カール・ルイス「以外」で100m走で輝いた選手、90年代の世界記録上位5選+日本人最速!
2017年8月14日 更新

カール・ルイス「以外」で100m走で輝いた選手、90年代の世界記録上位5選+日本人最速!

80年代から90年代前半にかけて、”史上最速の男”はアメリカの「カール・ルイス」であった。そのルイス「以外」にどんなスプリンターが居たかを振り返ってみたい。”20世紀最速の男”は誰だったか思い出して欲しい。

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80年代から90年代前半にかけて、”史上最速の男”はアメリカの「カール・ルイス」であった。
実際に記録にも記憶にも残る選手で、21世紀に入り、アサファ・パウエルやウサイン・ボルトなどのジャマイカ勢が台頭してくるまでは、長らく100m走の代名詞的存在であった。

本稿では、そのルイス「以外」にどんなスプリンターが居たかを振り返ってみたい。
偉大なルイスの記録を大幅に超えた記録が続出。”20世紀最速の男”は誰だったか思い出して欲しい。
カール・ルイス

カール・ルイス

カール・ルイス '91世界陸上 東京大会 男子100m

《第5位》リンフォード・クリスティ(1993年8月15日)【9秒87】

1960年4月2日生まれ。国籍はイギリス(出身はジャマイカ。7歳のときにイギリスに移住)。
身長:189cm、体重:84kg。

《自己ベスト》
100m:9秒87 (1993年)
200m:20秒09 (1988年)
リンフォード・クリスティ

リンフォード・クリスティ

1993年にドイツ・シュトゥットガルトで開かれた世界陸上で記録。
2位のアンドレ・ケーソン(アメリカ)は9秒92、デニス・ミッチェル(アメリカ)は9秒99だった。
このレースにはカール・ルイスも出場しており、記録は10秒02の4位。

クリスティが1位でゴールを駆け抜けると、実況は興奮気味に「ついにルイスの壁を破りました!リンフォード・クリスティ!」と叫ぶように伝えている。続けて「ルイスの神話が終わりを告げました!」とも発している。
ルイスは大会前に32歳となり、”カール・ルイス時代”の終焉がささやかれ始めた時期でもあった。
シュトゥットガルト世界陸上のリンフォード・クリスティ

シュトゥットガルト世界陸上のリンフォード・クリスティ

シュトゥットガルト世界陸上_男子100m決勝

《トリビア》

1988年のソウルオリンピックで、ベン・ジョンソンとカール・ルイスの直接対決が大注目となった。そのレースでクリスティは3位でゴールしている(後にベン・ジョンソンが失格となり、銀メダルへと繰り上げ)。
ベン・ジョンソン

ベン・ジョンソン

ベン・ジョンソン 100m

※1988年ソウルオリンピック100m

《第4位》アト・ボルドン(1998年4月19日)【9秒86】

1973年12月30日生まれ。国籍はトリニダード・トバゴ。
身長:175cm、体重:75kg。

《自己ベスト》
100m : 9秒86 (1998年)
200m : 19秒77 (1997年)
アト・ボルドン

アト・ボルドン

10代の頃にアメリカに移り住み、サッカー選手となっていたが、90年代前半にスプリントの才能を買われ、陸上の世界に。

1992年バルセロナオリンピックではトリニダード・トバゴ代表に選出され、その後の世界ジュニア選手権では100mと200mで優勝を果たしている。

ボルドンの100mの自己ベストは、1998年と1999年に集中している。1998年4月19日に風速+1.8の中、9秒86を出し、その後6月17日、1999年6月16日、1999年7月2日にも同タイムを出している。

シドニーオリンピック 陸上男子 100m決勝

※このレースでボルドンは、9秒99で2着。銀メダルを獲得している。

《トリビア》

100mでは9秒台を28回も記録している。歴代で5位である。
また、オリンピックで4つのメダルを獲得し、「トバゴの弾丸」の異名を持っている。
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