仕事場などで何気に流れているBGM。主に利用されるイージー・リスニング音楽って、実は意外と奥が深~いんです!!
2017年5月16日 更新

仕事場などで何気に流れているBGM。主に利用されるイージー・リスニング音楽って、実は意外と奥が深~いんです!!

昨今のニュースやドラマなどを見ると、イージーリスニング音楽をMGMで流していることがよくありますが、それ以外はあまり耳にしなくなってしまいました。私の若い頃(60年代後半~80年代前半)にはラジオやテレビでしょっちゅう特集を組んではこのジャンルの音楽紹介をしていたように記憶しています。21世紀に入ってからはすっかり鳴りを潜めてしまった感のあるジャンルですし、今やほぼ過去の音源でしか楽しめなくなったのは寂しい限りですが、実はこのジャンルって意外と奥が深いんですよ。そんなイージー・リスニングの世界を覗いて見ることにしましょう。

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CARAVELLI – LET ME TRY AGEIN 愛をもう一度

1950年、シャンソン歌手の伴奏者としてプロデビューを果たし、世界各国を巡業中にフランス音楽界の重鎮、レイ・ヴァンチュラに認められ、「カラベリとマジック・バイオリンズ」を結成。1964年にCBSフランスレコードと契約を交わし、「カラベリときらめくストリングス」と改称。さらに1977年、現在の「カラベリ・グランド・オーケストラ」となりました。

以後、数々のヒット作を世に送り出しました。特に1アーティストの楽曲のみで構成するアルバムが好評で、 「サイモンとガーファンクル」や「アバ」など数多くのアーティストをとりあげています。 作曲家としても力を発揮し、特に1973年に発表されたフランク・シナトラのカムバックの名曲「愛をもう一度」は世界的大ヒット。

カラベリ・グランド・オーケストラ/ジェット・ストリーム(ロワールの星)/Caravelli/JET STREAM

カラベリ・グランド・オーケストラは日本との関わりも深く、1972年以来の度重なる来日公演に加え、FM東京の「ジェットストリーム」のテーマ音楽「ロワールの星」を作曲。またホンダ・プレリュードや明治・チェルシーのCM音楽にも関わりました。さらに、松田聖子の楽曲を集めた「カラベリ・プレイズ・聖子」を発表するなどして、高い評価を受けています。

イージーリスニングも新時代へ

1970年代の中頃になると、音楽の世界ではディスコ・サウンド・ブームが起こります。 イージーリスニングの世界でもこのディスコ・サウンド・ブームの影響を受けて、ディスコ調にアレンジされた曲はもちろんのこと、 過去の代表作までもディスコ調にアレンジし直したものが発売されたりもました。

バリー・ホワイト&ラヴ・アンリミテッド 愛のテーマ

バリー・ホワイトは1969年、自身の作品のバック・コーラスとして「ラブ・アンリミテッド」(Love Unlimited)という女性3人からなるグループを作る。そして1973年にはラブ・アンリミテッドのバック・バンドである40人編成の「ラブ・アンリミテッド・オーケストラ」(The Love Unlimited Orchestra)を結成。同年7月に発売されたラブ・アンリミテッドのセカンド・アルバム『Under the Influence of... Love Unlimited』のオープニング曲として本作品は初めて世に出る。そして11月にラブ・アンリミテッド・オーケストラのデビュー・シングルとして発表された。
1974年1月発売のラブ・アンリミテッド・オーケストラのアルバム『Rhapsody in White』に収録。
1974年2月9日付のビルボード・チャートで1位を記録する(1週のみ)。また同時にアダルト・コンテンポラリー・チャートでも2週連続で1位を記録。1974年のビルボード年間チャート3位を記録した。
本作品が大ヒットし続けている同じ年に、ラブ・アンリミテッドは歌詞をつけアルバム『In Heat』でボーカル・バージョンを発表した(歌詞はアーロン・シュレーダー)。
キャセイパシフィック航空のTVコマーシャルに使用されたこともある。

Paul Mauriat _ エーゲ海の真珠(ディスコ・ヴァージョン)_Penelope (DISCO VERSION)_ ポール・モ-リア・グランド・オーケストラ

