定礎石/定礎版とは
定礎(ていそ)は建物の土台となる礎石を定めることである。本来、住宅などを建てる際には、土台の石が必要であったため、定礎式は工事にとりかかることであったが、現在はビルなどに竣工年月日等を彫り込んだ定礎板を埋め込む式典などに変化しており、ある程度建設が進んでから式が行われることもある。定礎石(定礎板)は南東に置かれる事がほとんどである。
中に何が入っているの?
中には鉛・銅・ステンレス製などの定礎箱が埋め込まれ、建物の図面・定礎式当日の新聞・出資者名簿などが入れられタイムカプセル化されている事もある[1]。全面改築に伴う取り壊しなどで開封される場合以外、中身を見る事はできない。
なんと、建物の解体の時にしか開けられないようです。近年、建物の老朽化によって、多くの建物が立て替えや取り壊しとなっていますが、そんな時にしか開けられない定礎箱ですが、残念ながら開けないまま解体されてしまうケースもあるようです。
六本木の日本IBMの旧本社ビル (竣工から41年)
旧三和銀行本店 (竣工から60年)
via www.sankei.com
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銘板の表には、三和銀行の中興の祖といわれ、平成17年に106歳で死去した第3代頭取の渡辺忠雄氏ら役員の名前とともに、銀行の繁栄を祈念する文が刻まれていた。裏には工事に携わった大阪ガスや自家発電装置を納入したダイハツ工業、エレベーターを設置した日立製作所などの企業名が記録されていた。
広島市役所旧庁舎(1928年竣工)
今後多くのビルから出てきそうですね
東京は、スクラップ・アンド・ビルドの街。実は、あちこちでこうした定礎の奥の開封が日々行われているのかもしれませんね。海外に比べると懐かしいビルがどんどん無くなって行く東京は、少し寂しい気がしますが・・・。
あまり、メディアに取り上げられないようですが、街の歴史を振り返るのには、良い機会になると思います。
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