『ガンプラり歩き旅』その50 ~連載50回記念! 歴代1/144 ガンダム勢ぞろい! これが本当のオールガンダムプロジェクト!~
2021年6月22日 更新

『ガンプラり歩き旅』その50 ~連載50回記念! 歴代1/144 ガンダム勢ぞろい! これが本当のオールガンダムプロジェクト!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、今改めて当時のキットから現代キットまで発売年代順に、メカ単位での紹介をする大好評連載も、とうとう第50回を迎えました!

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問答無用の解像度! 追従不可能なハードディテール!

問答無用の解像度! 追従不可能なハードディテール!

Ver.G30thと同じく、お台場1/1 ガンダム立像をベースに、Ver.G30thとは真逆に、徹底した緻密なパーツ構造と組み立て難易度、驚愕の可動範囲で差別化を図った究極のリアル・グレード(RG)の名は伊達ではない。
この頭部の、何が一番すごいといえば、口元の「への字口」...

この頭部の、何が一番すごいといえば、口元の「への字口」までもが、塗装でもディテールでもなく、開口されていることだろう

付属のコア・ファイターの尾翼の白部分以外、追加塗装が一切必要ない色分けといい、関節が可動するたびに、連動してスライドする装甲といい、1/100のマスター・グレード最新版のフォーマットを、さらに緻密化させて1/144に詰め込んだ、誉め言葉として過剰仕様のキットとなった。
お台場ガンダムには装備されていなかった、ライフルとシー...

お台場ガンダムには装備されていなかった、ライフルとシールドも装備!

結果として、可動させるたびにはがれやすい外装や、組み立てプロセスで破損が起きやすい、組み立てそのものの難易度がもたらすストレスが半端ないなど、問題点も数多く発生したが、ガンプラ30周年を記念しての、試金石的な挑戦と技術アピールとしては、充分成功したガンダムプラモであったといえる。
同じポーズでも、この解像度とハードディテールのガンダム...

同じポーズでも、この解像度とハードディテールのガンダムがとると迫力が違う!

良い意味で、「初代HGガンダムの、20年ぶりのリメイク」要素が満載のRGであったが、意欲とコンセプトの高さに、今一歩量産生産品の完成度が追い付ききれなかったという弱点まで初代HGを踏襲する形になってしまったが、むしろこのキットの発売自体は、さらにここから20年後の2030年には、どんな1/144 ガンダムが発売されるか。そこに思いを馳せるのもありだろう。
8番目のガンダム。2015年5月から、ガンダムフロント東京で、ガンダムファクトリーイベントで頒布された1/144 ガンダムを、今回は「GFT」と呼ぶ。
すがすがしいまでの棒立ち感

すがすがしいまでの棒立ち感

どういう角度で考察しても解説しようにも、この特別企画のネタ枠、ボケ担当になるしかないのがこのキットの宿命だが、ほぼ関節可動ゼロ前提の簡易ガンプラとして捉えた時には、さすがに「3つめの『1/144 お台場ガンダム』」でもあるからか、立ち姿自体のシルエットは悪くない……ぐらいしか誉めるところがみつからない。
スケールモデルとして考えた時、「全く可動しない」「何もオプションがない」は、そもそものお台場ガンダムのスペックでもあるので、それを忠実に立体化したという好意的解釈をすれば、このキットに何も問題はない……とも言えないこともない。
あとほめるとすれば、歴代ガンプラトップクラスの「組み立てやすさ」か。
どうやらガンダムの顔らしい……というところまでは判別で...

どうやらガンダムの顔らしい……というところまでは判別できるのだが……

この連載用に用意できたのがクリア版だったこと自体は、筆者の責任でもあるのだが。それを差っ引いても、このGFTは、まずは頭部だけは入場者全員に無差別爆撃で配布される前提だったので、コストを考えての色分け完全無視だったのかもしれない。
もしくは、ガンプラファクトリーに参加せずに、ミニ胸像として持ち帰った時には、単色の方がデスクトップアイテムとしては収まりが良いというのもあったかもしれない。
ただ、この写真からも薄っすら感じ取れるが、このキットもさすが最新版だけあって、顔の造形自体は、初代やGAと同じ分割であるが、造形クオリティと細部のディテールはなかなかレベルは高い。
信じられるか……? これで、精一杯全身の可動箇所を駆使...

信じられるか……? これで、精一杯全身の可動箇所を駆使して、動かしてポーズをつけてみたんだぜ?

もうフォローするのも暖簾に腕押しという気もしないではないが、このGFTの場合の「可動」は、あくまで「分割されたパーツを組み立てる際の接続方式のオマケ」でついてくる機能でしかない、ということは強調しておきたい。
あくまでも「ガンダムフロント東京来訪記念グッズ」なのだ。
「お台場ガンダムの1/144」としては、ありとあらゆる意味でRGとは対極にある記念品である。
もはや、なんのポーズを目指してこの画像が作られたのかも...

もはや、なんのポーズを目指してこの画像が作られたのかも分からないレベル。ライフル自体そもそも持っていないし……

多くを望んではいけない……。むしろ何も望んではいけない。
FG版とも違って、これをベースとして徹底改修して、クオリティを上げようとする猛者もいるまい。
なにせGFTがコンセプトにした「1/144のお台場ガンダム」の究極版は、先にRGが存在してしまっているのだから……。
歴代1/144 ガンダム9番目は、2015年7月に発売された、1/144 HGUC 191 REVIVE ガンダム。今回はこれを「REVIVE」と呼ぶ。
2018年現在。様々な意味でバランスが取れた、決定版の...

2018年現在。様々な意味でバランスが取れた、決定版の1/144 ガンダム!

「オールガンダムプロジェクト」と「REVIVE」という、2つのコンセプトの流れで、リメイクされた最新版HGUC 1/144 ガンダム。
リファインデザイン自体は、HGUC 021とRG、テレビアニメ版とお台場ガンダムの折衷という辺りか。
しかし、逆にその足し算が功を奏したのか、全体的なフォルムや印象は、小顔で細身ではあるが、劇場版『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)に登場したガンダムに近くなっているので、筆者は『めぐりあい宇宙編』の再現の殆どを、このガンダムを使って行った。
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