ちょっと違和感を感じる方もおられるかも・・・

”グランド・オーケストラ”から”ソロ楽器”を中心とするスタイルへ

上記のようなディスコ・サウンド・ブームが、その後のイージーリスニング界にも変化をさせることになります。 元来イージーリスニングの魅力は、管弦楽器の音色と心地よいサウンドによって織り成される美しい演奏にあり、 ディスコ・サウンド・ブームでの作品は当初のそれとはかなり違い、違和感を持つ物になってしました。 この頃から〝グランド・オーケストラ〟の人気は徐々に下降線を辿り、それに代わり、ピアノなどのソロ楽器を中心としたイージーリスニングに 注目が集まるようになります。その代表格はリチャード・クレイダーマンであり、彼の優しいピアノの音色は世界的に大人気を得ることになります。 これはイージーリスニング・ファンが、ディスコ・サウンド・ブームの反動から心地よい優しい音楽を求めていた結果なのかもしれません。
リチャード・クレイダーマンの他にも、トランペットやパン・フルートなどを使った数多くのアーティストが登場しましたが、 彼らの特徴はオリジナル曲を数多く発表したことが挙げられます。 従来のグランド・オーケストラが、カヴァー演奏を中心とするアルバム製作に重点を置いていたことと比べれば、まさに対照的な結果です。

Richard Clayderman - Ballade pour Adeline

クレイダーマンのデビューシングルである「渚のアデーヌ」は、フランスではそれほど注目されなかったが、その後、西ドイツのテレビドラマの主題曲に使われたことにより全西独シングル・ヒット・チャートの第1位に輝き、これを契機にスペインなど周辺の国々でもヒットし、逆輸入の形でフランスでもヒットした。
この話を聞き、当時のビクター音楽産業がデルファン社とクレイダーマンに関する日本での独占販売契約を締結した(これは現在でも続いている)。1978年、日本で初めて彼のレコードが発売されると、すぐに評判になった。1980年には日本で初のコンサートを開き、「ニュー・イージーリスニング・ミュージック」として注目されるようになった。初来日以来、毎年日本でコンサートを行うほか、全世界通して年300日はコンサートをしているという。

Jean Claude Borelly - DOLANNES MELODY ( FLAUTA DE PAN ) ( sin video ) - YouTube

音楽学校でトランペットを教えるかたわら、スタジオ・ミュージシャンや歌手の伴奏者として、プロの道へ進んだ。やがてプロデューサーのオリヴィエ・トゥッサンの目に留まり、1974年にフランス映画『Un linceul n'a pas de poche(フランス語版)』の主題曲『ドランの微笑』を演奏。映画はヒットしなかったものの、翌1975年にラジオで曲が取り上げられたことから人気が急上昇、再録音したレコードはフランスのヒット・チャートの第1位に輝いた。こうしてソロデビューを果たし、その後もヒット曲を続けて、約2年間に9枚のアルバムを発表している。
日本では1977年、『渚のトランペット』でキングレコードからデビュー。1980年からは、共にフランスのデルフィン・レコード所属のリチャード・クレイダーマンと同じく、ビクター音楽産業(現・ビクターエンタテインメント)からアルバムが発売された。1981年に来日した際はクレイダーマンのコンサートにゲスト出演、翌1982年から1984年まで毎年、日本でコンサートを行った。

James Last & Gheorghe Zamfir _ Einsamer Hirte _ ロマーナの祈り _ ジェームス・ラスト&ザンフィル

本名はゲオルゲ・ザンフィル(Gheorghe Zamfir)といい、ルーマニアのゲイスティのぶどう園の息子として生まれました。1955年、14歳の時に彼は音楽学校に入学するも、希望していたアコーディオンのクラスは廃止されており、そこで選んだのがパン・フルートのクラスでした。卒業後はブカレストの音楽大学に進学し、卒業後にはルーマニア最大の民族楽団シオルシリア(ひばり)の指揮者に任命されるまでになります。1970年以降小編成のグループを結成し、フランスで公演を重ね徐々に人気を獲得し、1975年に「さらば恋の夏(哀しみのパンの笛)」をフランス国内でヒットさせ、次いでジェームス・ラスト作曲による「ロマーナの祈り」の演奏で広く知られるようになりました。

