『ガンプラり歩き旅』その26 ~2001年、1/144 ガンダム3度目への旅~
2021年6月22日 更新

『ガンプラり歩き旅』その26 ~2001年、1/144 ガンダム3度目への旅~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする大好評連載の第26回は、『機動戦士ガンダム』(1979年)主役メカ・ガンダムの2001年バージョンです!

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その、筆者の印象と困惑が間違っていなかったことを、アニメ評論家の氷川竜介氏が「ウェブアーカイブ 月刊アニメージュ【公式サイト】氷川竜介のアニメ重箱の隅 第6回 セル画の色味が再現された劇場版ガンダムDVD-BOX 2007.011.25」で、こんなことを書き記していたので、心底安心した。

「たとえばガンダムの胸はオリジナルのセルの色味では、よく商品化されている藍色ではなく、抜けるようなスカイブルーなのである」

まさに、我が意を得たり。
だがそうなると、ただの意地なのか、そうする方がベターだと何かの根拠で決め打ちしてしまったのか、バンダイは頑なにガンダムの胸は、インディブルーだと主張し続けてきたことになる。
モビル・アーマーグラブロを相手に水中戦で戦う!

モビル・アーマーグラブロを相手に水中戦で戦う!

しかし。しかしである。
なんだかんだ言いながら「解像度が上がる」というのは、オールドファンにとって逆風だけというわけでもない。後々に紹介するが、同じガンダムでも、近年のHGUC 191 ガンダムや、1/144 ORIGINガンダム等のブルーは、スカイブルーで成型されるようになったのだ(もっとも、ORIGINガンダムにおいて、当時の「彩色間違い」をそのまんま固定設定にした“黄色いアンテナ”は、さすがにどうなのよと苦笑するが(笑))

かように、バンダイは「ザクのグリーン」だけではなく「ガンダムのブルー」も(微妙なことを言えばホワイトも)、キットの数だけ選択肢があるというメニューを用意するようになったのだ。
ジャブロー内で、ザクを撃ち抜く!

ジャブロー内で、ザクを撃ち抜く!

しかし、そうなると複数あるガンダムキットのうち、どれをこの再現画像シリーズの主役に選ぶのであっても、キットの成型色に任せておくと、個々にあまりにも色味が違ってしまい、ただでさえ解像度の差で同じガンダム同士でも違和感が発生しやすいにもかかわらず、ガンダムで一番目立つ青味にギャップがあり過ぎると、見ていただく方々の気分を分断させてしまうことになるが、それは本末転倒である。

ならば、発想を逆転させて、現状のスカイブルー成型色のカラーリングで歴代のキットの青(だけじゃなく、赤と黄色も)を塗装で統一させてしまえば、視覚上の色彩情報量は統一できることになる。
なので、これ以降製作するガンダムに関しては、赤と黄色に関してはキャラクターレッドとキャラクターイエロー、手首に関しては濃緑色、武装に関してはミディアムブルー、白に関してはクールホワイト、そして肝心の青に関しては、ガンダムカラーのUG14 MSライトブルーを、統一フォーマットとして用いることに決めた、今決めた。
オープニングから。コア・ファイターとの合体完了! さぁ...

オープニングから。コア・ファイターとの合体完了! さぁ出動だ!

その上で。
あくまで解像度を、アニメ版に近い位置まで落とすという目的で。
ガンダム終了後のロボットアニメデザインで、主流になった「関節パーツだけ装甲とは別の色(主にグレー)」の固定概念を一度払拭したいので、今回の一連のHGUC制作に関しては、関節を本体装甲の腕、脚と同じカラーで塗装することにした。
具体的なことを言えば、各四肢関節部は、ガンダムはホワイトで、量産型ザクはライトグリーンで、シャア専用ザクやシャア専用ゲルググはシャアピンクで塗装するのだ。
例外は、元から関節部だけ違う色でアニメの彩色設定が出来上がっていたガンキャノンだけかと思われる。

そうして完成したHGUC ガンダムは、確かに言われてなるほどの大河原体型を誇り、HG MG以降の流れにはない、どっしりとした威風堂々のガンダムぶりである。
そういう意味での完成度は高く、しかし問題は「当時のアニメ版は、大河原体型と安彦体型の、2種類のガンダムが一つの作品の中で同居している」だったりするのではあるが……。
以降、続く。
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