ポルトガル・黄金世代の中心 ルイ・コスタ
ポルトガル黄金世代。ルイス・フィーゴ、マヌエル・ルイコスタ、ジョアン・ピント、パウロ・フットレ、セルジオ・コンセイソン、フェルナンド・コウト、ヴィトール・バイーア…ポルトガルという当時フットボール界においては古豪と呼ばれた中堅国において急速にタレントが出現し始めた時代。
今でこそクリスティアーノ・ロナウドやぺぺを始め数々のタレントでひしめき合う強豪となった国ですが、まだ強豪となるまでの階段を登り始めていた時代
成功を期待されながら散った「黄金世代」
しかし現実は厳しく、ビッグタイトルはおろか、プロフットボーラーとして全盛期で迎えた94年、98年のワールドカップでは本大会へのチケットすら得る事はできなかった。黄金世代最後の挑戦と言われた02年日韓W杯では、よもやのグループ・リーグ敗退に終わる。
セリエA・フィオレンティーナでの躍動
1994年にはイタリアセリエAのACFフィオレンティーナに移籍し、ガブリエル・バティストゥータとのコンビでさらなる高みへ上る。ポルトガル代表のエースとしても成長し、1996年のEURO1996ではベスト8、2000年のEURO2000ではベスト4へ導いた。
Rui Costa - Batistuta in Fiorentina - YouTube
当時のフィオレンティーナは無慈悲だった。それほど強かった。
ルイコスタとバティストゥータ、このふたりでどれだけゴールを量産したことか。
ACミランでは、若手のカカとのポジション争い
フィオレンティーナの財政悪化もあって2001年に巨額の移籍金でミランに加入。典型的なゲームメーカータイプの10番としてフィリッポ・インザーギやアンドリー・シェフチェンコらに数多くのアシストを提供した。03年にはユヴェントスを破ってのチャンピオンズリーグ制覇にも貢献。
さらにコパ・イタリアも制し2冠を達成し た。翌シーズンには自身イタリアに来て初めてのスクデットを獲得、UEFAスーパーカップをも制し2冠達成したがブラジルの若きスタープレヤー・カカが加 入し徐々に出番が減っていった。
ルイ・コスタの魅力 「パス能力」
マヌエル・ルイ・コスタのアシスト集【神様のパス】 - YouTube
ルイ・コスタの持ち合わせる武器は、何と言っても長短の正確なパスだ。
スピードはお世辞にも早いとは言えないが、テクニック、そしてその魔法のようなパスのみで、ポルトガルだけでなくACミランでも司令塔として絶対的な地位を築き上げた。
引退会見での言葉
「あなたのサッカーキャリアにおいて運がなかったとは思いませんか?」との質問には「最後の試合に5万4000人のファンが集まってくれて僕に声援を送り続けてくれたんだよ。こんなに幸せなサッカー選手はいないんじゃないかな? 僕は十分運が強いと思っているよ」と返したルイ・コスタ。いかにもルイらしい答えだ。