80年代から活躍!日本のヒップホップを押し上げたMURO(ムロ)
2016年6月17日 更新

80年代から活躍!日本のヒップホップを押し上げたMURO(ムロ)

MUROはヒップホップが根付いていなかった日本において、クラッシュポッセやマイクロフォンペイジャーで活動し、日本語ラップシーンを盛り上げた。ジブラやデヴラージからもリスペクトされている。80年代後半から活躍してきたMUROを特集する!

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日本の著名なラッパーからリスペクトされているMURO

リリックにて自身をKing、王様と表現するアーティストはいるが、周囲からKingと評されているアーティストは、こと日本においてはMURO以外に思いつかない。

『THE UNTOUCHABLE III』で念願の競演を果たしたZEEBRAは「MURO君とは、本当は『証言』でも一緒にやるはずだったんだよね」と明かす。伝説のシングル『証言』。MUROも当然のように、その証言者に入っていたらしい。
さらに、ZEEBRAは「今回の曲でのMURO君との競演は念願だったね。東の横綱と西の横綱が曲を作る、みたいな」と表現した。

この発言時、ZEEBRAはDragon Ashとの『Grateful Days』を経て、『MR.DYNAMITE』をドロップした後であり、最も有名なヒップホップアーティストになっていた。にもかかわらず、MUROに敬意を表し、横綱と表現したのだ。このことからも、MUROのKingたる所以が感じられる。

また、King of Diggin productionナンバー2でもあるDEV-LARGEは「MUROは兄弟、親みたいなもの」と尊敬をこめて語る。さらに、アメリカから日本に戻ってきたことについて、MICROPHONE PAGERの影響があるともいう。
ZEEBRA(ジブラ)

ZEEBRA(ジブラ)

Buddha Brand(ブッダブランド)のDEV-L...

Buddha Brand(ブッダブランド)のDEV-LARGE(デヴラージ)

MUROをリスペクトする人々が集まった集団 「K.O.D.P」

ヒップホップ集団KING OF DIGGIN' PRODUCTION(キング・オブ・ディギン・プロダクション、略称:K.O.D.P)を主催。

レコード店が数多く並ぶ渋谷区宇田川町に縁のある人々が、MUROを介して寄り集まって形成された集団。定期的な活動を行うための固定された集団ではなく、仲間集団的な色合いが強い。

2002年には、K.O.D.Pのメンバーを大々的にフィーチャーした内容のアルバム『KING of DIGGIN' presents...Sweeeet Baaad A*s Encounter』を発売。
「KING OF DIGGIN’presents…Sw...

「KING OF DIGGIN’presents…Sweeeet Baaad A*s Encounter」

2002年発売。
KING MUROが率いるクルーの事。NITROからもS-WORD等、数名が在籍している。K.O.D.PとはKING OF DIGGIN’ PRODUCTIONの略称。KODPのメンバーは背番号ともいえるナンバーを持っており、その全員がMCというわけではなく、トラックメイカーやSAVAGEの店員も含まれている。

#01 MURO
#02 DEV LARGE
#03 LIL' MURO
#04 DJ WATARAI
#05 DJ VIBLAM
#06 DJ SHIMONE
#07 TAKE-G
#08 OSUMI
#10 S-WORD
#11 MACKA-CHIN
#12 KIRK
#13 GORE-TEX
#14 TAKESHI
#16 SUIKEN
#17 BOO
#18 DJ TAIJI
#22 Tina
#23 G.K.MARYAN
#25 KASHI
#27 GORIKI
#30 JOE-CHO
#34 TAKASHI FUTATSUGI
DEV LARGEをはじめ、DJ WATARAI、MACKA-CHIN、GORE-TEX等の豪華なメンバーの名が連なっているK.O.D.P。
上記メンバーの中心にいるMUROの求心力に驚かされる。

ファンクミュージックにも造詣が深いMURO。その多彩な音楽性をこれからもヒップホップに還元していって欲しい。

下記の記事では、MURO以外で日本ヒップホップシーンの重要人物達を特集!!
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