カール・ルイス「以外」で100m走で輝いた選手、90年代の世界記録上位5選+日本人最速!
2017年8月14日 更新

カール・ルイス「以外」で100m走で輝いた選手、90年代の世界記録上位5選+日本人最速!

80年代から90年代前半にかけて、”史上最速の男”はアメリカの「カール・ルイス」であった。そのルイス「以外」にどんなスプリンターが居たかを振り返ってみたい。”20世紀最速の男”は誰だったか思い出して欲しい。

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《第3位》リロイ・バレル(1994年7月6日)【9秒85】

1967年2月21日生まれ。国籍はアメリカ。
身長:183cm、体重:82kg。

《自己ベスト》
100m : 9秒85(1994年)
200m : 20秒12(1992年)
リロイ・バレル(右)とカール・ルイス(左)

リロイ・バレル(右)とカール・ルイス(左)

※画像は「TVガイド 関東版 1991/8/17 - 8/23」表紙:カール・ルイス+リロイ・バレル [世界陸上]
2度も世界記録を出している。
年齢はカール・ルイスよりも6歳下だが、”カール・ルイス時代”とバレルの全盛期はほぼ重なっており、90年代前半を代表するスプリンターとして知られている。

世界記録を初めて出したのは1991年6月14日の9秒90。しかし、この記録は約2ヶ月後の世界陸上100m決勝において、カール・ルイスが9秒86を出した事で破られている。
なお、この時はバレルも自己ベスト(当時)の9秒88をマークし、銀メダルを獲得している。

1994年にアスレティッシマで9秒85を記録し2度目の世界記録を達成した。
カール・ルイスが持っていた9秒86の世界記録を抜いた直...

カール・ルイスが持っていた9秒86の世界記録を抜いた直後のリロイ・バレル

リロイ・バレル Leroy Burrell 100m 9.85 July 6, 1994 世界記録 world record

《トリビア》

ペンシルベニア州で育ち、彼は子供の頃の目の損傷による低い視力に悩まされ、他のスポーツは上手くなかったが、走ることに関しては幼少の頃から優れていた。

シュトゥットガルト世界陸上_男子400mリレー決勝

※バレルはアンカーを務め、独走してゴール。金メダルを獲得。

《第2位》ドノバン・ベイリー(1996年7月27日)【9秒84】

1967年12月16日生まれ。国籍はカナダ。
身長:183cm、体重:83kg。

《自己ベスト》
100m : 9秒84(1996年)
200m : 20秒42(1998年)
ドノバン・ベイリー(1997年)

ドノバン・ベイリー(1997年)

1996年アトランタオリンピックの100m決勝で、9秒84の世界新記録を出して優勝。
しかもスタートの反応時間は一番遅かったにも関わらずである。
序盤は下位に位置していたが、レース中盤から猛烈な追い上げを見せ、最後はトップでゴールした。

さらにこの記録は1968年に100mに電動計時が導入されて以来、初めてアメリカ人選手以外による世界記録更新という快挙でもあった。

また、世界チャンピオン、五輪チャンピオン、世界記録保持者の3つのタイトルを独占。これは、カール・ルイスに次いで2人目の達成となった。
中盤からトップ集団を猛追、最後は力強い走りで優勝したベイリー

中盤からトップ集団を猛追、最後は力強い走りで優勝したベイリー

ドノバン・ベイリー Donovan Bailey 100m 9.84 July 27, 1996 世界記録 world record

《トリビア》

200mと400mの偉大なスプリンターであるマイケル・ジョンソン。90年代の短距離界をカール・ルイスと共に牽引し、1996年には19秒32の世界新記録を出したアメリカのスーパースターがいた。

その彼とベイリーは1997年に「世界最速決定戦」として銘打たれた「150メートル走」対決に出場した。
当時短距離の世界記録保持者同士の対決とあって、大変注目されたが、レース中盤にジョンソンが脚を故障してしまい、ベイリーの圧勝に終わる。レース後に歓喜するベイリーとは対照的に憮然とした表情のジョンソンが印象的だった。
マイケル・ジョンソン

マイケル・ジョンソン

マイケル・ジョンソンvsドノバン・ベイリー 150m対決

《第2位》ブルニー・スリン(1999年8月22日)【9秒84】

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