ピートよ安らかに!80~90年代を彩った“ハイエナジーバンド” デッド・オア・アライヴの軌跡
2016年11月14日 更新

ピートよ安らかに!80~90年代を彩った“ハイエナジーバンド” デッド・オア・アライヴの軌跡

信じられませんでした…あまりにも突然だったピート・バーンズの訃報。思うトコロは色々ありますが、まずは日本でも絶大な人気を得ていた彼らのことをしっかり振り返りたいと思います。

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まずはプロフィール

Dead or Alive (デッド・オア・アライヴ)

Dead or Alive (デッド・オア・アライヴ)

ピートとスティーブ以外のメンバーは入れ替わりが激しかったのですが、ヒットを連発した全盛期はこの4人で活動していました。
左から
マイク・パーシー(B/G/Key)
スティーブ・コイ(D/Key/G)
ピート・バーンズ(Vo)
ティム・リーヴァー(Key/sax/G/seq)

バンド名の由来については初来日の際のピート曰く
「急いで決めなきゃいけなくて、ちょうど目の前にあった本から拝借したんだ。大して重要じゃないしね、名前なんて」
との事。
デッド・オア・アライヴは、英国・リバプール出身のヴォーカリスト、ピート・バーンズ率いるダンス・ポップ・グループ。
デビュー当初はゴシック・ロックとして扱われていたが、ストック・エイトキン・ウォーターマンのプロデュースを受けるようになり、ユーロビートと称されるダンス・ミュージックに音楽性をシフトさせた
「ストック・エイトキン・ウォーターマン(略してSAW)」というのはイギリスの音楽プロデュースチームで、DOA以外だとカイリー・ミノーグやリック・アストリー、バナナラマ辺りと仕事をしてきた…という説明だけで判る人には判る、当時のディスコブームを牽引したユーロビート界のヒットメーカー。「ユー・スピン・ミー・ラウンド」は、彼らの作品で初の全英1位となった曲なのでした。

世界的なブレイクのきっかけとなったヒット曲がこちら

Dead Or Alive - You Spin Me Round (Like a Record)

当時のいわゆる「ニューロマンティック」系のルックスをしておきながら、そのサウンドはロックじゃなく、まさかのバッキバキなユーロビート。そこにvo.ピートの中世的な顔立ちからは想像のつかないオペラ歌手ばりの野太い歌声がさらに凄いインパクトを生んで、世界中のダンスチャートを中心に大ブレイクしました。
DOAのデビューはもう少し前(下記参照)になるのですが、それはさておき、この曲をカラオケで歌った後は確かに舌が滑らかになる気がします(笑)

収録アルバムはこちら

デッド・オア・アライヴ : ユースクエイク

1,743
【収録曲】
1. ユー・スピン・ミー・ラウンド
2. アイ・ウォナ・ビー・ア・トーイ
3. D.J.ヒット・ザット・バトゥン
4. イン・トゥー・ディープ
5. ビッグ・ダディ・オブ・ザ・リズム
6. 愛の式典
7. ラヴァー・カム・バック・トゥ・ミー
8. マイ・ハート・ゴーズ・バング
9. 獣のように
ストック・エイトキン・ウォーターマンのプロデュースのもと、「ユーロビート」にシフト。シングル1は全英No.1を獲得、全米ダンス・チャートでも1位を記録する大ヒット。日本でもユーロビート絶頂期の代表曲として、現在も高い人気を誇っている。アルバムも全英9位、米でもゴールド・ディスクを獲得。(1985年作品)
最初からダンス音楽用に作られたユニットだったわけではなく、元々はルックスが示すようにニューウェーブ系のロックバンドとして世に出ていたDOA。この大ヒットアルバムが彼らのデビュー作だと思っていた人は多いようですが、2ndなんですね、実は。

ディスコ系のアルバムになったとはいえ単なるパーティソングの列挙にはならず、1stアルバムからのゴシック調及びアングラ感はしっかりと残った、選曲っぷりも見事な1枚です。

ちなみに音楽性チェンジ前はこんな感じ

Nightmares In Wax - Black Leather

バンド名もチェンジする前。ピートもまだ、ただのパンク野郎です

Dead Or Alive - That's The Way (I Like It)

改名前からカバーしていたKC&ザ・サンシャイン・バンドの名曲。
改名後の1stアルバムに収録され、全英シングルチャートのTOP40に食い込むスマッシュヒットとなりました。

1stアルバム 「Sophisticated Boom Boom」

デッド・オア・アライヴ : 美醜の館

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【収録曲】
1. アイド・ドゥ・エニイシング
2. ザッツ・ザ・ウェイ
3. アブソルートリー・ナッシング
4. オレの欲望
5. 危険な自己陶酔
6. 愛欲の日々
7. シット・オン・イット
8. 愛の虜
9. ミスティ・サークル
10. ドゥ・イット
11. キープ・ボディ・ストロング
84年にリリースされた記念すべきメジャー・デビューアルバムで、ゴス・ニューウェーブ系の音から、ユーロビートへの移行過程を切り取った内容。このアルバムでの試行錯誤があったからこそ、この後のハイ・エナジーなディスコ・サウンドが生まれたという意味では歴史的なアルバム。
個人的にはこの1stアルバムも名盤だと思います。ユーロビートではありませんが、当時の良質なブリティッシュポップを堪能できる一枚というか(ヒドい邦題が付いてますけどね)。

本題に戻って、2ndアルバムからのシングルヒットは続きました

Dead Or Alive - Lover Come Back (To Me)

第2弾シングルは、全英チャートで最高11位をマーク。

トレードマークになりつつあったアイパッチがほんと良くお似合いでした。

Dead Or Alive - My Heart Goes Bang (Get Me to the Doctor)

第4弾シングル。この曲はイギリスよりもアメリカでの人気が高く、全米ダンスチャートでは最高15位をマークしました。

MVはピートの前作までの姐さん度がなぜか少し抑えられていて、イケメンぶりが凄いことになってます。

3rdアルバム以降は日本で売り上げを伸ばしました

46 件

思い出を語ろう

     
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  • つな 2020/1/22 07:38

    つい一週間位前にピート含めDead or Aliveを知ったものです。片っ端から彼らの事を調べまくって動画サイト等で彼らの思いを拝見した結果、こんなにも人一人の人生は重いものなのだなあと、複雑な点と線が交錯している事を何も知りませんでした。ピートは57歳と言う若さで亡くなりましたが、これは決して悲しい別れでは無いことを心から信じたいです。なぜならまた、私のような若く新しい世代がDead or Aliveを見つけてくれるからです。耳と目、体で聴いて、彼らの想いを汲み取る事が出来たなら、きっと天国のピートやスティーブにも伝わると思います。

    青ざめた月 2019/11/10 01:36

    どうしても傷ましい感じから逃れられない。
    美しい顔や姿にとらわれているのは彼だけじゃないしそれは罪じゃない。
    富も名声も彼を幸せにはしてくれず、心の魔に駆られて突っ走って行って破滅してしまった。
    周囲の誰も彼を助けてはくれなかったし、1人また1人と彼のもとを去って行った。
    死ぬとき彼は何を見ていたのかな。
    日本の輝くような舞台?
    スポットライトの中心にいた自分?
    元妻でもなくましてやファンでもなく、母でもなく、夜の闇だけ。
    そうだったらつらいな。

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