なので、HGUC化においても、旧キットにはなかったバリューというのがなかなか決め手がなかったからなのか、まずは初期量産型の「黒い方」が、2000年の6月に発売。確かにただの色違いとはいえど、黒いリック・ディアスが正式にガンプラ1/144のラインナップに入るのは初めてのことである。
リック・ディアスは、ガンプラビジネスとの連携か、量産型が黒いのは初期だけで、シャア=クワトロが百式に乗り換えてからは、「大尉の色は人気ですから」という身も蓋もない台詞が劇中に出てきて、一般兵も全てが赤い機体に統一されたという流れがある。
リック・ディアスは、ガンプラビジネスとの連携か、量産型が黒いのは初期だけで、シャア=クワトロが百式に乗り換えてからは、「大尉の色は人気ですから」という身も蓋もない台詞が劇中に出てきて、一般兵も全てが赤い機体に統一されたという流れがある。
なのでもちろんHGUC時代のファンも、それほど待たなくてもいずれ色替えの赤い方も、販売されるだろうということは完全に想定の範囲内であり、余程の目立ちたがり屋か、ネタに走った好事家以外は、黒い量産型をわざわざ赤く塗るという真似はしないで、赤版を待っていたものだった。
結局クワトロ版リック・ディアスHGUCは2008年8月まで2年待たされて発売となり、そこでようやくファンの溜飲が下がった。
HGUCが「わざと量産型から先に出して、シャア専用は後から出す」は、ズゴックでもやっていたが、あちらも量産型が1999年11月、シャア専用が2001年2月と一年3か月待たされたが、リック・ディアスの場合は少し待たせ過ぎだったかもしれない(笑)
HGUCが「わざと量産型から先に出して、シャア専用は後から出す」は、ズゴックでもやっていたが、あちらも量産型が1999年11月、シャア専用が2001年2月と一年3か月待たされたが、リック・ディアスの場合は少し待たせ過ぎだったかもしれない(笑)
キットの出来の方は「『Zガンダム』のモビル・スーツ1/144 HGUC化」としては、最新のバーザムやガルバルディβとは情報量からして時代差まで感じさせるが、それでもアニメ版にあったディテールやライン取りは一つ残さず拾っている佳作キット。
特に、可動させるのにデザイン概念上、もっとも苦戦を強いられたであろう「箱型の肩アーマー」も、肩の受け側の軸にポリキャップで独立して接続する構造なので、腕がスムーズに横に水平まで上げることが出来る。
特に、可動させるのにデザイン概念上、もっとも苦戦を強いられたであろう「箱型の肩アーマー」も、肩の受け側の軸にポリキャップで独立して接続する構造なので、腕がスムーズに横に水平まで上げることが出来る。
心憎いのは、そうして腕を水平に上げた時に、せり上がった肩アーマーの内側で見えてしまう、肩の受け側の軸にも、いかにもムーバブル・フレームといったニュアンスのディテールが入れられているところだろう。
肘曲げ、膝曲げは、共に90度に若干届かない角度で収まっているが、フロントスカートが可動するので、脚を前に向かって踏み出すことができる、頭部が回転するなど可動箇所はもちろん旧キットより増えており、色分けも、大きく残念な前腕前面を除けばほぼ完璧。
大きくて十字モールドの入ったドーム状の物アイはクリアパーツ。オプションは、旧キット同様に、ビームピストル、クレイバズーカ共に、手に持たせることも、背中のラックに掛けることも可能で、バインダーももちろんポリキャップで可動する。
ビーム・サーベルは柄パーツとグリーンのクリアパーツで構成されていて、柄パーツは設定どおり、背面腰に装着することができる。
デザイン上、どうしてもクレイバズーカが構えにくくなってしまっているが、元々人気があった機体だけに、そろそろREVIVEやVer.2やRGで出し直されるのではないだろうか?
ここ数年、地味に『Zガンダム』のモビル・スーツはHGUC化が続いているので、早ければこの記事が掲載される頃には、リファイン版の告知が出ているのかもしれない。