張本が巨人に移籍
前年、球団史上初の最下位に終わった読売ジャイアンツ。シーズンオフに、高橋一三・富田勝との交換トレードで、日本ハムから張本勲を獲得し、クリーンナップの強化を図ります。長嶋茂雄監督念願の「3番・張本、4番・王」の "OH砲" の誕生です。
憧れの巨人に入団した張本。初年度からヒットを量産し、この年の首位打者争いに名を連ねます。セ・リーグ打率10傑の常連、谷沢健一、若松勉を筆頭に、王貞治、掛布雅之、ホプキンスらと激戦を繰り広げました。
以下では、最終的に打率トップ3となった、中日・谷沢、巨人・張本、ヤクルト・若松に注目し、首位打者争いを振り返ります。
憧れの巨人に入団した張本。初年度からヒットを量産し、この年の首位打者争いに名を連ねます。セ・リーグ打率10傑の常連、谷沢健一、若松勉を筆頭に、王貞治、掛布雅之、ホプキンスらと激戦を繰り広げました。
以下では、最終的に打率トップ3となった、中日・谷沢、巨人・張本、ヤクルト・若松に注目し、首位打者争いを振り返ります。
4月 〜OH砲の誕生〜
前年、10年ぶりに3割を切ってしまった張本。
しかし、巨人に移籍したこの年は4月から絶好調で、王とのOH砲が機能しました。
巨人は4月を勝ち越し、阪神に続く2位につけます。
一方、この年から背番号を14から41("いいよ"から"よい")に変えた谷沢。
張本以上に好調で、上々の滑り出しを見せます。
4月末時点での3人の打率は次の通りでした。
谷沢 .371
張本 .343
若松 .295
しかし、巨人に移籍したこの年は4月から絶好調で、王とのOH砲が機能しました。
巨人は4月を勝ち越し、阪神に続く2位につけます。
一方、この年から背番号を14から41("いいよ"から"よい")に変えた谷沢。
張本以上に好調で、上々の滑り出しを見せます。
4月末時点での3人の打率は次の通りでした。
谷沢 .371
張本 .343
若松 .295
5月 〜巨人が首位に〜
張本の活躍もあり、5月の巨人は破竹の14連勝。阪神を交わし、首位に躍り出ます。
一方、中日とヤクルトは5月は大きく負け越しますが、そんな中、若松だけは絶好調。
5月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .340
若松 .333
谷沢 .321
一方、中日とヤクルトは5月は大きく負け越しますが、そんな中、若松だけは絶好調。
5月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .340
若松 .333
谷沢 .321
6月 〜巨人独走〜
6月に入ると、阪神が調子を落とし、巨人の独走状態になります。
3人とも打率を上げ、6月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .357
若松 .347
谷沢 .325
実はこの時点では、広島・ホプキンスが打率.359でトップ。
巨人・王も打率.358、29本塁打と無類の強さを見せていました。
3人とも打率を上げ、6月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .357
若松 .347
谷沢 .325
実はこの時点では、広島・ホプキンスが打率.359でトップ。
巨人・王も打率.358、29本塁打と無類の強さを見せていました。
7月 〜3人とも月間打率4割以上〜
7月で前半戦が終了。
オールスターゲームは、3人とも外野手として出場しました。
この月は、ペナントレースも絶好調。
以下のように、3人ともに月間打率4割以上を記録します。
張本 65打数30安打 月間打率.462
若松 58打数25安打 月間打率.431
谷沢 56打数25安打 月間打率.446
7月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .380
若松 .364
谷沢 .346
ここに、王の.348を加え、4人の首位打者争いとなります。
オールスターゲームは、3人とも外野手として出場しました。
この月は、ペナントレースも絶好調。
以下のように、3人ともに月間打率4割以上を記録します。
張本 65打数30安打 月間打率.462
若松 58打数25安打 月間打率.431
谷沢 56打数25安打 月間打率.446
7月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .380
若松 .364
谷沢 .346
ここに、王の.348を加え、4人の首位打者争いとなります。
8月 〜熾烈な首位打者争い〜
8月になると一転。上位陣は皆、打率を下げます。
その中で、ホプキンスだけが絶好調。
広島も、8月は13勝6敗1分とリーグ1の戦績でした。
8月末時点での3人の打率は次の通りです。
張本 .358
若松 .352
谷沢 .339
ここに、ホプキンスの.345を加えた4人の首位打者争いとなります。
その中で、ホプキンスだけが絶好調。
広島も、8月は13勝6敗1分とリーグ1の戦績でした。
8月末時点での3人の打率は次の通りです。
張本 .358
若松 .352
谷沢 .339
ここに、ホプキンスの.345を加えた4人の首位打者争いとなります。
9月 〜張本と若松の一騎打ち!?〜
9月は阪神の快進撃で、月間戦績はなんと14勝2敗1分。
8月末時点では、巨人とのゲーム差は8.5差でしたが、
一気に3.5差まで縮めました。
ペナントレースは、巨人と阪神の一騎打ちです。
一方、首位打者争いの3人は前月から打率を維持し、
9月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .354
若松 .353
谷沢 .337
この3人が打率トップ3。
残り試合は、巨人12、ヤクルト15、中日13です。
谷沢は5割近い成績を上げないと、首位打者争いは難しい状況。
どうやら、張本 vs. 若松の一騎打ちの模様です。
8月末時点では、巨人とのゲーム差は8.5差でしたが、
一気に3.5差まで縮めました。
ペナントレースは、巨人と阪神の一騎打ちです。
一方、首位打者争いの3人は前月から打率を維持し、
9月末時点での3人の打率は次の通りでした。
張本 .354
若松 .353
谷沢 .337
この3人が打率トップ3。
残り試合は、巨人12、ヤクルト15、中日13です。
谷沢は5割近い成績を上げないと、首位打者争いは難しい状況。
どうやら、張本 vs. 若松の一騎打ちの模様です。
"6糸差" の奇跡
谷沢の驚異的な追い上げ
10月に入っても、張本は好調を維持。打率をさらに上げます。
一方、張本を追う若松は、率を落とし首位打者争いから脱落。
誰もが、張本の首位打者を信じてやみませんでした。
ところが、ここから奇跡が起きます。
2人の後塵を拝していた谷沢。
最後の最後になって、まさかの驚異的な追い上げを見せます。
以下が、10月の谷沢の打撃成績です。
一方、張本を追う若松は、率を落とし首位打者争いから脱落。
誰もが、張本の首位打者を信じてやみませんでした。
ところが、ここから奇跡が起きます。
2人の後塵を拝していた谷沢。
最後の最後になって、まさかの驚異的な追い上げを見せます。
以下が、10月の谷沢の打撃成績です。
10月1日 | 4打数1安打 |
10月2日 | 5打数3安打 |
10月7日 | 3打数1安打 |
10月10日第1試合 | 4打数2安打 |
10月10日第2試合 | 4打数3安打 |
10月11日 | 5打数3安打 |
10月15日第1試合 | 5打数2安打 |
10月15日第2試合 | 4打数2安打 |
10月16日 | 4打数3安打 |
10月17日第1試合 | 3打数1安打 |
10月17日第2試合 | 3打数1安打 |
10月18日 | 4打数3安打 |
10月の月間打率 | 48打数25安打 打率.521 |
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