2017年9月27日 更新
セドリックよりも高級だったミドルセダン、C33型ローレル
最近はすっかりドリフト車のイメージが付いてしまった日産ローレル。しかし、我々ミドルエッジ世代にとって、ローレルは高級車でした。特にバブル時代に発売されたC33型は、セドリックよりも上質なクルマとして記憶に残ります。
3ナンバー車の税金が下がり2500ccエンジンを追加
1991年1月にマイナーチェンジが行われ、直列6気筒2000cc搭載車のうち、RB20DEとRB20Eは5段ATが採用されました。また、インテリアではAT車のセンターコンソールが変更され、灰皿部分にも本木目パネルが貼られ、高級感がいっそう増しました。
一方で、1989年度に自動車税が大幅に変更され、2000cc越の3ナンバー車の税金が大幅に下がりました。三菱では1990年5月にディアマンテを発売。ミドル級セダンでありながら、大きな3ナンバーボディと新設された税制区分の2500ccエンジンを搭載し、大ヒットをしました。
これを受けて日産でも直列6気筒2500ccのRB25DE(180PS)が開発され、1991年11月からローレルに追加されました。ただし、ボディはバンパーの拡大などの変更をしなかったため、5ナンバーサイズのままでした。そのためモデル末期は、新しい3ナンバーサイズのミドルセダンやRVブームなどにより苦戦を強いられました。
ローレルは、1993年1月にフルモデルチェンジをし、6代目のC34型になりました。全長・全幅が拡大された3ナンバーボディになりましたが、シンプルで角張ったデザインが災いし、販売は苦戦。1997年に7代目のC35型となりましたが、これを最後に2003年にモデル廃止となりました。
マイナーチェンジで、特徴だったテールライトまわりの窪みが弱くなった。
筆者にとって、ローレルは日産の看板車種のひとつでありながら、マークⅡシリーズに敗北し続け、地味な印象が拭えません。けれども、C33型はクラスを越えた上質さで、今も輝いて見えます。
日本に本当の高級車は少ないです。クラウンもセドリックも、エレクトロニクス装備で高級感を演出していただけで、欧米で高級車の条件とされている「素材」で勝負したことはありません。
しかし、C33型ローレルはそういった本来の高級感で挑んだクルマでした。小型高級車としてもっと高く評価されていいのではないか、と思っております。
角張ったデザインが不評だったC34型ローレル
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