肩のスウィングがないと、どうしても限界は出てしまう。
可動に拘って手を加えるか、ディテールや細部にこだわって改造するか。作る人が選ぶ楽しさがあるキットではある。
可動に拘って手を加えるか、ディテールや細部にこだわって改造するか。作る人が選ぶ楽しさがあるキットではある。
ガンダムキット5作目は、2001年5月に発売された、1/144 HGUC 021 ガンダム。これを今回は「HGUC 021」と呼ぶ。
FGとは真逆に、極力アニメでのデザインやシルエット、バランスを尊重したリファインをされたガンダム。
可動面など、今の最先端基準からすると厳しい部分も目立ってきているが、そのバランスの良さから、今でもこのキットをオールタイムベストに推す古参ファンも少なくない。
可動面など、今の最先端基準からすると厳しい部分も目立ってきているが、そのバランスの良さから、今でもこのキットをオールタイムベストに推す古参ファンも少なくない。
この頃には既に、「ガンダムの顔」の造形と再現性は最高レベルにまで達しているので、後は好みの問題での選択が主になってくる。
後は技術的な問題では、カメラアイ周りの色分けを、色分けパーツとシールで、どのようなアプローチで再現するかの問題ぐらいだろう。
後は技術的な問題では、カメラアイ周りの色分けを、色分けパーツとシールで、どのようなアプローチで再現するかの問題ぐらいだろう。
可動範囲も、箱型デザインや当時の技術論から逆算すると、相当動く出来にはなっている。今の目で見てもそん色はないだろう。最新版REVIVEキットのアレンジなどに違和感を覚える人にはこれがお勧め。頭身なども、いわゆる「安彦プロポーション」の究極であるともいえる。
安彦プロポーションの完全再現ゆえに、テレビ版ガンダムを再現する時は一番しっくりくるのがこのキット。
シミルボン『機動戦士ガンダムを読む!』再現画像でも、『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』(1981年)までの殆どでは、このキットを使用している。
シミルボン『機動戦士ガンダムを読む!』再現画像でも、『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』(1981年)までの殆どでは、このキットを使用している。
6番目のガンダムキットは、2009年7月に発売された、1/144 HG Ver.G30th ガンダム。これを今回は「Ver.G30th」と呼ぶ。
ガンダム放映30周年を記念して、お台場に建造された1/1ガンダムを基準にスケールモデルとして作られたガンダム。
そのため、アニメ版ガンダムとは一線を画すデザインリファインが施されている。
これ以降、お台場1/1ガンダムをベースにした1/144 ガンダムは、3種類が発売されることになる。
そのため、アニメ版ガンダムとは一線を画すデザインリファインが施されている。
これ以降、お台場1/1ガンダムをベースにした1/144 ガンダムは、3種類が発売されることになる。
クリアやメッキ、タイアップなどで、ガンダムキット最多の25種類のバリエーション展開をしたことからも、バンダイが様々な意味で、この時期「お台場ガンダム」とこのキットを、21世紀ガンダムリファインデザインのスタンダードにしようとしていたことが分かる。
可動範囲は、HGUC 021より動く部分もあるが、基本関節構造はあまり進化していない。結果的にはHGUCの基本フォーマットが、二重関節が基本装備に移行していくので、結果的には過渡期の商品に留まってしまった。
一時的とはいえ、このキットが1/144 ガンダムプラモのスタンダードになった史実は事実である。ただ、Ver.G30thというネーミングからして、バンダイが意地で盛り上げようとした結実である可能性も否定できない。
歴代1/144 ガンダムキット7番目は、2010年7月に発売された、1/144 リアル・グレード ガンダム。これを今回は「RG」と呼ぶ。