同期はメジロマックイーン、記録よりも記憶に残る馬・メジロライアン
2019年11月24日 更新

同期はメジロマックイーン、記録よりも記憶に残る馬・メジロライアン

クラシックの有力候補として常に人気を背負い続けてきた馬・メジロライアン。あと一歩というところでなかなかGIに手が届かない彼を応援するファンの数は同期のスターホース・メジロマックイーンより多かったかもしれません。今回はそんな記録よりも記憶に残る馬・メジロライアンをご紹介します。

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故障引退、種牡馬入り

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悲願のGI制覇を達成したメジロライアンでしたが、その後屈腱炎を発症し長期休養を余儀なくされます。年末の有馬記念に出走しますが12着と大敗。翌年の3月、日経賞を快勝し復活勝利を挙げましたが、レース後屈腱炎を再発。またも長期休養に入ります。しかし怪我はなかなか回復せず、結局引退することに。

種牡馬入りしたメジロライアンでしたが、その前途は多難でした。いい交配相手がなかなか集まらなかったのです。それでも初年度産駒から当時牝馬では最多のGI5勝を挙げたメジロドーベルや自身が勝てなかった天皇賞(春)を制したメジロブライトなどを輩出し、種牡馬としての評価は一気に高まります。

今はマックイーンらと共に

結局GI勝利を挙げたのはメジロドーベルとメジロブライトの2頭だけでしたが、2007年に受精能力の低下により引退するまでコンスタントに重賞勝利馬を輩出し内国産種牡馬の雄として活躍したメジロライアン。種牡馬引退後はメジロ牧場及びその後を引き継いだレイクヴィラファームでのんびりと余生を過ごしていましたが、2016年3月17日に老衰のため亡くなりました。29歳の大往生でした。

6月20日にはレイクヴィラファームでライアンの葬儀及び納骨式が執り行われました。雨の降りしきる中、管理していた奥平元調教師や主戦を務めていた横山典弘騎手など約50人が参列し、メジロライアンを見送ったそうです。参列者の中には多くのファンも含まれており、ライアンが今なお高い人気を誇り多くの人に愛されていることがうかがえます。

弔辞を述べた横山典弘騎手は「今の自分があるのはメジロライアンのおかげです。これだけの偉大な馬に乗せていただいたことは一生の誇りです。」と語ったそうです。また当日の雨について「重馬場が大好きだったライアン自身が望んだのかな」とコメントしていたそうです。そんなメジロライアンは、メジロマックイーンや息子のメジロブライトらと共に今はレイクヴィラファームで眠っています。ファンの方はレイクヴィラファームを訪れてみてはいかがでしょうか。
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