【1982年の洋楽】なぜこんなことに・・・原題と違いすぎる不思議な邦題7選!
2024年10月5日 更新

【1982年の洋楽】なぜこんなことに・・・原題と違いすぎる不思議な邦題7選!

洋楽の邦題というと、最近は原題をそのままカタカナにすることがほとんどですが、1980年代は日本語を使って新たな邦題を作るのが一種の慣例でした。中には、原題と違いすぎて不可解なものもあり、アーティストから苦情があったことも!? 今回は、約40年前の1982年の洋楽の中から、原題と異なる邦題7選をご紹介します。

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『堕ちた天使』

J・ガイルズ・バンドは、アメリカのロックバンドで、本曲『堕ちた天使』は彼らの代表曲です。全米シングルチャートで6週連続ナンバーワン、1982年の年間5位を記録しています。日本では、イントロ部分が流用されることが多く、世代を問わず聞き馴染みのある曲でしょう。

原題『Centerfold』で、意味は、雑誌の「中央見開きページ」。詞は、学生時代のクラスメイトで "憧れの天使" と呼ばれていた女の子が、時が過ぎ大人になって、男性向けグラビア誌の "中央見開きページ" に登場していて大ショック!という内容です。恐らく、清楚なイメージの彼女が、大胆な姿でグラビアに登場したことを "堕ちた天使" と表現しているのでしょう。

『堕ちた天使』

The J. Geils Band - Centerfold (Official Music Video)

『青春の傷あと』

彼ほど、ステージネームを変えたアーティストも珍しいでしょう。

ジョニー・クーガー
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ジョン・クーガー
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ジョン・クーガー・メレンキャンプ
 ↓
ジョン・メレンキャンプ

本曲『青春の傷あと』は、ステージネームがジョン・クーガー時代の『ジャック&ダイアン』と並ぶ大ヒット曲です。両曲とも1982年の年間トップ10入りし、彼にとって大ブレイクの一年だったと言えるでしょう。

原題『Hurts So Good』で、意味は「傷つくのがとてもいい」。邦題では、過去の青春時代の苦い経験を "傷あと" と表現しているように見えますが、原詞では、今の彼女に "お前が傷つけてくれるのがいいんだよ" と歌っているようです。

『青春の傷あと』

John Mellencamp - Hurts So Good (Official Music Video)

『素直になれなくて』

シカゴの楽曲で日本で最も有名な曲といえば、恐らく本曲『素直になれなくて』ではないでしょうか。無論、シカゴの代表曲の一つで、全米年間チャートで年間10位を記録した大ヒット曲です。日本でもオリコン洋楽チャートで5週連続ナンバーワンを記録し、CMソングにも採用されるなど、世代を問わず知られた楽曲です。甘い歌声のリードボーカルは、当時まだシカゴに在籍していたピーター・セテラです。

原題『Hard To Say I'm Sorry』で、意味は「ごめんねと謝るのは難しい」。謝罪の言葉が言えないことを "素直になれない" と意訳しているようです。

『素直になれなくて』

Hard to Say I'm Sorry

『ミスティ・ハート』

クォーターフラッシュは、"一発屋" としてよく名前の挙がるアメリカのロックバンド。『ミスティ・ハート』は、彼らにとって唯一の大ヒット曲で、1982年の年間チャートでは年間13位を記録しました。

原題『Harden My Heart』で、意味は「心を硬化させる」といったところでしょうか。

原詞では、

I'm gonna harden my heart
I'm gonna swallow my tears
(心を硬くして涙を飲み込むつもり)

と歌っており、「ミスティ・ハート」(霧に包まれた心)と近いニュアンスなのかもしれません。

『ミスティ・ハート』

Quarterflash - Harden My Heart

『炎のランナー』

『炎のランナー』は、同名のスポーツドラマ映画のテーマ曲で、ギリシャの作曲家、ヴァンゲリスが制作・作曲したインストゥルメンタルです。第54回アカデミー賞では、映画で作品賞、テーマ曲を含むサウンドトラックで作曲賞を受賞しました。日本では、今日でもスポーツの感動シーンでたびたび使用され、世代を問わずよく知られた楽曲です。

原題は、映画もサウンドトラックもテーマ曲も、すべて『Chariots Of Fire』で、意味は「炎の戦車」。邦題では、より映画の内容に沿って "ランナー" と訳しており、実は違和感のあまりないタイトルと言えます。因みに、サウンドトラック中での原題は『Titles』です。

『炎のランナー』

Vangelis - Chariots Of Fire

『ノックは夜中に』

『ノックは夜中に』は、オーストラリア出身のポップロックバンド、メン・アット・ワークの出世作。全米ナンバーワンを筆頭に世界各国で大ヒットを記録し、一躍世界的な人気バンドにのし上がりました。

原題『Who Can It Be Now?』で、意味は「今頃、一体誰なんだ?」。原題と邦題でかなり異なる印象を受けますが、曲の冒頭では、

Who can it be knocking at my door?
(一体誰が私のドアをノックしてるんだ?)
Go 'way, don't come 'round here no more
(あっち行って、もうここには来ないで)
Can't you see that it's late at night?
(夜遅いのがわからないの?)

と歌っており、実は歌詞の内容をよく反映した邦題になっていることがわかります。

『ノックは夜中に』

Men At Work - Who Can It Be Now? (Video Version)

『さよならロンリー・ラブ』

日本でもファンの多い、オーストラリア出身のソフトロック・デュオ、エア・サプライ。本曲『さよならロンリー・ラブ』は、特に人気の高い一曲で、オリコン洋楽チャートでは5週連続ナンバーワンを記録しました。

原題『Even The Nights Are Better』で、意味は「夜さえも素敵になった」。詞は「あなたと出会えたおかげで、失恋の寂しさから逃れ、夜さえも素敵になった」という内容で、原題は "夜さえも素敵に思えること" に焦点を当てたのに対し、邦題は "寂しさから離れられたこと" を取り上げているのが興味深いところです。実際に、歌詞には、"lonely" または "lonliness" という言葉が4度も登場します。
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