「ゼファー」「CB400SF」「XJR400」等、かつての【ネイキッドブーム】を振り返る!-1989年、一大ブームを起こすバイクが登場した-
2020年10月21日 更新

「ゼファー」「CB400SF」「XJR400」等、かつての【ネイキッドブーム】を振り返る!-1989年、一大ブームを起こすバイクが登場した-

フルカウルを装着した車種が当たり前になっていたレーサーレプリカ全盛の時代に、あえてカウルなしの懐古的なスタイルを売りにしたバイク「ゼファー」の登場から一大ブームが巻き起こりました。

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1989年4月、レーサーレプリカブーム衰退の大きな契機となる一台のバイクが登場しました。

「カワサキ・ゼファー」の登場!-ネイキッドブームのはじまり-

カワサキ・ゼファー / KAWASAKI ZEPHYR...

カワサキ・ゼファー / KAWASAKI ZEPHYR (1989年)

レプリカブームの転換点となった歴史的モデル。

発売当時車両本体価格:529,000円。
車体色は、キャンディアトランティックブルーとキャンディカーディナルレッドの2色。

エンジンは空冷2バルブのGPz400系がベース。メーターはシンプルな異径の2眼式、タンクエンブレムはステッカーと細部は簡素な作りでした。
 (1578194)

(車体色:キャンディカーディナルレッド)

ゼファー(ZEPHYR)とは英語で「西風」を意味し、川崎重工業の二輪車製造拠点工場である兵庫県明石市から吹く業界への新風となる様にとの願いを込めて名付けられました。
レーサーレプリカ全盛期に、カウルなしの懐古的なスタイルを前面に押して登場した。これがフルカウル以外の選択肢を求めるユーザーに受け爆発的な売れ行きを見せ、「ネイキッドブーム」の立役者となる。
とにかく当時はすごい人気で、モノが全然無いのでまず値引きはなく、納車も2~3ヶ月以上かかるような状況でした。ちなみに、「ネイキッド」とは裸のという意味で、カウルを装備しないエンジンとフレームがむき出しのバイクのことです。
「西風」に由来したネーミングの通り、関西・明石に位置するカワサキが投入した「ゼファー」は、新鮮な息吹を呼び覚ます“ネイキッドブーム”の始まりとなりました。

レーサーレプリカブームだった80年代

日本はまさにレーサーレプリカブーム

日本はまさにレーサーレプリカブーム

サーキットを走るワークスレーサーの新技術がすぐさま市販車にフィートバックされ、めざましい性能の向上がみられた時代でした。
当時、ライダーから絶大な支持を受けたのが「レーサーレプリカ」と呼ばれるバイク達。レーサーをイメージさせるフルカウルを身にまとい、過激な動力性能と運動性を持たされたバイクが、街に峠に溢れました。
週末となればワインディングを攻めて楽しむ“ローリング族...

週末となればワインディングを攻めて楽しむ“ローリング族”と呼ばれるライダーが峠を占拠

レーサーレプリカブームの頂点にいたバイク「RC30」「OW01」

ホンダ・VFR750R [型式名RC30] (1987年)

ホンダ・VFR750R [型式名RC30] (1987年)

世界耐久選手権シリーズで、1985年・86年の2年連続チャンピオンを獲得したレースマシンRVF750の高度な技術をもとに開発し、チタン合金などの高価な軽量素材を多用したモデル。
国内では販売価格が148万円と量産車としては当時最高のものだったにもかかわらず、内容的には破格なもので1,000台限定の販売枠に購入希望者が殺到し抽選により販売されました。
市販車では珍しく左出しのマフラー。
ヤマハ・FZR750R [OW01] (1989年)

ヤマハ・FZR750R [OW01] (1989年)

1987年・88年の鈴鹿8時間耐久レースを連覇したファクトリーマシンYZF750の技術をフルにフィードバックしたモデル。
通称の“OW01”は、車輌開発時の試作呼称。日本国内で500台が限定販売された。国内販売価格は200万円で、高価格帯だったが予約抽選で完売しました。
フルカウルを装着した車種が当たり前になっていたレーサーレプリカ全盛の時代に、あえてカウルなしの懐古的なスタイルを売りにした「ゼファー」の登場はある意味衝撃でしたが、「これを待っていた」とばかりに多くのライダーの支持を受けました。
ミスター・バイク(1989年5月号)に掲載されたゼファ...

ミスター・バイク(1989年5月号)に掲載されたゼファーのスクープ!?記事

【これが「男のバイク」だ
ガキが乗るのはかんべんしてくれ!】

記事のキャッチコピーからしてカッコイイ!
あまりに先鋭化するレーサーレプリカについて行けない、ごくごく普通に肩の力を抜いてバイクに乗りたいユーザーの受け皿がなかった。そこに登場した最新テクノロジーもデバイスもカウルもない空冷2バルブ4気筒、鉄フレーム、2本サスの、ごくごく普通のごくごくありふれたバイクであるゼファーは、新鮮であり、またニーズにぴったりと合致した。
レーサーレプリカはハンドルが低くて遠くて乗りにくかったり、最新モデル買ってもすぐに新しいモデルが出たり、高いお金を出して買ってもバイクの性能を使い切れなかったり・・・と、行き過ぎた“レーサーレプリカブーム”へのアンチテーゼとしてカワサキが送り込んだ「ゼファー」が市場に受け入れたのでしょう。発売翌年にゼファーの登録台数はレプリカのご本尊であるNSR250R(11,199台)を早くも抜いて見事トップ(13,466台)を獲得しました。

ネイキッドブーム到来!

ゼファーの発売をきっかけに、これまでのカウル付きモデルからカウルを外しただけの派生車種とは異なる、カウルで覆われていないエンジンの機能美や無骨な外観をデザインとして前面に出し、常用域に重点を置いた出力特性に設定されたエンジンを搭載した車種が登場し、日本のバイク市場はレーサーレプリカブームからネイキッドブームへ遷移していきました。

ホンダ・CB400スーパーフォア / HONDA CB400 SUPER FOUR(略称:CB400SF)

1992年、ホンダは精惺なフォルムと優れた使い勝手を融...

1992年、ホンダは精惺なフォルムと優れた使い勝手を融合させたネイキッド・ロードスポーツバイク「CB400 SUPER FOUR」を発売

圧倒的な販売台数を誇る400ccネイキッドのベストセラーモデル。

発売当時車両本体価格:589,000円。
カラーリングは シンプルなソリッドカラー(3色)と、シックなツートンカラー(2色)の2タイプ計5色が用意されました。
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  • 如月弦太郎 2020/10/28 02:53

    過激なマシンに飽きて(疲れて)来た頃に登場したマシンでしたよね(^^)。
    尖った所も無い代わりに弱点と言った弱点も無い(^^)。
    言わば極々普通のマシン(^^)。
    2サイクルのハイレスポンスマシンとは対極のバイク(^^)。

    性能競争なんて無視し捲りの何て事の無いバイクが売れるとは当のKawasakiすら考えて無かった筈(^^)。
    その後はCB、XJR、
    インパルス、バンディット、
    当のKawasakiからはZRX等も発売されました。
    古くは4フォアとか、
    FXとか、CBXとかね(^^)。

    🚙 2020/10/23 16:37

    デビルマン不動くんの愛車は?

    バーボン 2020/10/23 10:56

    上野のバイク街も無くなり
    バイク便も見なくなり
    最近はスクーターさえ減ってきた。
    ホンダ カワサキ スズキ ヤマハ
    大丈夫か日本のバイクは⁈

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