1983年から1984年にかけて、山田ミネコ原作のマンガ「最終戦争伝説」のイメージ・アルバムを発表し、話題となりました。
1983年、名作「サンクチュアリ」発表の余勢をかって制作された、山田ミネコ作の同名マンガのイメージ・サウンドトラック・アルバム。昭和24年組少女マンガ家陣(萩尾望都とか、大島弓子とか、竹宮恵子とか、ROCK界における1968年組みたいなものです)中でも、メジャーとは言えないまでも独特の存在感を放ったミネコ氏の作風と、当時の日本のロック界に名物バンドとして君臨したNOVELA流ハード・プログレ・サウンドが見事にスウィングし、NOVELAのオリジナル・アルバムと比較しても遜色のない見事な出来映えとなっている。
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しかし成田忍(99.99、4-D MODE1)プロデュースでソロデビューが決定していた五十嵐と、既にGERARDを結成していた永川が脱退し、デビュー当時からのメンバーは平山だけとなる。
この頃大久保はSTARLESSを結成、引頭はPAGEANTに参加している。
◆第3期
平山はノヴェラをあきらめず、宮本敦(Vo)と岡本優史(Key)を迎える。サウンドの要であったヴォーカルとキーボードの変化やデジタル楽器の台頭により音楽性の変化の必要性を確信した平山は、ニュー・ウェイヴ(特にハワード・ジョーンズ)からの影響を感じさせる「ブレイン・オブ・バランス」(1985年)と「ワーズ」(1986年)で新境地を見せた。
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メンバーチェンジを期に一般受けポップス化を図った前作「ブレイン・オブ・バランス」から1年8ヶ月の沈黙を破って発表された、第3期NOVELAの2作目のアルバム。同時に、バンドは永遠の沈黙に入ってしまう。もはや各マスコミにもあまり取り上げられなくなっていただけに正確な解散時期は私もよく分からないのだが(気がついたらテル・シンとかVIENNAが活動開始していたって感じ)、おそらく本作発表とほぼ同時期なのではないかと思う。そのためか、作品としては、背水の陣というか、既に散りかかっていた花びらをどうにかつなぎ止めて有終の美を見せたという感じの、音楽スタイルは往年とは全く異なるながらも非常に力の入ったハイクオリティーなものとなっている。
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しかし商業的には失敗に終わり、更に自身の力量やバンドの路線変更に難色を示していた宮本が脱退し、バンドは解散してしまいました。
新メンバーを迎えてのレコーディング時に平山氏が「今度のノヴェラはモダンで都会的な作風に仕上がってます。今のノヴェラは以前のノヴェラとは全く違う新バンドなんです。『ロンリー・ハート』のイエスがそうであるように」と答えていたが、その言葉は良くも悪くも当時のファンの心理をも迷わせていた事と思う。結局…ファンの側はノヴェラの新たな挑戦を“否”とし、多くのファンがノヴェラから離れていってしまったのは言うまでもなかった。
その他、発表作品
今回紹介した作品以外に、アルバムでは、「最終戦争伝説 Part2」(1984年)、「フロム・ザ・ミスティック・ワールド」(1984年、二枚組ライブアルバム)。
ミニアルバムでは、「青の肖像」(1981年6月)、「シークレット・ラヴ」(1983年)、「Unreleased Takes and Limited Edition」(1984年「メタル・ファンタジー」収録)、「ランド・オブ・タイム」(1986年)。
シングルでは、「ジェラシー」(1980年11月)、「アルファ・シティ」(1986年)、「Fall In Love」(1992年) Scheherazade。
ボックス・セットでは、Novela Box コンプリート スタジオ レコーディングス 1980-1986(1998年)を発売しています。
ミニアルバムでは、「青の肖像」(1981年6月)、「シークレット・ラヴ」(1983年)、「Unreleased Takes and Limited Edition」(1984年「メタル・ファンタジー」収録)、「ランド・オブ・タイム」(1986年)。
シングルでは、「ジェラシー」(1980年11月)、「アルファ・シティ」(1986年)、「Fall In Love」(1992年) Scheherazade。
ボックス・セットでは、Novela Box コンプリート スタジオ レコーディングス 1980-1986(1998年)を発売しています。
解散後
解散後、平山はソロプロジェクトを発展させ、徳久恵美 (Vo ex.マグダレーナ)らを迎えてTERU'S SYMPHONIAを結成。永川は86年にEARTHSHAKERに加入し一旦GERARDを解散するが、1989年に再結成した。笹井はゲーム音楽の道に進み、西田は藤村幸宏(Gt&Vo GERARD)らとVIENNAを結成。
1992年、平山、大久保、五十嵐、永川、引頭の5人でScheherazade再結成。アルバム「Scheherazade」、シングル「Fall in Love」を発表。その後2ndアルバムの制作も予定されていたが再び活動休止。
1995年、当時ACTIONで活動中だった高橋の発案で、平山、五十嵐、永川、高橋、西田の5人でNOVELA再結成。年1〜2回のペースでライブ活動を行うようになる。97年にはNOVELAの元メンバーらの在籍するバンドによる企画盤「NOVELA伝説」が発売。第1期NOVELAの未発表曲「気まぐれ天使」、「魅惑劇」収録の「イリュージョン」の新緑、Scheherazadeの2ndに収録予定だった「Ever Forever」のTeru'sによるセルフカバーなどが収録された。
2002年、25周年記念でSCHEHERAZADE再々結成。平山、大久保、五十嵐、永川と、ドラムスにSTARLESSの堀江睦男を迎える。
2010年、五十嵐久勝2ndソロアルバム「INTACTNESS =序章=」への提供曲や、70年代の未発表曲を再録したScheherazadeの2ndアルバム「All For One」発売。。翌年NOVELAなど他バンドの作品として発表された楽曲をセルフカバーした3rdアルバム「THE ORIGINAL~Songs for Scheherazade」発売。
2014年にJapanese Progressive Rock Fes 2014に出演するため五十嵐がNOVELAの再結成を持ちかけたが、永川しか応じず結局コピーバンド"NOVELA 2014"として参加。
(現在)
2016年現在、Sheherazadeは活動中である。2014年以降平山がライブ活動を休止していたが、同年5月の「大久保寿太郎 PLAY BASS 40 YEARS ANNIVERSARY LIVE」にて復帰。永川を除く4人と青木彰一(Key NELFELTI、ex.TERU'S SYMPHONIA)によるSheherazadeのセルフカバーが演奏された。
映像関連
【NOVELA】音革命【ノヴェラ】
via youtu.be