ソアラは本来「日本を豊かにしてきた日本の大人たち」に向けて作られたクルマでしたが、折からの好景気によりこのクルマは若者人気が高まり、「女子大生ホイホイ」なる異名まで付けられてしまう始末。有名女子大学の校門前には「アッシー君」のソアラや高級乗用車が並び、彼女たちの「出待ち」をしていたものです。
発売当時、トヨタ車のなかではフラッグシップのセンチュリーに次ぐ高価格帯ながら、ひと月あたりにならすと毎月5000台近くも売れていたことになり、今更ながらこの時期の日本経済の勢いには驚かれますね。
「ハイソカー」の頂点として“モテる”クルマであり、「ミスターナンパ車」だったソアラですが、その人気ゆえに当時は暴走族等が好む車種としても知られ、一種の社会問題にもなりました。
日産・シルビア
S13型シルビアは、新車発表会で当時の久米社長が「プレリュードを打ち負かす」という趣旨の異例の発言をして話題になったが、デザインや走りの面で魅力的に仕上げられていて、スペシャリティーカーの市場でプレリュードに代わるヒットモデルになった。
グッドデザイン大賞を受賞
'88~89年日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞
1989 nissan art force silvia s13 cm japan 2.25sec
先行して「デートカー」「ナンパ御用達車」となっていたライバルのプレリュードは助手席を運転席側から倒せてしまうので、女性から見るとそのような強引なところがないシルビアの方が良かったかもしれませんね。
歴代シルビアの中で最も多い販売台数
日産はこのモデルをデートカーとして位置づけており、FRレイアウトの採用に関しても、低いボンネットのデザインを実現するに適したFF用コンポーネントを日産が持ち合わせていなかったということが最大の理由であった。しかし、当時すでに少なくなっていたミドルクラスの後輪駆動車で、スポーツ走行にも適した設計であったことが原因で、アフターマーケットにおいてスポーツ走行用の様々な改造パーツが開発され、日産の想定外の事態として、サーキットや峠などで走るための車として(時に、無謀な暴走行為に)使用されることとなった。
走り屋さんと暴走族にも人気!
ただ、無謀な運転による事故が多かったのも事実で、以降のシルビアは保険料率が異様に高くなったんだとか…。
日産・レパード
レパードの初代モデルは2/4ドアのハードトップボディを持つ上級スペシャリティカーとして登場したが、後から登場したクーペボディの初代ソアラに完全に負ける形になった。
巻き返し狙って登場した2代目レパードは、ボディタイプを2ドアクーペのみに絞るとともに、V型6気筒3000ccツインカム24バルブを頂点とするV6エンジンシリーズを搭載するなど、いろいろな意味で意欲的に作られたクルマだった。
上級スペシャルティカー
最上級グレードのアルティマには助手席に快適性に優れたパーソナルコンフォートシートを採用したのも特徴で、背もたれが中折れし、座面がリフトアップする機構を備えていました。
「ART FORCE(アート・フォース)」とうたった美しいシルエットと滑らかな面構成を持つスタイリングによって、発売と同時に高い人気を獲得し、若者を中心に約30万台も売れました。