Nicolas De Angelis - Quelques Notes Pour Anna

セーヌ川沿いのパリ西部の郊外Saint-Cloudに生まれたアンジェラスは、10歳からパリ・アカデミーでギターを勉強するようになった。後に彼はパリ・アカデミーの教師をしながらプロの道に進んだ。
16歳で、彼はフランスミュージシャンの中で非常に才能のある小さなグループに所属して、18歳にはJulien Clerc、Sylvie Vartan、Fabienne Thibaultなど多くのポップスターに彼の才能を見出され、重要なセッションミュージシャンの一人になった。
1981年に彼は最初のソロLP「Quelques Notes Pour Anna(鏡の中のアンナ)」を録音した。このアルバムは数週間でゴールドレコードの売上を達成し、さらなる成功の道を切り開いた。

イージーリスニングからニューエイジ・ミュージックやヒーリング・ミュージックへ

1980年代に入ると、ジョージ・ウィンストンなど、自然の風景などを連想させるどこかピュアーでクリアーな サウンドを特徴とするアーティストが登場します。 これらのアーティストのサウンドは、それまでの「イージーリスニング」とは方向性が異なるもので、「ニューエイジ・ミュージック」と呼ばれ、 現在の「ヒーリング・ミュージック」へと繋がっていきます。

では、「イージーリスニング」と「ニューエイジ・ミュージック」ではどこに違いがあるのでしょうか? 一番の違いは、聴き手側にあるのではないでしょうか? 「ニューエイジ・ミュージック」や「ヒーリング・ミュージック」は、聴き手が音楽性よりも癒しそのものを求める度合いが強いように思われます。しかし、従来の「イージーリスニング」は、聴き手がより積極的に音楽性を楽しむ存在と言えるのではと思います。

George Winston - Longing Love

1972年に BALLADS & BLUES -1972 でソロ・ピアニストとしてデビューをすると、モンタナ州の春夏秋冬を表現した4部作である AUTUMN(1980年)、WINTER INTO SPRING(1982年)、DECEMBER(1982年)、SUMMER(1992年)をウィンダム・ヒルよりリリースし、メディアやコアなリスナー層から高い評価を受けた。
1994年にリリースされた FOREST は、1996年度のグラミー賞ベスト・ニューエイジ・アルバムに選ばれた。
1996年にリリースされた LINUS & LUCY - THE MUSIC OF VINCE GUARALDI では、ジャズ・ピアニストとのコラボレーションにより新たな一面を覗かせるも、1999年にリリースされた PLAINS ではモンタナ州を連想させるジョージ独自のニューエイジを聞かせた。2002年には、大好きなドアーズへのオマージュを込めたカヴァー・アルバム NIGHT DIVIDES THE DAY - THE MUSIC OF THE DOORS をリリースした。
2004年には、原点回帰作とも言える MONTANA - A LOVE STORY をリリースした。

最後に

1980年代中頃と言えば、日本がバブル経済の時代が終焉した頃ですが、その頃は、世界的にも今までがんばってきた人々が肉体的にも精神的にも疲れ果てていた時代なのではなかったのではないでしょうか?そういった時代だからこそ、なおさら心の均等を求めてイージーリスニングは 「ニューエイジ・ミュージック」や「ヒーリング・ミュージック」として姿を変えて生き残っているのではないでしょうか??
37 件

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  • あしたがんば 2019/9/2 01:07

    すみません~
    1970年代1980年代の洋楽にとてもお詳しくて、どうしても知りたくて聞きたくて、タイトルが全く分かりません。
    管弦楽器のサックフォン?それより深みのある音?
    歌はありません。
    「ツァラトゥストラはかく語りき」みたいなカタカタが入っていて、これかな?と思ったんですが前々違います
    「タータータータッタッタン」という感じなんです。これでは分からないですよね?(^^;

    cross ムードミュージック 2018/4/13 08:59

    このような記事を探しておりました。50年代から60年代にかけて、FEN(米駐留軍のラジオ放送)で、夜19時半~20時の30分間、ムードミュージックが放送されていました。私はよく聴いていました。その中で、トランペットをフィーチャーした曲が印象に残っていますが、あれは何というオーケストラだったのでしょうかね。クレバノフ・ストリングス?、ジョージ・メラクリーノ?それとも??

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