに譲るという提案を持ちかけてくるのでした。
この物語の魅力は、目指す夢にたどり着けずだんだん貧しくなっていく家族という悲しいストーリーをかなりリアルに描いているにもかかわらず悲壮感なくカラッと描かれているという点。唯一出てくる悪人もいわゆる「ご近所トラブル」が元になっている感じで、主人公の父が酒に溺れても家族愛は失われません。
登場人物も多彩で、視聴者がそれぞれ自分に年齢が近い誰かに感情移入できるところも良いです。

個性豊かなキャラクター

ルーシー・メイ・ポップル

ルーシー・メイ・ポップル

この物語の主人公。
ポップル家の三女で、動物が大好きだが勉強が嫌い。
オーストラリアに着いた時は7歳。
ケイト・ポップル

ケイト・ポップル

ポップル家の次女でルーシーの姉。
よくルーシーと行動を共にしていて、算数が得意なしっかり者。
オーストラリアに着いた時は10歳。
クララ・ポップル

クララ・ポップル

ポップル家の長女でルーシーの姉。
上陸時に乗っていた船の水夫のジョンと恋仲になり、その後結婚する。
オーストラリアに着いた時は16歳。
ベン・ポップル

ベン・ポップル

ポップル家の長男でルーシーの兄。
父の仕事を積極的に手伝い、将来は医者になるために勉強している。
オーストラリアに着いた時は12歳。
トブ・ポップル

トブ・ポップル

ポップル家の次男でルーシーの弟。
ルーシーと同じく動物好きで、将来の夢は鍛冶屋になること。
オーストラリアに着いた時は3歳。
アーサー・ポップル

アーサー・ポップル

ポップル家の父で、イギリスでは農家を営んでいた。
理想の農園作りを夢見て農業以外の仕事も器用にこなすが、徐々に希望をなくしお酒に溺れてしまう。
アーニー・ポップル

アーニー・ポップル

ポップル家の母で、夫アーサーや5人の子供たちを支えるしっかり者。
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