1982年から1990年の8年間に渡り10冊、あかね書房から出版されたこまったさんシリーズ。
ちいさな花屋さんを営むこまったさんが、九官鳥のムノくんと一緒に毎回不思議な世界に迷い込み、料理を覚えて帰ってくる。
個性的でユニークな登場人物、歌に合わせて作られる愉快な料理、カラフルで楽しい絵が魅力。
ちいさな花屋さんを営むこまったさんが、九官鳥のムノくんと一緒に毎回不思議な世界に迷い込み、料理を覚えて帰ってくる。
個性的でユニークな登場人物、歌に合わせて作られる愉快な料理、カラフルで楽しい絵が魅力。
こまったさんは、駅前にある小さなお花屋さんの奥さん。すぐに困った困ったと言うのが口癖なせいで、ちゃんとした名前が他にあるものの「こまったさん」というあだ名で呼ばれています。
こまったさんが、ひょんなことでおかしなパラレルワールドに迷い込んで料理を作らされていく…というのが主なストーリーです。
ミュージカル調になったかと思えばひやひやした冒険をしたりと、話自体が面白い上に出てくる料理もおいしそうなので、すごく印象に残っています。
1.こまったさんのスパゲティ
ひょんな事がきっかけでアフリカの大草原に似た世界へ迷い込んだこまったさんは、大きく育ったバオバブの大樹の幹にあった穴の中で開かれていたレストランから聞こえてきた音楽につられてフラフラと迷い込み、そこにいた大勢の話せる動物のお客さん達から何故かコックさん扱いされて「スパゲティ、まだかぁ」「ボンゴレ、ボンゴレ、コン ボンゴレ」「トンノ、トンノ、コン トンノ」と催促されてしまい、成り行きでパスタ料理を用意しなければならない事態になってしまいます。
2.こまったさんのカレーライス
お店が暇で比較的のんびりしていたある日、これならヤマさんだけでも人では足りると思ったこまったさんは一足先に家へ帰るのですが、その直後にヤマさんから「今晩友達を二人つれて帰るから、ご馳走作って待っててくれ」と電話がかかった為、こまったさんは大急ぎでテーブルセッティングをしたり、おもてなしメニューを何にしようかと思案します。この時、メイン候補に挙がったのは「スパゲティ、ハンバーグ、トンカツ、ビフテキ、オムレツ、カニ玉、野菜炒め、鶏肉の煮込み、麻婆豆腐」ですが、どれもしっくりこないとこまったさんは残り少ない時間で大いに悩みます。
不思議な世界にまたもや巻き込まれて海へ連れて行かれたり、ご飯の炊き忘れという定番ボケをかましたりしつつもこまったさんがムノ君と一緒に作り上げたのが、この“こまったさん特製カレー&イカカレー”!
“こまったさん特製カレー”は「炒め玉ねぎを大量に使う」「にんじんとりんごをすりおろして入れる」「スープをコトコトじっくり煮込む」の三つがコツで、“こまったさんのイカカレー”はとにかく新鮮なトマトを使用してシンプルに味付けするのがポイント。両方とも作中でまるでレシピ本みたいに詳細にレシピが書かれているためイメージがわきやすく、子ども心にお腹がグーっとなったのを覚えています。
こんなに手を加えたカレーが美味しくないわけが無く、事実ヤマさんが連れ帰ったお客さん達は(なんと、最終的には増えに増えて五人以上のお客さんになってました!改めて、カレーでよかったねとこまったさんにガッツポーズをしたい気持ちになります)、「うまそう!」「まるで、インドに来たみたい」と大喜びしていました。
3.こまったさんのハンバーグ
via www1.e-hon.ne.jp
こまったさんが、いつの間にかクマのキッチンへ。 チューリップやカーネーションの花がバンバーグに変身します。
4.こまったさんのオムレツ
via www1.e-hon.ne.jp
慌て者でお茶目なお花屋・こまったさんに、ある日「オムレツ島」への旅行券が当選したという手紙とチケットが届けられます。心当たりがないと思いつつも楽しみにしていると、そこはやはり不思議な世界。またもやファンタジーな場所へと迷い込んでしまいます。島にいた不思議なおじいさんが言うには、オムレツ島はおいしいオムレツを作らないと二度と出られない(!)所だそうです。こまったさんはオムレツが上手に作れないので、大パニック!果たしてこまったさんは、無事に元の世界に戻れるのでしょうか…
ホウレンソウ、トマトやジャガイモを混ぜたり、おやつ感覚で
いちごをあしらったり。どれも美味しそうな香りがしてきそう。
5.こまったさんのサラダ
魔女がこまったさんのお店のほうきをもらうお礼に、たくさんの野菜とおいしいサラダの作り方を教えるお話でした。魔女だからいじわるなのかなって思ったのですが、意外に礼儀正しいのがなんか笑えました。